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| 【ゲームウォッチングレビュー】 写真：事務局 |
◆ 東北の争覇戦を制し、連勝街道へ突入！
～ トップイーストリーグ第八戦 vs秋田ノーザンブレッツ戦 ～
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1年前から世界を襲った米金融ショックに続く構造不況の波にのまれ、日本国内で相次ぐ企業スポーツの撤退表明の中、話題にのぼることも多いSW。いち早く地域クラブとしてポジションをとり、幅広いスポンサー・サポーターに支えられながら苦境を乗り越えてきた取り組みが、新しい日本ラグビーの形として、マスコミ各処で取り上げられています。そして、SWに3年遅れの5年前、同じ東北のラグビークラブとして誕生したのが、今節の対戦相手、秋田ノーザンブレッツ（NB）です。
背景や構成など、仔細に差異はあれども、東北ラグビーの火を消すまいという気概は同質のもの。そんな、東北が日本に誇るクラブチーム同士の一戦とあって、秋田と盛岡のNHK地方局が、実況中継に手を上げてくれました。
前座試合では東北クラブ選手権にイーハトーブを代表して参加した奥州アテルイが、50－10の大差で念願の優勝を飾り、岩手ラグビーを鼓舞。さらに、次の日の熊谷ではイーハトーブを優勝して東日本クラブ選手権に出場した紫波オックスが決勝戦に挑み、ノーサイドのぎりぎりまでリードする大健闘。試合は惜しくも5点差で敗れ準優勝となったものの、岩手にはイーハトーブがあり、SWを牽引者として全県で各地域あげて活力をみなぎらせている様は、これからの岩手ラグビー隆盛の予兆であり、SWがトップを目指す根拠でもあります。
そんなSWの勝利を、熱いプレーを期待して、秋田市八橋球技場には、東北各処から、さらには関東圏からSWサポーターが続々と押し寄せました。アイリスオーヤマ㈱さん提供の必勝カイロで手や腰を温めて、いざ振らん勝利の大漁旗！！と気合も十分。
一方の秋田NBも、リーグ序盤は苦戦が続いたものの、セコム、そして前節サントリーフーズを破る金星を上げ、ここに来てチームの雰囲気は最高潮。地元の声援を背に受け、満を持してSWを迎え撃つ一戦に、選手の気迫も漲ります。
連勝街道を突き進むのはどちらのチームか、互いに譲れぬ東北の争覇戦をレポートします。
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| 晴天、微風を背中に受けて、NBのキックオフでスタート。 |
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見る見るうちに、秋田NBの気勢を制して、自分たちのペースに持ち込んだSW。試合当日のインフルエンザ発生で、津嶋欠場によりオーダーを急遽代えて臨んだ試合とは思えないくらいに、さらにまとまったフォワードの力強い突破と、スピードに勝るバックスの展開。方や3連勝を目指して粘る秋田NBのしぶといタックルとルーススクラムでの執拗なボールへのからみに、てこずる感はあったものの、右に左に攻め込んで、じりじりと相手を追い詰めたSWは、前半13分に相手ゴール前の連続ラックからSH長田、SO小原、途中、LO柿本、HO小野寺がライン参加と見事なパスを繰り出し、フィニッシュはWTB佐々木永一。嬉しいイーストリーグ初トライとなりました。FBミラーのゴールは惜しくもならないものの、5－0とリードします。
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[佐々木永一選手] |
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[岡崎選手] |
そのまま主導権を相手に渡さないSWは、カウンターからミラーが切れ込んでロングゲインや、ペナルティから速攻で長田がトライを伺うシーンが続き、会場は沸きに沸きます。追い込んだラインアウトから相手SOがキックで逃れようとするところ、柿本がチャージ。すかさず反応したFL岡崎がトライ。ミラーのゴールも真ん中に決まり、前半18分で12－0とリードを広げます。
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しかしながら、次のキックオフから、自分たちのペースにやや安心したか、SWが攻め込まれる時間帯に入ります。不思議なもので、スポーツとりわけ球技には、攻める時間、攻められる時間、が波のように交互するものですが、攻められたときに凌ぎ、攻めたときにきっちりとることが勝利の必要十分条件。この日のSWは、秋田NBの意地の闘志をゴールラインぎりぎりで凌ぎきりました。20分もの長かった秋田NBの攻撃を、二つのペナルティゴールで凌いだSW。ですがスコアは前半37分で12－6と拮抗してきました。
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残り少ない前半で、差を広げたいSWに、黎明を呼び込んだのはWTB菅野。ラックから長田の早い球出しをつないだCTBアラティニが相手ディフェンスのずれに走りこみ、スピードにのった菅野にパス。相手ディフェンスを、一人二人とスピード＆テクニックでかわし、追撃を封じた値千金のトライ。ゴールはならなかったものの、17－6で前半を折り返しました。
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[菅野選手] |
[馬渕選手] |
地元で意地を見せんとする秋田NBの気迫のプレーに手を焼き、ラインアウトのミスなどもあって思うように試合を運べなかった前半。このまま試合を進めてなるものか、とハーフタイムでネジを巻き直した感のSWは、PR浅田、長沼、HO小野寺を中心に、まとまり良く優位に組んだスクラムからNo.8馬渕がサイドを突破してトライ。ミラーのゴールも決まり、はやくも後半6分に、24－6と突き放しにかかります。
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しかし、ほっと一息、安心感が生まれてしまうのか、得点後や4本目のトライ後に得点されるシーンが目立つ今季のSW。またもその悪い癖が出て、秋田NB優勢の時間帯を呼び込んでしまいます。粘る秋田NBフォワードに、数度目のターンオーバーを許し、思わず反則をとられるSW。後半8分にペナルティゴールを追加され、24－9。
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これでまたもや気合の入った様子のSW。ラックから、今まで以上のテンポアップで素早く展開。ペースに追いつけない相手ディフェンスを尻目に、ぐんぐんゲインしていきます。後半15分、ラックから素早く長田が、またも相手ギャップを見逃さなかった菅野にパス。お見事、うちに切れ込んで、この日2本目のトライをあげました。ミラーのゴールも成功し、31－9とさらに突き放します。
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[菅野選手] |
一進一退の攻防の続く中、アラティニ、柿本が交代し、スコット・ファーディ、細川が出場。しかしながら、粘りの秋田NBは、SWの突進を阻む場面を幾度か見せた上、事もあろうか、ワンチャンスのゴール前スクラムから、いわゆる8、9の戦術で、SWからトライをもぎ取りました。後半35分に31－16。
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[ピーター・ミラー選手] |
その勢いで、さらに肉薄すべく突進してくるNBに、もはやこれ以上の追撃は許さぬ、との勢いで攻撃の手を緩めないSW。すかさずミラーが、前に出たSWフォワードのつくったラックに走りこんで、長田からのパスを受けるや否や、相手ディフェンスを右に左にかわしながらトライ。ゴールも自ら決めて後半36分に38－16と勝負を決定づけます。
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終了間際には、LOファーディが相手キックをチャージして、ドリブルでインゴールまで持ち込んだボールを抑えきってトライ。ミラーのゴールも決まり45－16とダメ押して、そのままノーサイドとなりました。
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[ファーディ選手] |
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終わってみればSW圧勝のスコア。しかし、リーグ残り3戦、更なる高みを目指すSWにとっては、決して満足できない内容だったことも事実です。
「獲れるところでトライできてない。相手にペースをつくらせてしまう。気の緩みが蔓延する。うちの悪いところ、悪い癖が存分に表に出た不出来な試合だった。ただ、途中で修正して良くなった時間帯もかなりあったし、やるべきことは自分たちが一番わかっていると思う。勝ったことに安心せず、課題を克服して最後までチャレンジしてくれ。」
快勝の勝ち点5にも、渋い表情で厳しいコメントを投げかけた池村HC。自分たちの出来不出来が重々わかっているSW選手たちも、もっともだ、と言うように頷き、そして顔をあげて、次の勝利に向けて気持ちを新たにしていました。
次は第9節、11月28日(土)13：00キックオフ、地元釜石、松倉グランドでキヤノンのチャレンジを迎え撃ちます。
苦杯を嘗めた前半戦の悔しさを糧に、勝利の度に成長していくSW2009が、どこまで勝ちを伸ばし、どこまで到達できるか。
皆さまからの熱烈な応援で、ぜひともSWをプッシュアップいただきますようお願いいたします。
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[小原選手] |
[柿本選手] |
[ピーター・ミラー選手] |
[ピタ・アラティニ選手] |
[菅野選手] |
[ピーター・ミラー選手] |
[スクラムを組むＦＷ陣] |
[佐々木 天晃選手] |
[佐伯選手] |
[長田選手] |
[佐々木永一選手] |
[佐伯選手] |
[佐々木永一選手] |
[細川選手] |
[FW陣・後方下山選手] |
[応援有難う御座いました。] |
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