【公式記録】 |
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【ゲームウォッチングレビュー】 写真:事務局 |
◆ 夢は潰えるも、来年へとつながる想いは熱く!
〜 トップイースト第10節 vsキヤノンイーグルス戦 〜 |
前節、横河武蔵野アトラスターズに見事、勝ち点5の勝利をおさめ、チャレンジ進出に踏みとどまったSW。昇格への夢をつなぐため、残り2戦、何としても勝利をつかまなければなりません。
そんなSWの前に立ちはだかるのは、永友ヘッドコーチ率いるキヤノンイーグルス。イースト昇格初年度となった昨年こそ、選手を一気に入れ替えた影響もあったか、リーグ8位に終わったものの、今年は南アフリカ代表でキャップ50超のLOアルベルト・ヴァンデンベルグ、日本代表CTBアリシ・トゥプアイレイをはじめ、さらに強力な陣容を加え、シーズン序盤から三菱重工相模原、東京ガスといった上位チームを撃破。全勝街道をひた走る、イースト最強の相手です。
そんなキヤノンを相手に、ベストな状態で挑みたいSWでしたが、試合前日、折からの強風で新幹線のダイヤが大幅に乱れ、移動に約10時間を要して予定していた練習ができなかったばかりか、試合直前のアップでSH長田が負傷。次々と痛すぎるアクシデントに見舞われます。
それでも、乾坤一擲の奮闘を信じるSWサポーターは、前回にも増して続々と集結してきます。SWテントでは、お陰さまで残りわずかの10周年アイテム、交通安全応援ハガキ、応援軍手、応援缶バッジの寄付販売や、チタカ・インターナショナル・フーズ鰍ウんの「なめらかプリン」の必勝差し入れで、大型バス4台のキヤノンの大応援団をしのぐ賑わいよう。
スタンドでは、メインスタンド中央に陣取って、乱れぬ様でキヤノンコールを響かせるキヤノン応援団に、メインスタンドから、バックスタンドから、会場全体を包むようにカマイシコールを響かせる釜石サポーター。試合前から互いに応援合戦が繰り広げられ、雌雄を決する一戦の雰囲気を感じさせます。
入場とともに、応援歌と大声援に迎えられたSW戦士たち。暖かな日差しを浴びるバックスタンドに、各地から集まった10本を超える大漁旗が照りかえり、運命のキックオフのホイッスルを迎えました。 |
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横河武蔵野戦同様の、陽光無風の中、相手キックオフでスタート。
無難にタッチキックで陣地を戻す立ち上がりながら、続くラインアウトで、相手ボールを奪うものの、立て続けにハンブルし、カバーしようとすればするほど後退しては、インゴールまでも攻め込まれ、あわやのタッチダウンで、キャリーバックからリスタートする開始早々の危ない場面。決戦開始のスタンドの緊張が乗り移ったかのようなシーンに、はらはらさせられるものの、なんとかしのぐSW選手たち。
しかし、相手ラインアウトでモールディフェンスのペナルティから、冷静にショットを決められ先制を許します。前半4分0-3。
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これで我に返ったかのようなSW、その後のキックオフで相手キャッチミスからアタックを連続します。スクラムで相手に入り込まれるも、No.8須田が持ち直し、長田の故障で急きょスタメンのSH細川が巧みにさばきバックスへ。WTB佐々木天晃は惜しくもタッチに押しだされますが、まだまだチャンスを続け、トライを求めて、食らいついていくSW。相手のノータッチキックからWTB津嶋がカウンターでハイパント、さらにラックからSH細川のハイパントと、相手ディフェンスの出足をけん制するキックを繰り出します。
すると前半12分、激しいタックルからフォワードの集散で勝ったSWが相手ラックをターンオーバー、ラックからSH細川がHO小野寺へつなぐと、小野寺がディフェンスラインのわずかな隙をついてタテに突破。相手ディフェンスが裏返ったところ、走り込んできたCTBアラティニにつなぎ、お見事、中央にトライ。完璧なアタックでファーストトライを奪い、7-3と滑り出し上々です。
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続くキックオフから相手のアタックとなるものの、FLスコットファーディが相手ボールをもぎ取りターンオーバーすると、LOルイラタが突進してこれに続きます。敵陣に入ったところで、若手の成長株SO井上から敵デンジャラスゾーンにゴロパント。惜しくも抑えきれずドロップアウトになるものの、行け行けムードのSWに、サポーターの応援も盛り上がります。
しかしながら、敵陣からの相手のバックスライン攻撃に、やや対応の遅れた感のSWディフェンスは、相手センターに突破を許し後退。相手の連続攻撃で、さらに突破を許し、あっという間にゴール前ディフェンスのピンチとなります。二度三度とピンチをしのぐSWでしたが、自陣ゴール前のラックから、最後は相手LOにディフェンスラインを破られ、逆転トライを許します。前半19分、7-10。
続くキックオフをペナルティで戻され自陣のディフェンスになるも、タックルを決めてはターンオーバーするSW。チャンスをつくり出すも、あと一歩でつながらない惜しいプレーに、歯がゆいサポーターから、ドンマイの掛け声がおこります。PR斉藤、佐々木和樹、HO小野寺の最前列で持ちこたえるスクラムですが、ゆさぶりをかけてくる相手のスクラムワークに、やりづらそうなSH細川。とっさにこぼれたボールを相手に拾われて、バックス攻撃から相手FBに突破を許し、自陣ゴール前のピンチに追い込まれます。
それでも、FL佐伯、LO三浦と立て続けにタックルでしのぎ、CTBニールソン、ピタのディフェンスで持ちこたえるところでしたが、ルースボールへの働きかけが、やや出遅れて相手に見す見すチャンスを献上してしまい、反則も出て後退を余儀なくされるところ、ラックから出たボールを受けた相手SOに鮮やかに突破され、中央に追加トライを献上します。後半26分、7-17。
何とか離されずに食らいついていきたいところですが、ここでLOファーディーが故意の反則でシンビン。数的不利も重なって自陣に釘付けになる苦しい時間帯が続きます。必死のディフェンスでしのぐものの、ついに後半33分、自陣ゴール前スクラムから出たボールを相手WTBに持ち込まれ、右隅に連続トライを許します。7-22。
前半も40分を過ぎようかという勝負の時間帯。後半に向けて点差を詰めて終わりたいSWは、気迫十分に相手ゴールライン目前まで迫るアタックを見せるも、最後の一歩が及ばず。すると、意気消沈をみてとったような相手のカウンター攻撃。これを何とか自陣で立て直し、さあ、展開から一気に突破せん、とはやる気持ちが空回りし、痛恨のパスミスを相手WTBに拾われて一気にゴール前へ迫られます。ディフェンス及ばず、そのままインゴールまで持ち込まれ、トライ&ゴールを許したところで前半終了となりました。7-29
相手にも十分付け入る隙はあったものの、ミスの連鎖や、レフェリングへの対応などで流れをつかめないまま終わった感のある前半。このままでは終われない、気合いを入れ直し、早々にピッチに姿を現したSW戦士を、サポーターの声援が、カマイシコールが、大漁旗が後押しします。
巻き返しを期し、後半スタートでFL馬渕、FBミラーを投入するSWは、前半の劣勢を挽回するかのようなスタートラッシュ。いきなり相手陣深くに攻め入って、反撃の狼煙を上げるや、フォワード、バックスの一体となった連続攻撃から、SO井上が抜け出して、ゴールライン手前まで迫るものの、あと一歩及ばず。
さらにアタックを続け、マイボールをスクラムから左オープンに展開しCTBニールソンのグラバーキックの弾んだところをCTBアラティニが見事にキャッチ。飛び込んでトライ、と思いきや、相手に巧みにはじかれて、名手に珍しいインゴールノッコン。
取るべくして取れなかったシーンの後は、逆に攻め込まれるケースに。何度も押し戻すSWでしたが、自陣でのハイパントをしっかりキャッチされ、展開したボールは後半投入されたCTBアリシへ。巧みなステップとスピードでSWディフェンスが3枚外されると、そのまま悠々とトライに持ち込まれました。後半9分、7-34。
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それでも諦めずに果敢に攻撃するSWは、ラインアウトを確実にものにして攻撃をしかけます。マイボールのスクラムから左オープン攻撃でトライチャンスを作るものの、すれすれで押し出されたり、右オープンのFBミラーのライン参加で抜け出して、WTB清水へつないで見事なトライ、と思いきや、フィニッシュのパスがスローフォワードと判定されたりと、どうしてもトライに届きません。
そんなもどかしさの連続だった後半19分、スクラムから左オープン攻撃で、CTBニールソンとWTB佐々木天晃がシザース(クロス)。そして駆け込んできたブラインドWTBの清水に素早くパスし、走りぬけてそのままトライ。見事なサインプレーに、バックスタンドの大漁旗も右に左に躍動。後半19分、ゴールは外れたものの、ようやくの反撃で12-34とします。
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リーグ戦の行方からも、この試合の勝ちに食らいつくにも、トライをあと2つ挙げたいSWは、スコアの喜びもせず、休まず攻撃し続けます。そうはさせじとキヤノンフォーワードのディフェンスも襲い掛かり、SWの素早い球出しを阻止。じりじりするような攻防が続いた後、相手陣深くラインアウトをものしたSWは、モールをつくりトライを狙いますが、すんでのところで届かず。さらに必死のカマイシコールに乗って、ラインアウトモールでトライを狙うものの、またも失敗。
スタンドのサポーターが、ため息を付く間もなく、ターンオーバーから攻めてくるキヤノン。あっという間に自陣深く攻め入られ、やり場のないところでラックの反則を犯し、さらに連続攻撃を浴びると、最後は相手No.8に帳消しのトライを奪われます。後半25分、12-39。
点差を広げられ、糸が切れてはいけない場面、後半30分を過ぎたところで、SWは江幡、吉田、菅野と次々にフレッシュな選手を投入し、リザーブを使い切る総力戦に。しかし後半36分、中央ライン付近で犯したペナルティからのアタックを浴び、立て直す間の持てないまま、またもCTBアリシにダメ押しのトライを奪われ、12-46。
それでも、選手もサポーターも下を向くことなく、1本取ろう、と意地の攻撃。ロスタイムに入ってからもひたすらにトライを狙いにいくSWは、攻めに攻めてゴール前まで迫りますが、すんでのところでターンオーバーを許して万事休す。無念のノーサイドのホイッスルとなりました。
双方のチームが激しくプレッシャーをかける挙句、双方にミスもありながら、ほんの少しの差で流れをつかめないことが、不利な展開になった末の大量失点。チャレンジへの望みを断ち切られ、それ以上に、接戦に持ち込めた内容なのに、大差の負けを喫してしまったことに、がっくりと肩を落とす選手たち。
それでも、スタンドからは、「また来年だ!」「来週勝って終わるぞ!」と、熱い想いが込もった声援が止むことはありませんでした。
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「悔しさを次につなげて、逆のスコアで次に勝利しよう。出来る、必ず出来る。」
池村HCから、前進を促すコメントに、徐々に顔を上げて前を向く選手たち。沈鬱さのぬぐえないムードの中でも、気丈に振る舞い、前に進み始めるSWでした。
最終戦の相手は、チャレンジ進出がかかる宿敵・東京ガス。12月12日(日)東京ガス大森グランドで13:00キックオフです。
勝ってもチャレンジ昇格の望みはないものの、2位または3位との勝ち点1差で終わるか、それとも順位を下げたうえに勝ち点も離されて終わるか。10周年記念イヤーに、順位・勝ち点という目に見える結果を残し、確かな進化の証を刻むためにも、SWの気概を試される一番となります。どうか最後まで、誇りを持って闘うSW戦士たちに、皆さまの熱烈応援をよろしくお願いします。
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沢山の応援有難う御座いました。 |
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