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| 【ゲームウォッチングレビュー】 写真：事務局 |
◆ 歓喜の再現ならず、必昇への道険しく・・・
～ トップイーストリーグ第三戦 vs三菱重工相模原ダイナボアーズ戦 ～ |
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岩手の山々に囲まれた平地には、処狭しと水田が連なり、日本人の心身の糧、米が栽培されています。秋の盛りを迎えるこの時期、どの田んぼも黄金色に輝き、大地の惠、水の生み出す宝物の収穫の時を迎えます。
陽光も穏やかな無風の週末は、絶好の稲刈り日和となりましたが、それはまた絶好のスポーツ日和。
我らがSWも、心高鳴る第3戦を迎えて、熱気にあふれる盛岡南球技場に続々とサポーターが集結してきました。
お馴染みの交通安全のポスター、ふっくら応援団うちわに加えて、初公開の文化タクシーさんのハイブリッド介護タクシーSWサポート号がお目見えしました。昔なつかしの「マッハGO！GO！GO！」を彷彿とさせるSWジャージをまとったボディーの前で、まるで選手のように緊張しながら応援マスコット「SWナカピー」のトラの着ぐるみと並んで記念撮影するサポーターもあり、試合前のファンの皆さんが、ひと時の和んだ時間を過ごしました。
三菱重工相模原ダイナボアーズは、昨年惜しくもトップチャレンジ進出は逃したものの、イースト3位。一昨年はトップリーグを経験した格上のチームで、今季も開幕2連勝と順調な滑り出しを見せています。
しかし、昨年は開幕戦で29－20と金星をあげた相手。スタンド、グラウンドが歓喜と感動に包まれたあの勝利をもう一度、と、トップリーグ昇格に期する全てを託す、運命の一戦をレポートいたします。 |
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| 快晴無風の午後1時、SWキックオフで舞台の幕が開けました。 |
| すると、目にも留まらぬスタートラッシュを見せる我らがSW。じりじりと敵陣深くに追い詰めて、自陣には一歩たりとも寄せ付けません。 |
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相手の苦し紛れの反則に、14分、17分そして25分と3連続のペナルティショットをFB津嶋がきっちり決め、9－0とじわじわリードを広げます。
しかし、キックオフから続く波状攻撃にも、なかなかトライ出来ないじれったさがあったのも事実。相手ゴール前の密集から抜け出してトライ！というシーンも、直前の反則を取られるなど、一気に突き放すまでには至りません。
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一方、「このままじゃ昨年と同じだぞ！」とチームを鼓舞する声が響く重工。昨年の雪辱に燃える気迫は相手も負けていません。
徐々にFW戦で劣勢になる場面が見られ、SW陣でのプレーが増えてきた28分、ラックからの素早いバックス攻撃に、虚を付かれた感のSWは、あっさり中央にトライを許し、9－7と追い上げられます。
さらに前半終了間際、LOファーディーが故意の反則によりシンビン。嫌な流れで前半を折り返すこととなりました。
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| 差はわずかに2点。必昇には絶対に落とせない試合、ファンも祈るような想いで見つめる運命の後半のキックオフ。 |
シンビンで一人少ない状況、集中して、果敢に挑んでほしい立ち上がりでしたが、開始3分、今季新加入の相手スタンドオフに防御の隙を付かれてトライを浴び、9－12と逆転を許します。
何とか反撃を試みたいSWですが、ラックでペナルティをとられ、またも故意の反則で、今度はCTB細川がシンビンに。
そしてここからは、重工の堰を切ったような怒涛の攻撃を浴びます。スクラムで押し込まれ、ラインアウトも劣勢になり、自陣に釘付けとなる苦しい展開。
後半10分には、モールから相手FWに押し込まれてトライ。さらに、タックルが決まらず防御ラインをあっさり突破され、ハイパントをキャッチされてからのバックスの展開に対応しきれず、悪夢のような10分間で、計3本のトライを許します。
後半残り20分にして9－31。
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試合の流れから、もはや絶対絶命かと思われる点差でしたが、このままでは引き下がれないSW、ここから意地の逆襲に転じます。
まず魅せたのがNo.8馬渕。ターンオーバーから密集を抜け出し、相手を振り切っての独走トライ。津嶋のゴールも決まり16－31。
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これで勢いづいたSWは、選手全員、持てる力の全てを振り絞り防御してボールを奪い、自陣からも果敢に攻撃を仕掛けます。途中交代のCTB佐々木天晃の目の覚めるようなタックルからチャンスをつくり、FLキキワカ・ウイルソニーの気迫のアタックでゲイン。CTBピタからWTB清水への際どいパス。相手に阻まれても諦めず、めげることなく攻撃を続けるSWに、スタジアム全てが熱気に包まれた瞬間、つなぎにつないだボールをWTB津嶋が相手を振り切り、飛び込んでトライ。ゴールは惜しくも逃がしたものの、残り10分にして21－31 |
2トライで逆転可能な圏内に、いけいけムードのSW。身体全てを投げ打って、一時は遠のいた勝利を呼び寄せるため限界まで闘う選手たちに、勝利の女神が、もう一本のトライをはやく授けてくれることを祈るスタンド。
しかし、激しいディフェンスと、十分時間を使いながら冷静にプレーする三菱の前に、もう一本が取れません。一本取れば勝ち点1を獲得するということは分かりながら、どうしても奇跡の逆転劇を望んで、刻一刻と時間が失われていく断腸の思いに、必死の応援の声に交じって、思わず三菱の選手たちを野次る声も出始めた応援席。
思惑が焦りに変わり、諦めずにいた気持ちが徐々に色を失っていくロスタイム3分が過ぎ、無情のノーサイドのホイッスル。諦めきれない、口惜しい敗北を喫することになりました。
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「相手のゲーム運び、パワー、そして弱みをつくテクニックが、うちより優っていた負け。負けは負けで受け止めて、シーズンが終わったわけでなく、チャレンジが途絶えたわけでないことを思い起こしてほしい。ここから真の強さが問われることを、しっかりと状況をつかんでやっていってほしい」
リーグ戦序盤で早くも2敗という窮地に追い込まれたSWですが、池村HCのコメントを聞く選手たちに、下を向く輩はいませんでした。
自分たちの戦いを一番に理解し、悔しさを心に刻んだ選手たち。来月、もう一度ここで勝利をつかむ戦いをするぞ、と誓いながら、盛岡南を後にしました。
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| 佐々木 天晃選手 |
馬渕選手 |
佐伯選手 ＆ ソニー選手 |
アラティニ選手 |
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次回、第4節は10月11日（日）12:00キックオフ、同じく盛岡南球技場で横河武蔵野アトラスターズとの対戦です。
イースト最強という呼び声も高い強豪との決戦を迎えますが、次こそ、惜しい試合を勝てる試合に変えてくれることを祈り、皆さまの熱い応援をよろしくお願いいたします。
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