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NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 D2 順位決定戦 第2節/九州電力キューデンヴォルテクス戦

試合情報投稿日:2024.4.6

NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24
試合 NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 ディビジョン2 順位決定戦 第2節
対戦相手 九州電力キューデンヴォルテクス
対戦日時 2024年4月28日(日) 12:00 キックオフ/10:45 一般開場
競技場 東平尾公園博多の森陸上競技場(福岡県)
ジャージ 白(2nd)
イベント情報 九州電力キューデンヴォルテクスの ニュース をご覧ください
チケット TicketRUGBY / チケットぴあ
放送 J SPORTSオンデマンド 11:50〜
J SPORTS1  11:50〜14:20
アプリ観戦 SpoLive(テキスト速報)
ギフティング機能の「スーパー応援」をご利用いただいた方全員に、当日出場選手のSpoLiveコレクションカードをプレゼントします。
アプリのダウンロードはこちら iOS用 / Android用
テキスト速報は、シーウェイブス公式Xでも配信されます。
チームテント メンバー表の配布
ミニフラッグプレゼント(限定500本)
グッズ販売(チームタオル、プレイヤーズタオル、レプリカジャージ)
ファンクラブ会員証への来場スタンプ押印および特典のお渡し
岩手県観光パンフレット配布
パブリックビューイング シープラザ釜石 2F ラグビーカフェ 11:00開場
パブリックビューイング開催のお知らせ
32-42LOSE
前半 後半 前半 後半
1 3 T 3 3
1 2 G 3 3
0 0 PT 0 0
0 0 DG 0 0
2 0 PG 0 0
13 19 小計 21 21
リーグワン公式試合記録

メンバー

Starting
山田 裕介
郷 雄貴
野口 大貴
タタナ ダラス
ハミッシュ・ダルゼル
ベンジャミン・ニーニー
武者 大輔
サム・ヘンウッド [ゲームキャプテン]
村上 陽平
落 和史
ヘンリー ジェイミー
トンガ モセセ
畠中 豪士
阿部 竜二
キャメロン・ベイリー
Reserves
16王野 尚希
17稲田 壮一郎
18及川 智孔
19河野 良太
20セタ・コロイタマナ
21南 篤志
22石垣 航平
23小野 航大

マッチレポート

2023-24シーズンのNTTジャパンラグビーリーグワン ディビジョン2としては、いよいよ泣いても笑っても最後の1戦。
前節の惜敗から1週間を経て迎えた、4-6位の順位決定戦 第2節は、4月28日(日)、汗ばむ陽気となった、福岡市・東平尾公園博多の森陸上競技場にて、九州電力キューデンヴォルテクス(以下「九州KV」)と対戦いたしました。

当日の天候は雲に覆われましたが気温は25℃と夏日となり、ピッチレベルではやや湿度も感じるような気候の中での試合となりました。

前節に続けて、今節こそいよいよ「絶対に負けられない一戦」を迎えたシーウェイブス。
今シーズン唯一の勝ち星を挙げた相手ではありますが、1月には元日本代表・山田章仁選手の100トライで勢いづいたことも記憶に新しい油断ならない相手。試合前から今節も最後まで競り合うことが予想される試合です。

試合前のロッカールームでは、今シーズン12試合中11試合で、若き司令塔としてチームを引っ張っている落和史選手(SO)が、「前半最初はシンプルにしつこくエリアでいきましょう」と声を掛けました。また、リザーブで戦列に復帰したキャプテンの小野航大選手(WTB)から「今日のゲームは“我慢”。我慢したほうが勝つ。アタックもディフェンスもエリアも、全て我慢」という今シーズン多くの場面で聞こえた「我慢」をチームに呼びかけ、選手たちはピッチに向かいました。

12時、シーウェイブス・落選手(SO)のキックオフで試合がスタート。
まずは、今節の「入りの10分」はどうか。

キックオフ直後の1分、九州KVのフリーキックからタッチに出たボールを、ヘンリージェイミー選手(WTB)がクイックラインアウトで投入。さらに、キャメロン・ベイリー選手(FB)のキックは大きく伸びて、これが50:22(フィフティー・トゥエンティ―トゥー:自陣からキックしたボールが相手陣22mライン内でバウンドしタッチに出るプレー)を成立させ、一気に九州KV陣内でのチャンスを得ます。さらにマイボールラインアウトから、短いサイドで繋いで徐々にゴール前に迫るシーウェイブス。
残り5m付近で、九州KVが密集で自立していないオフフィートの反則となり、大きなチャンスが訪れます。ここで得たペナルティでシーウェイブスはショット(ペナルティゴール)を選択。落選手がゴールを決めて、先制。0-3とします。しかし、このキック後、先程の50:22のキックの際、ベイリー選手が足を痛めてしまい、ここでキャプテンの小野選手との交替となってしまいます。

続くキックオフ。九州KVは短いサイドで立て続けに前進を図ってきます。

前半5分、先程の展開をひっくり返したかのように、シーウェイブス陣ゴール前5mに迫った九州KVに対し、シーウェイブスがオフフィートのペナルティを献上。九州KVはここですかさずタップキックから速攻を仕掛けられトライを取られてしまいます。キックも入って、7-3。前半7分、九州KVにリードを奪われてしまいます。

前半8分。ファーストスクラムで、九州KVにコラプシングの反則が有り、アドバンテージがでている状態で落選手が冷静に大外にロングパス、ヘンリー選手の鋭いランが炸裂し、左端に再度逆転のトライを奪います。また、落選手も難しい角度のキックを決め、7-10とします。

前半10分までは両チーム共に僅差で奪い合う展開。まさに、このあとの「我慢」が試される試合の様相が見える入りの10分となりました。

続く前半15分。シーウェイブスのペナルティから、九州KVがシーウェイブス陣22m内でのラインアウトを獲得。続くラインアウトからのモールでもペナルティを続けてしまい、アドバンテージを与えた状態で押し込まれ、追加トライを献上してしまいます。

前半21分。九州KVがシーウェイブス陣22m付近でのハンドのペナルティから仕掛け、一気にゴールに迫りますが、あわやトライというところで、ダブルムーブメント(タックル成立後に前進した、という反則)でトライが成立せず、間一髪ピンチを乗り越えます。
かと思えば、九州KVのボールをゲームキャプテン・サム・ヘンウッド選手がインターセプトして大きくゲイン。そこから、九州KV陣深くに切り込む展開になるなど、まさに一進一退、ギリギリの攻防が双方続きます。

前半25分には、九州KVの突進に、武者大輔選手(FL)がお手本のような突き刺すようなタックルを見せノックオンを誘うなど、ディフェンスでも随所に、光るプレーを見せるシーウェイブス。

前半28分。九州KVのラックを超えたヘンウッド選手と、武者選手のターンオーバーから、落選手がグラバーキックで陣地を回復。さらに九州KVの選手が蹴り出し、一気に九州KV陣22m付近に前進し、シーウェイブスはチャンスを迎えます。右に展開し、落選手がステップで大きく切り込みますがその後のプレーでノックオンとなり、あと一歩「仕留めきれない」シーウェイブスの今シーズンの弱さが顔を覗かせます。

前半32分。武者選手のジャッカルで得たペナルティから、シーウェイブスはショットを選択。九州KV陣10m付近からのロングキックでしたが、冷静にゴールを決め、14−13。1点差に詰め寄ります。

しかし前半38分、シーウェイブス陣22m内での九州KVボールのスクラムで、シーウェイブスはコラプシングを起こしてしまい、九州KVにアドバンテージを与えてしまいます。
速攻を仕掛ける九州KVは、ラックサイドでの速攻で、揃いきっていないシーウェイブスのディフェンスを突破。前半の最後に追加トライを与えてしまい21-13とされ、これで前半を折り返します。

前半終了後のロッカーでは、須田康夫HCから、「トランジションの対応」「リアクション」を意識する心がけをチームに共有。小野選手からは、攻めるときのボールキャリアとサポートの連携への意識がけと、ディフェンスでは必ず相手を見ながらコミュニケーションして戻ること、ラインを形成することを呼びかけ、続けて武者選手からも、エリアとペナルティを意識して、焦らず自分たちのボールキャリーを心がける意識付けの呼びかけが飛び、チーム全体の認識を共有し、後半のピッチに戻っていきました。

九州KVのキックオフとなる後半。
後半1分。シーウェイブス陣10m付近での九州KVのラインアウトからモールを押し込まれ、シーウェイブス陣22mまで一気に前進されます。さらに、右に大きく展開し、シーウェイブスのディフェンスのギャップを突いてさらにゴール前へ一気に詰め寄ると、ラックサイドから飛び込み追加トライを上げ、九州KVがリードを広げる、後半の入りとなりました。後半のシーウェイブスは、なかなか攻撃のテンポが出せず、エリアの取り合いに終止してしまい、突破口を見出すことができない出だしとなってしまいます。

後半9分。シーウェイブスは、九州KV陣22m付近でのラインアウトを獲得。
このラインアウトからのモールを一気に押し込み、後半から入った王野尚希選手(HO)がグラウンディング。28−20とします。

波に乗りたいシーウェイブスですが、続くキックオフで、コミュニケーションミスからノックオンをしてしまい、さらにスクラムから一気にゴール前に迫られてしまいます。九州KVボールのラインアウトから追加のトライを取られ、35−20と再度引き離されてしまいます。

シーウェイブスは、後半自陣でボールを回す時間が多く、なかなか攻め手を見いだせない時間が続きます。その中でミスが起き、九州KVにチャンスを与えてしまうという展開が増えていきます。

後半25分。シーウェイブスはペナルティを重ねて自陣ゴール前での防戦が続き、ゴール前
5mでのペナルティが多いことで、シンビンも出てしまい、ここで14人でのプレーを余儀なくされますが、ここでのスクラムで九州KVからペナルティを奪い、危機を回避。
さらに後半29分、小野選手が大外からキックで大きく陣を回復。九州KVの選手のノックオンで一気に九州KV陣22m付近でのシーウェイブスボールのスクラムを獲得。さらに続くアタックから、ゴール5m手前でペナルティを獲得し、ヘンウッド選手の速攻でトライを獲得。25−35、残り8分。10点差を覆せるかシーウェイブス。

しかし、後半35分。九州KVは一気に猛攻を仕掛け、疲れて高くなっているタックルを
シーウェイブスのディフェンスを押し下げ、一気に突き放すトライで25−42とされます。

残り3分。続くキックオフからのアタックでは、シーウェイブスも諦めず、じわじわと前進し、ヘンリー選手がラックサイドから抜けて追加のトライ。落選手のゴールも決まり、32-42と再度10点差に追いすがります。

さらに続けてのキックオフから、九州KVのペナルティのチャンスをもらうと、自陣から展開し、ヘンウッド選手が大きく前進。しかし、外へのパスが繋がらずここで試合終了となりました。

最後まで諦めずに攻め続けた選手たち。まさに「オールアウト」して試合後には動けなくなる選手もいるほどの接戦となりました。

おそらく何度となく試合をすれば、双方に転ぶであろう展開であり、点差であったと思います。

そんな激戦・熱戦で、最後の最後、勝敗という「大きな差」を生んだのは、キーモーメントでの小さなミスの積み上げが、相手よりも多かった、という部分であろうと思います。ペナルティはほぼ同数だった、しかし、それが生まれた場面に大きな差があった、というところです。セットプレーも含めて、各ポジションの選手たちが、改めて自信を持って自分の役割を果たすこと、ここにフォーカスすれば、きっと修正できる部分かと思います。

さて、昨シーズンに続けて、再び進出してしまうディビジョン3との入替戦ではありますが、ここからの2戦では、今シーズンの12試合経験してきたディビジョン2のタイトなレベルをしっかりと反芻し、今度こそ2勝できっちり勝ち切り、残留を果たす姿を皆様にお見せできればと思います。

引き続き、日本製鉄釜石シーウェイブスへの応援を何卒よろしくお願いいたします。

マッチレビュー

須田 康夫ヘッドコーチ

本日も素晴らしい環境の中でゲームできたことを光栄に思っております。
結論から申しますと、やはりホストとして開催できることは本当に素晴らしいことだと感じました。ファンのご声援も素晴らしいところが有りましたし、ホームアドバンテージを見せられたかなと感じました。

シーウェイブスとしては、ドタバタする部分が有り、最初は我慢できていましたが、我慢比べで負けて相手に流れを渡してしまったのが、ゲームの第3クオーター(後半20分頃)から影響してきたかなと思います。最後は、シンビンも出して負けてしまったという形ですが、終わったことはしょうがないと思いますので、次の入れ替え戦に切り替えて、チームを修正していきたいと思います。

レギュラーシーズンを総括して、非常にタフなゲームが多かった中で、九州KVさんとの1勝だけでした。ただ、シーウェイブス単体の話をすると、昨シーズンに比べて、良くなっているポイントが非常に多く、ディビジョン2自体もレベルが上っている中で、レベルアップできていることは良いことだと思っていますが、チームとしての我慢比べというところで、このディビジョンのレベルで実行できないとこの先にはないのかなと感じるレギュラーシーズンでした。
次の入れ替え戦には勝たないといけないですし、今シーズン自信をつけたところも有りますので、そういうところを全面に出して勝利できればと思います。
総じてこれが実力でしかないと思いますので、自分たちの強みにフォーカスして伸ばしていければと思っています。課題としてはゲームマネジメントの部分と思いますので、エリアを取りながら、大事なところでのペナルティ等、キーモーメントでのエラーを減らすところを大事にしていければと思います。

ゲームキャプテン サム・ヘンウッド 選手

今日の敵は、“天気”(釜石に比べての暑さ)も有りましたが、それにしても言い訳はできませんね。大事なときにミスが多すぎたと感じています。
これによってプレッシャーを受ける展開になってしまいました。

敵陣22mに入ってからも我慢比べで負けてしまっていたり、そこでミスが出てしまったことが自分たちにプレッシャーが掛かるゲームになった要因だったと思います。

今日は勝ちたかったのでここから先のことは考えてはいなかったんですが、率直な気持ちとして、シーズンが終わると思っていたので、この先3週間、このメンバーともう少しラグビーができることについて嬉しい気持ちもあります。残念な結果では有りましたし、ここからは2勝という結果が求められる状況では有りますが、一緒の仲間と過ごせる嬉しい気持ちで臨みたいと思います。

スポットライト

ベンジャミン・ニーニー 選手

本日の試合を終えて、まずご自身の感想は?
難しい試合でした。勝つチャンスは有ったと思いましたが、ミスが多く、セットピースや個人のミスなどが大事なときに起きてしまったと思います。ただ、ハードに戦えたと思いますし、ベストは尽くしたと思いますが、それが十分ではなかったと思います。

この試合に向けてフォーカスしてきたポイントを教えてください。
できるだけプレーに関われるように、100%努力して、特にラインアウトやセットピース等では、自分の役割を果たすことにフォーカスしました。

フォーカスしてきたポイントに対しての今日のゲームでの成果と課題を教えてください。
良いところもあったと思いますが、セットピースはもっと改善の余地が有って、スクラム、ラインアウト等、自分たちの武器としてもっと改善できると思います。
フォワードはおそらくみんな認識は共通していると思います。ただ、今日は全体的には自分のベストは尽くしましたが、十分ではなかった、それだけです。

今シーズンは苦しいシーズンになってしまいましたが、ニーニー選手から見て、この根本的な課題はどこにあると思いますか?
確かに、タフなシーズンだったとは思います。
ただ、接戦になるシーンもたくさんあったし、高いレベルで競える素地はあると思っています。ゲームのキーモーメントで勝てていないところが課題だと思いますが、他のチームと比べても、展開次第ではもっと勝てたと思います。
そういう自分たちの課題に対して、もう少し批判的な目で見て、チームとしても、個々の選手としてもより伸ばしていくべきと思います。
ただ、闘えるチームになっていると思いますし、このチームは勝てると思います。

次戦、ディビジョン3との入替戦に進むこととなりましたが、この試合に向けての率直な思いを教えてください。
まず、ここまでタフなゲームが続いていましたし、次の入替戦は3週間後と間も空きますので、心身の部分で、少し一旦息を入れてリフレッシュして、個々にシーズンを振り返る時間を作って、またチームに戻ってくることが大事だと思います。
望んだ結果にはシーズンは展開しませんでしたが、前を見て、身体も心もリフレッシュして戻ってきて、入れ替え戦にフォーカスしたいと思います。

究極の目的はディビジョン2に残留することなので、相手ではなく自分たちにフォーカスして取り組めば、それを果たせると思います。

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