【公式記録】 |
◇公式記録 |
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【ゲームウォッチングレビュー】 写真:事務局 |
◆ 今季唯一の県都決戦を制圧し、連勝街道へ視界良好!
〜 トップイースト第2節 vs日野自動車レッドドルフィンズ戦 〜
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SW2010、去る9月12日(日)、釜石へ乗り込んできたセコムラガッツとの開幕戦に勝利し、トップリーグへの船出を見事に飾った我らがSW。目指す高みはまだまだ先とはいえ、乾坤一擲のセコムラガッツから学んだ気迫を活かし、まずは9月の開幕3連戦を勝ち点5街道で突っ走りたいSWにとって、一戦一戦が大事な勝利の積み重ねです。
第2節の相手は、日野自動車レッドドルフィンズ。昨年、関東社会人一部リーグを圧倒的な強さで勝ち上がり、一昨年に続くイースト再昇格を果たした新興勢力です。しかし、その一昨年のリーグ戦、激しいディフェンスに手こずってわずかワントライに抑えられ、PG2本で13-5と辛くも逃げ切ったのは記憶に新しいところ。決して侮れない相手です。
試合会場である盛岡南公園球技場では、ここ2年、リーグ戦が3試合組まれていましたが、今季はこの日が唯一のリーグ戦。3連休の中日、今にも泣き出しそうな空模様ながら、SWの雄姿をこの目に焼き付けようとたくさんのサポーターが詰めかけました。そんなサポーターで賑わうSWテントでは、開幕戦に続いて、10周年記念アイテムと応援団グッズが販売されたほか、岩手が誇る特産「エーデルワイン」と「くずまきワイン」から、SWのトップリーグ昇格を応援しようと、同業他社ながらも同時に販売スタートした応援ラベルワインの試飲会が催され、試合前から「勝利の美酒」に酔うサポーターも。
前座試合ではイーハトーブ2010の王者、北上矢巾ブレイズラガーが、福島ラガーを相手に121-0の完封大勝で東日本クラブトーナメント1回戦を見事に突破。この勢いに乗ってSWも相手を粉砕してほしいところ、バックスタンドからは声高らかにSW応援歌が響き、いよいよ第2戦の火蓋が切って落とされました。 |
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心配された雨が辛抱して降らないでいるかのような曇り空、それまで吹いていた風がパタリと止んだ盛岡南13:05、SWのキックオフでスタート。
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[先制トライ!ルイ ラタ選手] |
見事に取り戻した気迫のキックオフラッシュがすさまじいSWに、相手がたまらず反則。ペナルティからラインアウトモールに持ち込むSWはドライブも鮮やかに、すわ先制かと思いきや、相手フォワードが申し合わせたようにモールから離れ、駆け足になったSWモールは、否応なしのオブストラクションの反則を宣告されます。レッドドルフィンズの、たまたまのプレーか、それとも巧妙な作戦か、スコアチャンスを逸したSW。
しかし、すぐさまの相手ラインアウトをNo.8馬渕がもぎとりターンオーバーするや、SH長田から、SO小原、CTBアラティニからWTB清水へと展開し、突破した後、さらにCTBアラティニがゴール前まで突き刺さります。FL佐伯、須田のフォローも効いて、タイミングよくSH長田からSO小原へ、そして絶妙なキックパスを待ってましたとLOスコット・ファーディがジャンプタップでLOルイラタにつないで、鮮やかな先制トライ。FB津嶋のゴールは惜しくも外れたものの、開始2分で5-0とします。 |
どこからでも攻められる波状攻撃は、まさにSWダイナマイトウェイブ。気迫に満ちた選手たちの動きも軽やかに、次のキックオフからもカウンター攻撃を仕掛けて、さらにチャンスとなるところ、ワンパスが通らずにノッコン。スクラムは完全に押し勝っているものの、ホイールしたとの反則から、やらずもがなのペナルティゴールを献上したSWは、前半7分、5-3と迫られます。
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それでも、キックオフからすぐさま攻めに転じ、SH長田、SO小原の二転三転のアタックでロングゲイン。またもトライチャンス、というところで今度もノッコン。
どんまい、攻めていこうと、WTB清水、FB津嶋、さらに清水とカウンターアタックでロングゲイン。PR佐々木和樹が突進。ひるむ相手に、PR斉藤がまたも突進。これまたトライチャンスに、またもノッコン。
それでも相手ボールのスクラムでプレッシャーを与え続け、出足鋭くゲインを許さないSWに、攻撃に窮したようなレッドドルフィンズ。激しいディフェンスでターンオーバーすると、たまらず反則を犯して、SWペナルティを得ます。ここは相手の勢いをそぐかのようにショットを狙い、FB津嶋が中央に決めて、前半14分に8-3とします。
さあ畳みかける場面とばかりに、キックオフ後のラインアウトからの連続攻撃に出たSWは、No.8馬渕、FL須田、そしてバックス、CTBニールソン、またもフォワード、FL佐伯、LOファーディ、さらにバックス、CTBアラティニ、WTB菅野と、飛びだすダイナマイトウェイブ。どこからでも攻めてくるSWに、万事休すのレッドドルフィンズでしたが、またまたSWのノッコンに救われます。
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いけいけムードを壊したくないSWは、そのスクラムを押し返しゲット。ターンオーバーからフォワード、バックスとラッシュして、ゴール前。相手の捨て身の反則に、マイボールのスクラムとなるも、巧妙なレッドドルフィンズのスクラムワークに、今度はターンオーバーをお返しされるSW。うーん悔しい、と思うスタンドの気持ちが通じたか、No.8馬渕がラックからターンオーバーし、SH長田、CTBアラティニがチャンスをつないでWTB菅野へ。相手をかわしてトライ・・と思いきや、相手の危険なタックルを先に反則にされて、何とも不可解な幻のトライに。
それでも、そんなこともあるわい、とばかりに悠然と構えるSW。焦ることなく、次のラインアウトからモールを作り、HO小野寺が持ち込んで、ものの見事に正真正銘のトライを奪いました。当たってきたFB津嶋のゴールも鮮やかに、前半21分、15-3とします。
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[モールを押し込んで 小野寺政人選手トライ] |
[佐伯 悠選手] |
これでエンジン全開とばかりに、キックオフ後の相手ラインアウトから出たボールを、No.8馬渕が素早いディフェンスでもぎ取り、そのまま突進。続いてSH長田、そして完全復調のWTB清水が突破。FL須田のフォローよく、早いラックからSH長田、SO小原、またも長田、そしてCTBニールソン、フィニッシュはFL佐伯と、見つめる目も追いつかないような鮮やかな連続攻撃で、センターにトライ。もちろんFB津嶋のゴールも決まり、前半24分、22-3とさらに引き離します。
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リズミカルで多彩な攻撃が小気味いいSW。こうなれば前半のうちに4トライ目をあげて勝ち点ボーナスも確保したいところ。続くキックオフも、須田のチャージで追い詰めるところ、苦しむ相手はロングキック。SWもキックで応酬。押される相手キックがダイレクトとなり、相手陣でチャンスのラインアウト。モールをつくったSWフォワードは、SH長田のリードの前で、ぐんぐん、ぐんぐん前進し、一気に25mあまりもゲイン。あっという間のゴール前で、スクラムからチャンスの場面に、惜しくもノッコン。 |
それでも出足鋭いCTBニールソンのタックルからターンオーバーし、ラック、ラックの連続攻撃でトライ目前。と、これまたノッコン。まだまだ、WTB清水のカウンターから連続攻撃で右に左に右に攻め、最後の左オープンでトライ目前・・・と思いきや、あれまたノッコン。
圧倒しているはずなのに、連鎖のようなミスが重なり、リズムを自ら逸してしまうSW。もう一歩のパスがつながらない場面の連続に、悔しそうにボールを叩きつけるなど、選手の苛立ちも募ります。
それでも、そこで流れを相手に渡さないのが今季のSWの強さ。相手の巧妙さに苦渋していたスクラムを、まんまとマイボールにすると、サイドアタックでラックをつくり、No.8馬渕が、PR斉藤が果敢にアタックしてゴールに迫ると、最後はFL須田が相手を引きずりながら飛び込んでトライ。サポーターの、選手の胸のつかえを払拭します。値千金、4本目のトライはFB津嶋のゴールも決まり、前半38分、29-3と圧倒。
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[須田 康夫選手] |
しかし、4本目を奪った安心感という悪癖がまた頭をもたげたか、それとも巻き返した相手を褒めるべきか、その後のキックオフは、打って変って迫られっぱなし。レッドドルフィンズの低いラックに苦しみ、後退を続けるSW。ペナルティから速攻を受け、ゴールになだれ込まれ、なんとかグランディングさせなかったSWは、ホイッスルに助けられたようにハーフタイムを迎えました。
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[津嶋 俊一選手] |
アタック、ディフェンスともに圧倒し、危なげなかった前半。しかし、度々見られたノッコンにやきもきさせられたサポーターの思いはひとつ、「後半のトライラッシュ」です。
後半開始からは、レッドドルフィンズが気迫溢れるアタックを見せ、自陣ゴール前のディフェンスを強いられますが、慌てず騒がず、しっかりとスクラムでターンオーバー。しばらくは行きつ戻りつの展開も、SO小原の相手陣地にささるキックも有効に、SWが一気のアタックを仕掛けます。バックスで展開したボールをWTB清水がゲイン。さらに、FL佐伯がゲイン。続けざまのラックから、CTBニールソン、そしてLOルイがフォローし、CTBニールソンにリターン。ゴール前のラックへと、もどれない相手のオフサイドの反則から、ゴ―したSH長田。No.8馬渕、CTBアラティニが相手をひきつけ、最後はFB津嶋へ、そしてコーナーにトライ。ゴールは外れたものの、後半先手、相手の気勢をそぐ連続攻撃が見事に決まり、後半9分に34-3と大量リードします。
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続くキックオフからのWTB清水のカウンターキックは、伝家の宝刀と言わんばかりの超ロングのナイスタッチキックとなり、あっという間のゴール前。相手ボールのラインアウトもマイボールにした勢いそのままに、ドライビングモールで押しに押し、HO小野寺がすり抜けてゴールになだれ込みトライ。惜しくもゴールはなりませんが、後半13分、連続トライで39-3と突き放します。
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[ドライビングモールを押し、小野寺政人選手サイド抜けトライ] |
ここでリザーブのHO吉田、SH細川を投入し、さらにプレッシャーをかけ続けるSW。相手ボールになっても、激しいディフェンスでターンオーバーし、相手陣でのプレーが続く中、いつ次のトライが生まれるか・・・とサポーターの期待も高まるところ、ラックサイドの勢い余ったディフェンスがオフサイドを連発。これはいかんと思いつつも、ディフェンスラインもオフサイドで、やや自滅気味に自陣ゴール前に迫られるSW。このチャンスを逃さんと、目の色を変えてアタックを仕掛けるレッドドルフィンズ。チャージとノットグランディングでしのぎ、二度、三度と持ちこたえるものの、最後は相手ラインアウトから相手外国人LOに飛び込まれ、耐えきれずといった風のトライを浴びます。後半24分、39-8と一矢報われたSW。
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[ルイ ラタ選手] |
次のキックオフからも、厳しい反則で後退を余儀なくされるSW。なんとかレフリングに対応して、高得点の画竜点睛を果たしたいところ。と、ターンオーバーでピンチを脱し、続く相手ラインアウトのロングスローに反応したFL須田がチャンスをつくります。バックスからフォワードへ、さらにバックス、そしてフォワードとゲインの連鎖を誇示するSW。カウンターからは、FB津嶋、WTB清水が入り乱れてのダイナマイトウェイブ攻撃。SH細川からSO小原、CTBニールソン、さらにNo.8馬渕、PR佐々木和樹、LOルイラタ、ラックにして素早くルイラタへ、と流れるようにつないでゴール真下にダメ押しトライ。FB津嶋のゴールも気持ち良く決まり、後半34分46-8。
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その後も、PR浜野、No.8江幡、SO井上、CTB森山、さらにLO佐々木陽丞と続けて投入したSWは、最後まで攻撃の手を緩めることなく、相手ゴールに迫り続け、惜しいところでスコアは逃すものの、そのまま万全のノーサイド。第2戦は、初戦以上の内容で見事な完勝となりました。
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「リズムをつかんだ攻めができたことは収穫。一戦一戦をきっちり闘って、プレーの精度をキープできるよう、気持ちをもっていこう。」
チームの全員が、先の先を見るのではなくて、一つ一つの勝ちを重ねて、高めていく重要さを徹底して受け止めているSW。シーズンを通して進化を重ねる姿勢に、頼もしさも感じる面構えの選手たちでした。
第3戦は、再び地元釜石に舞台を移し、26日(日)13:00キックオフ。恒例の東北雌雄決戦、秋田ノーザンブレッツを迎え撃ちます。
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[小原 義巧選手] |
[ピタ アラティニ選手] |
[ボールをしっかりキャッチする須田康夫選手] |
[初先発の清水雅之選手、右にフォローの須田選手] |
[相手ディフェンスの隙を抜け走る長田剛選手] |
[サイドからトライ狙う馬渕勝選手] |
[スムラムで優勢なFW陣] |
[清水雅之選手] |
[ルイラタ選手、フォローに走る左ファーディ選手] |
[小原 義巧選手] |
[佐伯 悠選手] |
[沢山の応援有難う御座いました] |