NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 D2 第4節/九州電力キューデンヴォルテクス戦
試合 | NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 ディビジョン2 第4節 |
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対戦相手 | 九州電力キューデンヴォルテクス |
対戦日時 | 2024年1月6日(土) 13:00 キックオフ |
競技場 | ミクニワールドスタジアム北九州(福岡県) |
イベント情報 | 九州電力キューデンヴォルテクスの お知らせ ご覧ください。 |
チケット | TicketRUGBY / チケットぴあ |
放送 | J SPORTS 4 12:50〜15:30 J SPORTSオンデマンド 12:50〜16:00 |
アプリ観戦 | SpoLive(テキスト速報) *ギフティング機能の「スーパー応援」をご利用いただいた方全員に、当日出場選手のSpoLiveコレクションカードをプレゼントします。 アプリのダウンロードはこちら iOS用 / Android用 テキスト速報は、シーウェイブス公式Twitterでも配信されます。 |
チームテント |
・メンバー表、選手紹介ミニブックリーフレットの配布 ・ファンクラブの新規登録および更新の受付 ・ファンクラブ会員証への来場スタンプ押印および特典のお渡し ・令和6年能登半島地震及び小倉魚町銀天街付近での火災に係る義援金募金活動。詳細は九州KVの お知らせ をご覧ください。 |
11-20LOSE | ||||
前半 | 後半 | 前半 | 後半 | |
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1 | 0 | T | 3 | 0 |
0 | 0 | G | 1 | 0 |
0 | 0 | PT | 0 | 0 |
1 | 1 | PG | 0 | 1 |
0 | 0 | DG | 0 | 0 |
8 | 3 | 小計 | 17 | 3 |
メンバー
- Starting
- 山田 裕介
- 伊藤 大輝
- フリン・イェーツ
- ハミッシュ・ダルゼル
- ベンジャミン・ニーニー
- 石垣 航平
- 武者 大輔
- タタナ ダラス
- 南 篤志
- 落 和史
- ヘンリー ジェイミー
- トンガ モセセ
- 村田 オスカロイド
- 小野 航大 [キャプテン]
- キャメロン・ベイリー
- Reserves
- 16郷 雄貴
- 17稲田 壮一郎
- 18野口 大貴
- 19山田 龍之介
- 20セタ・コロイタマナ
- 21東海林 拓実
- 22片岡 将
- 23吉川 遼
マッチレポート
※2024年1月1日に発生いたしました、石川県能登地方を震源とする令和6年能登半島地震によりお亡くなりになられた方々に謹んでお悔やみ申し上げますとともに、被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
2024年1月。能登地方での地震、羽田空港での航空機追突事故等、新年から心を痛める報道が相次ぐ中、前節より2週間の準備を経て迎えた第4節。福岡県北九州市・ミクニワールドスタジアム北九州にて、九州電力キューデンヴォルテクス(以下、九州KV)との一戦となりました。当日の天候は、朝から小降りの雨が続き、試合前には曇りに回復。風は4m/hと海から時折強い風が吹き、気温は13度の気候の中での試合となりました。
両チーム共にここまで開幕3敗と苦い思いを続けるチーム同士ですが、何より、今節は試合前から、地元・北九州出身、九州KVの山田 章仁選手(WTB)のリーグ戦通算100トライ達成が掛かる試合という、ホストチーム・九州KVとしては絶好のトピックスを引き提げてのゲームとなり、スタジアムには2,858人の熱い観客の皆さんが集った、そんな雰囲気の中での試合となりました。
13時00分、シーウェイブス・落 和史選手(SO)のキックオフでスタートした試合、キックオフしたボールは早速シーウェイブス側が獲得、九州KVへプレッシャーを掛けていきます。試合開始直後から、セットプレーやブレイクダウン周辺では、度々、九州KVに圧力を掛けていきますが、一方で、ボールが手につかないのか、度々、ボールを落とし、相手にボールを渡してしまう場面も発生しました。
キックオフ直後から、中盤やや相手陣深めのエリアでのプレーが続くシーウェイブスですが、そういったミスもあり、なかなか敵陣22m付近からゴール側に攻め込めない場面が続きます。しかし、前半3分、伊藤大輝選手(HO)得意のジャッカルが決まり、九州KVのノットリリースザボールを誘います。ここで、シーウェイブスはショットを選択。落選手がゴールを決め、得点を先取。0-3としました。
以降も、敵陣で優位に攻める展開が続くシーウェイブス。前半7分、22m周辺でのラックから左に展開すると、キャメロン・ベイリー選手(FB)が巧みに相手ディフェンス2人を引き付け、ヘンリー ジェイミー選手(WTB)にパスを繋ぎ、続けて大外でフォローした武者 大輔選手(FL)が再度、内側を並走してきたジェイミー選手にパスを返し、そのままトライ。先制点に続けて先制トライも決め、シーウェイブスは0-8と幸先のいいゲームの滑り出しとしました。
その後は九州KVの攻撃が続きましたが、ボールを渡しても、ディフェンスのプレッシャーで相手を後退させるなど、序盤は完全にシーウェイブスがゲームを支配できそうな、そんな展開が続きます。
しかし、試合の空気が変わったのは、前半16分過ぎ。
ディフェンスの一瞬のギャップを突いて、九州KVが素早く展開、山田(章)選手にボールが渡り、ついに、通算100トライを達成させる大跳躍のダイビングトライを決められてしまいます。素早い反応と展開への対応力、これは、前節の課題として上がった“リアクション・トランジションへの対応力”にも通じる部分ですが、そこで一歩先に出られてしまった、そんな場面でした。
このトライが九州KVに勢いをつけたのか、続くキックオフからの展開では、逆に攻めているシーウェイブスが後退させられる場面が出てくるようになります。
そして、前半26分、九州KVボールのラインアウトモールから展開され、ディフェンスの人数のギャップを突かれ、シーウェイブス陣右隅に逆転トライを決められ、12-8とされてしまいます。続けて、前半31分にも、九州KVがラインアウトから素早く仕掛け、一気にゴール前に攻め込まれてしまい、外側のディフェンスの人数不足を突かれ再び追加トライを献上、17-8とされてしまいます。
前半もうひとつ追加点のほしいシーウェイブスですが、この日はボールが手につかないのか、その後も度々ハンドリングエラーや、小さなミスが相次ぎます。その度に九州KVにボールを渡してしまい、自陣のゴール前までも迫られますが、あと一歩のところで九州KVもミスを犯し、シーウェイブスが危機を脱する、という時間が続き、お互いあと一歩攻めきれない展開で前半を折り返しました。
ハーフタイム、小野 航大キャプテン(WTB)はロッカーで、前半続いたミスとペナルティへの心がけ・意識付けを再度チームに促し、まずはスコアしようとチームを鼓舞し、後半に臨みました。
九州KVのキックオフとなった後半は、立ち上がり双方ともに攻めきれない中で5分、交替で入ったセタ・コロイタマナ選手(No8)の突破から、南 篤志選手(SH)がパスを受けて飛び出しましたが、あと一歩パスが繋がらず。また、その後のプレーでも、ベイリー選手のラインブレイクからパスがあと一歩繋がらず、と、あともう一息!というプレーがたびたび続きます。続けて、後半10分には、センター付近のスクラムから、ベイリー選手が大きく前進し、大外の小野キャプテンに展開、一気にゴール前付近に攻め入りますが、九州KVの厚いディフェンスに、相手ゴール前5mを割っていくことができません。
後半20分辺りまで、九州KV陣内でのゲームが続き、九州KVのゴール正面でのペナルティから、落選手が再びショットを選択。ようやく後半の初得点となるペナルティゴールを成功させ、17-11とし、1トライ1ゴールでの逆転圏にスコアを縮めます。
続けて攻め込みたいシーウェイブス。九州KVのミスキックでのダイレクトタッチで、敵陣22m付近で再度ラインアウトを得ますが、展開の中で再びパスが繋がらず、九州KVにボールを渡してしまいます。
後半25分、自陣22m付近でシーウェイブスがオフフィートのペナルティを犯してしまい、九州KVにペナルティゴールを決められ、20-11とされます。
あと、9点差。続く28分、九州KVのペナルティで再び敵陣22mでのラインアウトを得ますが、この展開でも、9フェーズ展開を積み重ねながらも、最後にボールをこぼしてしまい、スコアにつなげることができません。その後もシーウェイブスはほぼ、相手陣内での攻撃を続けることができましたが、この膠着した状況が最後まで続き20−11のスコア差のまま、試合終了のホイッスルを迎えました。
今試合でのペナルティは合計7(前節と同数)と、開幕節での「14」からかなり改善してきています。前節の試合で意識した「規律」の維持も少しずつできるようになってきてはいますが、今節では「アタック・ディフェンスでの“我慢”」が課題感として残りました。
また、たびたび目立ったハンドリングエラーの数は、実は最終的に両チーム同数で「8」となりましたが、点差に繋がったのは、シーウェイブス側の方が、よりスコアに直結する場面でのミスだった、ということだったのだろうと思います。
プレッシャーの掛かっている状況の中で、変わらず「やるべきことをやること」が遂行できるか、また、状況に対して的確に判断し、改善させるための我慢ができるか、そういったところが、今節の9点差を決定づけた、両チームの差であったのだろう、というところです。
さて、次節は、約1ヶ月後と時間が空き、千葉県・柏の葉公園総合競技場でのNECグリーンロケッツ東葛(以下「GR東葛」)との試合となります。前節から共通していますが、今シーズンの目下の大きなテーマは「規律/我慢」「トランジションの対応力」など、一段上のレベルを目指すための課題感が積み重なっています。前節に続けて「規律/我慢」と「やるべきことをしっかりやり切る、自分たちの強みの出せるラグビー」、そして「トランジションの対応力・リアクション」の部分を改めて見つめ直すことが、シーズン初勝利への第一歩となりそうです。GR東葛は目下3位、シーウェイブスが目指す「トップ3」に現在君臨しているチームです。まずは、この1ヶ月でのチーム再建を経て、準備万端、臨みたいと思います。引き続き、一層熱い応援をよろしくお願いいたします。
マッチレビュー
須田 康夫ヘッドコーチ
本日は素晴らしいスタジアム、素晴らしい環境の中、九州KV様とゲームをできたことを光栄に思いますし、特に大きな怪我人も出ず、ゲームを終えれたことは両チームにとって良かったことと思います。
シーウェイブスとしては、「Must Win」というところで、勝ちたいゲームでしたが、前半から簡単なハンドリングエラーであったりという部分で、自らにプレッシャーを掛けてしまい、なかなかうまいゲーム運びができずに、九州KVさんにスコアされてしまったということが非常に大きくて、そういったところを修正しきれなかったのが今回の敗因と感じています。
ポジティブなミス、スペースをこじ開けることができてのハンドリングエラー等ではあるので、一概にネガティブなものではないと感じていますが、そういったところの修正も、次のゲームに向けて行い、初勝利は次にお預けかなと感じています。
小野 航大キャプテン
本日はありがとうございました。
ヘッドコーチからも有ったとおり、なんとしても勝ちたいゲームでしたが、私たちより、九州KVさんの我慢が上回ったゲームだったと思います。
ゲームの前にも、メンバーに今日は我慢のゲームになるよ、と話しましたが、アタックもディフェンスも共に、私たちが我慢しなければならないところで九州KVさんの我慢が上回っていたのかなと、80分通してこの点差になってしまったかなと思います。
アタックはチャンスも作れていましたし、スコアに近いところまで行ったシチュエーションがかなり有ったと思いますが、そこで私たちが我慢しきれずにペナルティになったり、イージーなエラーだったりで、スコアに持っていけなかったのは今日の敗因と感じていますので、しっかり修正して、次のゲームでは初勝利できるように頑張りたいと思います。
スポットライト
落 和史選手
本日の試合を終えて、まずご自身の感想は?
ああいう状況での試合で、自分の仕事であるチームをまとめるとか方向性を決める、ということが、前半1本取られてからできなかったのが課題と感じています。
この2週間の課題として取り組んできたことは?
これまで同様ゴールキックと、やってきたことの質をもっと高める、ということに取り組んできました。
そこに対して今日の完成度、ご自身としては満足行く内容でしたか?
まだ自分のプレーに確信がある、というわけでもないので(遅いかもしれませんが)、これからでも、仕上げていきたいと考えています。
次回、GR東葛戦となりますので、強豪が相手になりますが、どういうところを修正していくべきと思いますか?
前半この時間帯はどうする、とか後半どうする、とか、1つのプランに向かって全員で同じ柄を見られることを準備したいと思います。