NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 D2 第9節/レッドハリケーンズ大阪戦
試合 | NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 ディビジョン2 第9節 |
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対戦相手 | レッドハリケーンズ大阪 |
対戦日時 | 2024年3月24日(日) 12:00 キックオフ |
競技場 | いわぎんスタジアム(岩手県) |
イベント情報 | NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 D2 第9節 特設ページ |
チケット |
・オンライン先行販売中 |
放送 | J SPORTS J SPORTSオンデマンド |
アプリ観戦 | SpoLive(テキスト速報) *ギフティング機能の「スーパー応援」をご利用いただいた方全員に、当日出場選手のSpoLiveコレクションカードをプレゼントします。 アプリのダウンロードはこちら iOS用 / Android用 テキスト速報は、シーウェイブス公式Twitterでも配信されます。 |
アクセス | <シャトルバス> 試合当日は、盛岡駅とスタジアムを直行するシャトルバスが運行します。 【盛岡駅発】9:45、11:00 【スタジアム発】14:15、15:15 運賃:大人400円(片道) ●シャトルバス発着場所 盛岡駅:西口26番乗り場 いわぎんスタジアム:南駐車場付近 <公共交通機関> <駐車場> |
チームテント |
・メンバー表、選手紹介ミニブックリーフレットの配布 ・ファンクラブの新規登録および更新の受付 ・ファンクラブ会員証への来場スタンプ押印および特典のお渡し |
33-38LOSE | ||||
前半 | 後半 | 前半 | 後半 | |
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2 | 3 | T | 3 | 3 |
1 | 3 | G | 2 | 2 |
0 | 0 | PT | 0 | 0 |
0 | 0 | DG | 0 | 0 |
0 | 0 | PG | 0 | 0 |
12 | 21 | 小計 | 19 | 19 |
メンバー
- Starting
- 山田 裕介
- 伊藤 大輝
- 野口 大貴
- タタナ ダラス
- ハミッシュ・ダルゼル
- ベンジャミン・ニーニー
- 武者 大輔
- サム・ヘンウッド
- 村上 陽平
- 落 和史
- ヘンリー ジェイミー
- トンガ モセセ
- 畠中 豪士
- 阿部 竜二
- 中村 良真
- Reserves
- 16王野 尚希
- 17稲田 壮一郎
- 18及川 智孔
- 19河野 良太
- 20セタ・コロイタマナ
- 21南 篤志
- 22石垣 航平
- 23吹越 大清
マッチレポート
3月もいよいよ終盤。先週までの釜石でのホストゲームを終えて、今シーズンレギュラーシーズン最後のホストゲームは、岩手県盛岡市・いわぎんスタジアムにて初めてのリーグワン公式戦の開催となった第9節 レッドハリケーンズ大阪(以下「RH大阪」)です。
ホストラウンドの最終節ということで、この試合には、1,464人のご来場の皆さんが集まりました。当日の天候はまさに快晴、岩手山もくっきり見えるほどの陽気の中、気温も11℃と比較的温かい中でしたが、折からの風が時折吹きすさび、寒さを感じさせるような、どことなく、鵜住居のいつもの体感もよぎるような、そんなコンディションでのゲームとなりました。
シーウェイブスにとっては、まさに「負けられない相手」。前回対戦でも、80分までは勝っていた展開、最後の最後に取りこぼした試合を拾い直したい、そういう一戦でした。ゲームキャプテンのサム・ヘンウッド選手(No8)は、「我々は相手よりも強い、だからこそ、絶対全部ハードワークしよう」というメッセージでチームを鼓舞。チーム全員が意識を一つに、選手たちはピッチに向かいました。
12時、シーウェイブス・落 和史選手(SO)のキックオフで試合がスタート。序盤、キックでお互いに相手を探り合う両チームから、RH大阪が仕掛け、シーウェイブスが立て続けにペナルティを取られてしまい、前半3分、ゴール前のラインアウトからモールで押し込まれ、モールから抜けた選手に先制のトライを奪われてしまいます。
前節良化したと思われた「規律」が崩れてしまう、あまりいい出だしではない入りとなってしまいました。
続けて、前半8分。シーウェイブスは、スクラムでのペナルティが続き、さらにブレイクダウンでのオフサイドのアドバンテージを与えてしまい、連続でトライを与えてしまいます。
さらに前半10分、中盤から展開するRH大阪、ディフェンスのズレを突いて一気に加速するRH大阪、3連続トライで0−19とされてしまいます。
かねてからのシーウェイブスでも散見されてきた、“前半10分までの試合の立ち上がりの遅さ”、このチーム全体の弱点のひとつが露呈したゲームの入りとなりました。
流れが変わったのは、前半13分。
シーウェイブス陣深くに蹴り込まれたボールを阿部竜二選手(WTB)が蹴り返し、RH大阪の選手のチャージで軌道が変わったボールを相手選手がこぼし、武者大輔選手(FL)が確保、伊藤大輝選手(HO)へと繋ぎ、最後は、ハミッシュ・ダルゼル選手(LO)が、ゴール下にトライを決め、7−19とします。
その後は、両チーム、ラックからのキックに対してのチャージの応酬など見どころが続きましたが、中盤でのせめぎあいが続きます。その中でシーウェイブスがボールを持つ時間が徐々に増え、RH大阪へのプレッシャーを掛けていくようになりました。
拮抗した展開を打破したのは、シーウェイブス。前半33分、ハイボールを相手選手と競りながらしっかり確保した畠中豪士選手(CTB)のファインプレーを基点に、中盤のラックから、ヘンリージェイミー選手(WTB)、ベンジャミン・ニーニー選手(FL)、中村良真選手(FB)と繋ぎ、内に返した中村選手のパスを再びヘンリー選手がしっかり確保し、トップギアへ。
相手ディフェンスも振り払って追加トライを返し、12−19とします。
このあとも前半は、一進一退拮抗した展開が続き前半を折り返します。
ハーフタイム中、ロッカーでは須田康夫HCが「後半の風上をうまく使って、キックを有効に使うこと」「ボールを継続する意識」「ディフェンスのリアクションをもう少し早くする」ことを呼びかけました。ヘンウッド選手は、「ゲームに出てるメンバーは、ピッチにいる限りハードに、交替でスゴいメンバーが後から来てくれるから、そこまでしっかり頑張ろう」とチームに更にエナジーを与える声をかけ、ピッチに戻っていきました。
RH大阪のキックオフで再開する後半。風上に立ったことで、早速キックをうまく使って陣地を稼ぎ、中盤でのボール保持に成功します。そして、後半2分、早いパス回しで、落選手、ヘンリー選手と繋ぎ、ヘンリー選手のグラバーキックパスに、ニーニー選手がキックでアシスト、軌道を修正し転がるボールに反応した村上陽平選手(SH)がインゴールで押さえて追加トライ、これで、ついに19−19。同点に追いつく展開になりました。
一気に逆転したいシーウェイブスでしたが後半10分、中盤からビルドアップしてくるRH大阪にディフェンスの乱れを突かれてトライを献上してしまい、再びRH大阪にリードを許してしまいます。
しかし、シーウェイブスも負けていません。
続く後半13分、RH大阪陣22メートル付近のラックから、右に展開。このいわぎんスタジアムにもほど近い紫波町出身・阿部選手がショートパントを上げて自らキャッチ、そのまま走りきってのトライというスキルの光るトライを見せます。ここで、中村選手がコンバージョンゴールも決め、ついに逆転に成功します。
ここから我慢したいシーウェイブスですが、ペナルティを重ねて、自陣でのプレーが続いてしまいます。後半21分、RH大阪にラインアウトモールを押し込まれ、さらに逆転のトライを許してしまい、スコアは26−31となります。
続けて、後半29分。中盤でのシーウェイブスのタックルミスでRH大阪の選手が抜け、追加のトライ。ゴールも決まり、26−38、12点差に開いてしまいます。
残り10分での12点差。
後半36分、RH大阪陣22メートルから、ボールを貰った石垣航平選手(CTB)が8人のディフェンダーを倒してトライというプレーで追いすがり、ゴールも決まって33-38。
いよいよ1トライ差にせまるシーウェイブス。
後半39分。試合終了まであと1分と迫る中、自陣からビルドアップするシーウェイブスは、ディフェンダーの薄い大外に展開すると、セタ・コロイタマナ選手(No8)が猛進、オフロードパスを阿部選手に繋ぎ、阿部選手がディフェンダーを交わし、同点トライを決めました!決めた、、、、かに見えました。
しかし、コロイタマナ選手のラストパスが、TMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)での判定に掛けられ、スローフォワード(前にパスを投げている)の判断となりこのトライは取り消しとなりました。
会場に失意の声が響き渡る中、チームは最後のプレーに掛け切り替えてのスクラムに臨みました。ホーンが鳴る中でのスクラムは、最後、シーウェイブスのオフサイドとなり、無常にも、ここで試合終了となりました。
最後の最後まで分からない展開になったゲーム。
まさに、前回対戦を再現するかの如く最後までデッドヒートしたゲームだったと思いますが、シーウェイブスは、前半の10分、あるいは、後半のトライの幾つかのシチュエーションで見え隠れした、ディフェンスのギャップ、タックルミスからのリカバリーの部分に大きな課題があると、今節でも浮き彫りになった形でした。前節、「ディフェンスラインのギャップの修正、クイックリスタートへの対応力等、連携の部分に課題が見えていた」という部分が、今節でも露呈したと思います。
そういった課題点を個々にも、チーム全体としてもどのように修正していくかが、今後の順位決定戦で再度戦うRH大阪や九州KVに対して、特に肝になってくる部分となります。
そして、そういう負けられない戦いに向けて最後の「腕試し」にもなるレギュラーシーズン最終節は、まもなく今シーズン最もタイトなスケジュールで今週末に訪れます。
相手は、第1節・釜石で迎えて以来の豊田自動織機シャトルズ愛知(以下、「S愛知」)。
前回対戦では、大きく溝を空けられてしまっただけに、この9試合を経て、シーウェイブスがどのように成長したか、改めて彼らとの試合で、今のシーウェイブスの実力も証明できるような展開になることを願うばかりです。
ファンの皆様、ぜひ、レギュラーシーズンの最終節も改めて応援よろしくお願いいたします。
マッチレビュー
須田 康夫ヘッドコーチ
本日も素晴らしい環境の中でラグビーができたことを光栄に思います。釜石シーウェイブスのホストゲームとして盛岡での初開催、非常に多くのお客様のご声援を頂き、選手たちも非常に良かったんではないかなと思っております。
ゲームの内容としては、最初の入りの部分の内容に尽きると思います。何が悪かったかというと、ボールを持てば優勢な部分もありながらも、ディフェンスで我慢できない部分があったことです。
ただ、ポジティブに考えれば、ああいった状況でも最後に逆転するという、最後まで諦めない我々の釜石ラグビーの文化という姿勢は非常に見せられたかと思います。
最後残念ながら、スローフォワードの判定取られてしまいましたが、それは結果としてしっかり受け止めて、次のS愛知さんとの試合に備えて、また準備したいと思います。ありがとうございました。
サム・ヘンウッド ゲームキャプテン
言いたかったことは、ヤスさん(須田HC)が言った通りです。振り返ると、スタートのところでプレーがいまいちだったことが、結果につながっていて代償を払うことになったと感じています。しかし、その後、良くない流れから立て直したことはよかったし、今後、前に進める上では良かったと感じていますが、結果的に、立ち上がりの悪さが全てだったと感じています。
スポットライト
阿部 竜二 選手
本日の試合を終えて、まずご自身の感想は?
前半は、結構立て続けにトライを取られて、追う立場になってしまったんですが、そこから少しずつ立て直していって、逆転まで行きましたが、再度逆転されて負けてしまったので、悔しい敗戦になったと感じています。
盛岡でのリーグワン公式戦初開催、ということで感じたことを教えてください。
最初、室内での練習場からアップがスタートして、いつもより、緊張が走って、高校の決勝を思い出す緊張感があって、「久しぶりにこの感じがあるな」と感じました。ピッチに立ったら、沢山の観客の方がいらっしゃって、緊張が少しずつ解けてはいきました。試合中は普段通りできましたが、周りの観客の方の声がエネルギーになりました。
盛岡での試合、釜石との観客の違いは感じたか。
前半はバックスタンド側に立ってて、端に立ってるとお客さんとも近いんですが、バックスタンドから、「あの14番は、紫波町出身だよ」っていう声も聞こえてきていて、近い雰囲気の中で一層エナジーを掻き立てられるような雰囲気でした。
先週から1週間、個人的にもしくはチームとしてこの試合に向けてフォーカスしたポイントはなんでしたか?
チームとしては、ディフェンス面でのコネクションを保つところをフォーカスしていました。
フォーカスしたことに対して、今日の試合では満足いく内容でしたか?
コネクションいい部分も有って、ディフェンスからターンオーバーに繋がるシーンも有りましたが、少しコネクションが崩れてしまったときに、大きくゲインさせてしまうシーンも有ったので、今後の試合に向けてもっと詰めていかなければならないところと感じました。
コネクションが切れてしまう部分、どんなところに原因があると感じますか?
自分たちのディフェンスのコールが有りますが、コール通りにディフェンスせず、一人だけ別な動きをすると、コネクションが切れるんじゃないかという感じと思います。コール&レスポンスの部分がしっかりできているか、コミュニケーションしっかり取れているかそういうところを意識していくことが大事かなと思います。
次はいよいよレギュラーシーズンのラストマッチです。相手は開幕節以来のシャトルズ戦ですが、どんな心持ちで次節に臨みたいと思いますか?
前のS愛知戦(開幕節)は出場できなかったので、悔しい気持ちも有ったので、出場できれば、その気持を持ち続けて、思いっきりプレーしたいです。
S愛知さんとの個人的な対戦は、1年前の3月の鵜住居以来で、その時は、ボールをいっぱい回せる、継続していければトライに繋げられたので、次の試合でもそういう形ができたら、いいゲームになると思います。
相手は調子が上がってきているチームと思うので、受け身にならず、自分たちらしいラグビーを全開に出していければと思います。