焼けるような日差しこそないものの、湿度温度ともに岩手の高原に相応しくないくらいに高く、蒸し暑い午後となった八幡平市陸上競技場、14:00SWのキックオフでスタートしました。
先週のラグビッグドリームでは、サントリーフーズ相手に強烈なキックオフラッシュを見せたSWでしたが、この日は開始から押しつ押されつ、次第に押され気味に展開する思わしくない立ち上がり。両チーム決め手無く、スコアできないまま時間が経過します。 |
均衡が破れたのは25分。フォワードの攻防からカウンターアタックの攻防へと移り、キックの応酬から、ゴール前でペナルティを得たSW。ラインアウトに持ち込んで、チャンスを逃さずモールを押し切り、最後はHO渡邉が飛び込んでトライ。津嶋のゴールも決まって、7−0とようやく先制します。
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これでリズムを取り戻した感のあるSW、ディフェンスが機能して、ターンオーバーから、バックス陣がパス、ラン、キックの多彩な攻撃を展開。
SO小原の滞空時間の長いハイパントを、栗田バックスがはからずもノッコンしたところ、猛然とダッシュしてきたCTBアラティニがピックアップして、誰も追いつけないスピードでトライ。津嶋、難なくゴールを決めて、30分14−0。
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その後も、勢いに乗ってゴール前に迫るSWでしたが、栗田の粘りのディフェンスにターンオーバーを許し、一転守勢に。前半終了間際の43分、自陣22m付近のペナルティから、栗田フォワードの突破を防ぐことができず、とうとうトライを奪われてしまいます。
嫌な時間帯に追い上げられ、前半14−5でハーフタイムとなりました。
迎えた後半、再度気合を入れ直して臨んでほしいところでしたが、栗田のキックオフに競り負けたSW。あれよあれよという間にゴール前に持ち込まれ、そのまま中央にトライを献上。後半3分14−12。
これはならぬと攻めるSWフォワード。モールからバックスに展開、さらにフォワードがポイントをつくって相手陣深くに攻め入ったその時、栗田の大型外国人選手が体躯を活かしたターンオーバー。そこから大きくゲインされ、SW慌ててのディフェンスもままならず、最後は相手ウイングがトライ。7分14−19と、とうとう逆転されてしまいました。
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その後は、栗田が30名登録の選手を次々に交替させ、またSWもリザーブ選手をどんどん投入する、まさに総力戦の様。
一旦はリードを許したSWではありますが、アラティニに替わったCTB藤原誠が鋭く切れ込み、再三のチャンスメイク。後半18分、ハーフウェイ付近のスクラムから、No.8ソニーがサイドアタックしてラックをつくり、バックス攻撃へ。WTB清水から、最後はFBミラーが走りこんでトライ。ミラーのゴールも決まって、21−19と再びリードを奪います。
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さあ、ここから一気に突き放しにかかりたいSW、この後も再三再四、相手ゴールラインに迫りますが、あと一歩でスコアができない、何ともじれったい展開。
そんな中、後半27分、栗田はSW陣10m付近ラックからつないで、ゴール前まで一気の攻め。SWディフェンス及ばず、やってはいけないスコアを許し、21−26と再逆転されます。
まだ十分時間はある、最後は逆転のトライで締めくくってほしい、という願いも、蒸し暑い空気にかき消されたのか、ロスタイムの41分、自陣からペナルティで大きくゲインを許し、ハンドリングミスをつかれてのとどめのトライ。最終スコア21−31で無念のノーサイドとなりました。
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小原選手 |
八重樫選手 |
柿本選手 |
佐伯選手 |
リーグ戦であれば、勝ち点0の結果。個々のプレーをしっかりやり、ユニットも機能しているのに、気合で押されたところで守勢になったSW。焦りがミスを生み、この時期、この局面で、久しぶりに負けてはならない相手に喫した敗戦となりました。
「気持ちと、コミュニケーションの問題。ゲームメイクの意味を、もう一回、共有して、コミュニケーションを意識すること。リコーまでが最後のチャンスだ。」
池村HCも敗戦を重く受け止めたコメントを選手に投げかけました。
それでも試合終了後、重い足取りで向かった盛岡壮行会で、岩手のサポーターの皆さん、イーハトーブリーグの選手、関係者の皆さんと交流を深め、励まされ、必昇の想いを新たにした選手たち。
残り1ヶ月、この苦い敗戦を貴重な糧とするチャンスととらえ、期待のシーズンに向けたラストスパートにかけてほしい、という期待の募る八幡平強化試合でした。 |
これからSWは、12日(水)〜14日(金)八幡平上寄木でのキャンプを迎えます。
その後、松倉でのトレーニングを経て、22日(土)16:00リコー砧グランドでのリコーブラックラムズ戦が、プレシーズンに残された最後の試合となります。
来るシーズンを万全の状態で迎えるため、たゆまぬ努力を続ける選手たちに、引き続きご声援をよろしくお願いいたします。
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