2024プレシーズンマッチ 第2戦/日野レッドドルフィンズ戦
試合 | 2024プレシーズンマッチ 第2戦「2024釜石ラグビッグドリーム〜RWC MEMORIAL〜」 |
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対戦相手 | 日野レッドドルフィンズ |
対戦日時 | 2024年10月13日(日) 13:00 キックオフ/9:00 開場 |
競技場 | 釜石鵜住居復興スタジアム(岩手県釜石市) |
ジャージ | 白(2nd) |
イベント情報 | 詳細は 釜石鵜住居復興スタジアム公式サイト、チラシ(PDF/4MB)をご覧ください。
●メモリアルグッズ「トートバック」の先着配布(9:00〜/先着500名様) |
チケット | 入場無料(要入場整理券)
<無料整理券チケット案内窓口> <盛岡・北上市内での無料整理券配布場所(期間・枚数限定)> |
アクセス情報 | 詳細は 釜石鵜住居復興スタジアム公式サイト、チラシ(PDF/4MB)をご覧ください。 ・市内無料巡回シャトルバス運行 ・駐車場 スタジアム海側駐車場、周辺臨時駐車場 |
ライブ配信 | YouTube ラグビーのまち釜石チャンネル |
チームテント |
・ファンクラブ加入サポート ・オフィシャルグッズ「チームタオル」の販売 |
その他 | 2024ラグビッグドリーム〜RWC MEMORLAL〜ボランティアスタッフ募集について |
40-19WIN | ||||
前半 | 後半 | 前半 | 後半 | |
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4 | 2 | T | 1 | 2 |
4 | 1 | G | 1 | 1 |
0 | 0 | PT | 0 | 0 |
0 | 0 | DG | 0 | 0 |
0 | 0 | PG | 0 | 0 |
28 | 12 | 小計 | 7 | 12 |
メンバー
- Starting
- 山田 裕介
- 王野 尚希
- 野口 大貴
- 畠澤 諭
- ハミッシュ・ダルゼル
- アンガス・フレッチャー
- 河野 良太
- サム・ヘンウッド [ゲームキャプテン]
- 南 篤志
- ミッチェル・ハント
- ヘンリー ジェイミー
- ヘルダス・ファンデルヴォルト
- 片岡 将
- 阿部 竜二
- 吉川 遼
- Reserves
- 16稲田 壮一郎
- 17伊藤 大輝
- 18長田 将大
- 19鈴木 雄海
- 20山田 龍之介
- 21セタ・コロイタマナ
- 22高橋 泰地
- 23石垣 航平
- 24村上 陽平
- 25落 和史
- 26ダリエス・トマス
- 27トンガ モセセ
- 28畠中 豪士
- 29川上 剛右
- 30高居 海靖
マッチレポート
2024年10月13日。2019年のラグビーワールドカップ日本大会、釜石開催の2試合目として予定されていた、カナダ代表×ナミビア代表の試合が台風13号(ハギビス)の影響で中止となってから、ちょうど5年。
日本製鉄釜石シーウェイブスの2024-25プレシーズン2試合目は、釜石では恒例となった“ラグビーのまち”のイベント「ラグビッグドリーム」として、この日を記念したメモリアルマッチに臨みました。相手は、今シーズン、ディビジョン2に戻ってきた日野レッドドルフィンズ(以下「日野RD」)です。
当日は、5年前の台風一過も思い起こさせるような日差しとなり、秋晴れの空となりました。キックオフの13時には、気温23℃・風も穏やかで、ピッチ上は汗ばむコンディションの中での試合となりました。
前週の試合から間髪入れずの2試合目、シーウェイブスとしては、同カテゴリーの相手に今シーズンの展望を占う大事な一戦となります。
試合前のロッカーでは、ゲームキャプテンを務めるサム・ヘンウッド選手(NO8)から、ディフェンスの際の心がけについて再度意識を合わせる声がかけられ、また、この試合はリザーブからのスタートとなったキャプテン・村上 陽平選手(SH)からは、ディフェンス、アタック共に常に自分たちから圧力を掛けるように、という意識付けがなされ、ゲームメンバー30人、ひとつになってゲームに臨みました。
13時00分、日野RDのキックオフで試合がスタート。
早速、シーウェイブスが意識している「圧力」が垣間見えるプレーが続き、アタック、ディフェンス共に積極的に前に出る意識のあるプレーが続きます。前半3分、パスを繋ぎながらテンポ良く前進するシーウェイブスは、ミッチェル・ハント選手(SO)から、右サイド大外の阿部 竜二選手(WTB)にロングパスを投げトライに迫ります。このプレーは日野RDにボールが渡ってしまいましたが、その後、再度ボールを得ると、畠澤 諭選手(LO)のディフェンス突破から、再度日野RDゴール前に迫り、ラックからハミッシュ・ダルゼル選手(LO)が押し込み、先制のトライに繋げます。ハント選手のキックも決まって7-0とし、序盤からいい流れが感じられる展開となりました。
続くキックオフからも、シーウェイブスの攻撃が続きます。
前半11分、ハント選手は日野RDのディフェンスラインを冷静に把握し、ヘルダス・ファンデルヴォルト選手(CTB)にパス、ファンデルヴォルト選手が、ディフェンスのギャップを突き、さらに、その外に走り込んだヘンウッド選手がパスを受けて、ディフェンスやフォロワーをしっかりと把握して、大外に走っている阿部選手にロングパス。
これがしっかりと通り、追加のトライとなりました。ハント選手のキックも決まり、14−0とリードします。
前半10分で2トライ2ゴールと上場の出だしのシーウェイブスでしたが、ここから暫くは攻撃の機会を得るものの、惜しいところでミスが続いて攻撃のテンポを出せず、中盤エリアでの攻防が続きます。シーウェイブスの攻撃パターンに慣れてきたのか、徐々に日野RDのディフェンスに止められる場面やターンオーバーされる機会が目立つようになりました。
とはいえ、ここで流れを渡したくないシーウェイブス。前半26分、日野RD陣10メートル付近からパスを受けたヘンウッド選手がスルスルとディフェンス網をかいくぐりそのままトライ。ハント選手のキックも決まり、21−0とさらに突き放す展開となります。
続くキックオフからも大きく日野RD陣に攻め込むシーウェイブス。前半35分、左サイドゴール前でのラインアウトのチャンスを得ますが、ここはトライを取り切れず、中盤に戻されます。
終始シーウェイブスが日野RD陣に攻め込む展開が続き、一方的なゲームになるのか?と感じさせる展開でしたが、ここで、シーウェイブスに一瞬の“隙”が生まれます。
前半35分、シーウェイブス側のパスからタッチを割ったボール。
一瞬、シーウェイブスのメンバーは、ラインアウトの「間」を待つ空気になりますが、ここで日野RDはその「隙」を見逃さずクイックスローイン。
呆気にとられるシーウェイブスをよそに、ディフェンスの全くいないところを破られ、ゴール前に一気に突進されます。なんとか、ゴール前5メートルライン付近で防ぎますが、続くスクラムでのペナルティから、更にタップキックで仕掛けられ、そのままトライを許してしまいます。
この展開で終わるのは避けたいシーウェイブスは、前半終了間際、日野RD 22メートル付近でのペナルティから、ハント選手に代わって入った落 和史選手(SO)がタッチに蹴り出し、ゴール前のラインアウトからモールを押し、モール最後尾からパスを受けた南 篤志選手(SH)がそのままモールの脇からトライ、落選手のゴールも決まって、前半を28−7で折り返します。
前半を終えてのチームトーク。まさに、前半終盤にできた「隙」に関わる言葉が飛びます。
「自分たちで考えたスローガンは何だ?”STEEL WAVE”、固いのか、柔らかいのか?」「固い意志なら、自分がしんどいときにスイッチを切る(=気持ちを切る)のはやめよう、勝ち切るためにはそこで一皮剥けないと次のレベルにはいけない、チームとして新しいレベルに行くためにみんなで頑張ろう」という声に、チームは再度気合を入れてピッチに戻りました。
後半はシーウェイブス 落選手のキックオフで再開。
立ち上がり、いきなり日野RD陣ゴール前でのラインアウトの機会からゴール前に迫るシーウェイブス。右サイドのディフェンスの空きを見逃さず、落選手がロングパス、右サイドで受けた川上 剛右選手(WTB)がそのまま持ち込みトライ(33-7)。ゴールは入りませんでしたが、後半も先取点から入った、幸先の良い出足となります。
しかし、この試合、先行しながらも安心できない点であったブレイクダウン、ここから日野RDにターンオーバーされる場面が徐々に目立ち始めます。後半7分、ボールを保持し攻撃に転じた日野RDは、ディフェンスの選手をうまく複数人巻き込みながらズルズルと前進、さらには、前週にも見られた、ディフェンスラインのコネクションのギャップ(=飛び出している選手と、飛び出していない選手のズレ)を突き、キックを転がしてゴール前へ。
シーウェイブスはボールにわずかに追いつかず、追加トライを挙げられてしまいます。(33-12)
さらに後半15分、シーウェイブスは自陣22メートル付近から、大きく陣地を挽回するタッチキックを狙ったところ、日野RDの猛烈なチャージによって阻まれ、こぼれたボールがゴール前へ。チャージした選手がそのまま拾い上げ、トライを追加されてしまいます。
大きなモーションには隙が伴う、その「隙」を狙われた得点になりました。
キックも加えて33−19と、日野RDが追撃する展開になってきます。
得点の追加を狙いたいシーウェイブスは、続くキックオフから攻め込み、日野RD陣22メートル付近でゲームを続けます。この22メートル付近、いわゆるスコアリングゾーンに入ってからスコアするまでの展開にどのような成長が見えるか。
昨シーズンは、あと一歩届かなかったシーンが多かっただけに重要なポイントですが、ゴール前でのラインアウトで簡単に相手にボールをターンオーバーされる等、この試合でもスコアまであと一歩、という場面が見受けられ、なかなか攻めきることができません。
一方の日野RDも、攻撃に転じながらもミスが続くなど波に乗れない状況が続き、ハーフウェイライン付近での攻防が続く状況になりました。
両者一進一退の中、後半30分。
日野RDのペナルティから、右サイドゴール前でのラインアウトを得たシーウェイブスは、左サイドに展開し、着実にボールを確保しながら前進。ディフェンスラインを引き付けて、改めて右サイドに展開すると、畠中 豪士選手(CTB)が大きくパス。これに応えた、セタ・コロイタマナ選手(NO8)が、大外に立った髙橋 泰地選手(FL)にパスを繋ぎ、右隅にトライ!勝利を決定付けるトライを挙げ、続けて、落選手が右隅からの難しい角度のコンバージョンゴールも決め、40−19としました。
ゲーム時間残り7分。この勢いでもう1本!と言いたいところでしたが、キックオフから一気に日野RDが攻め込み、シーウェイブスは一気に自陣ゴール前でのディフェンスに回ってしまいます。
あわやトライに迫られる展開の中、日野RDのペナルティから一度エリアを挽回できたものの、改めて日野RDの猛攻が再開し、シーウェイブスはたまらずディフェンスでのペナルティの連続で再びゴール前に迫られる展開に追い込まれます。ゴール前あと一歩で取られてしまうか、というシーンで、コロイタマナ選手が粘りを見せ値千金のターンオーバー!危機を挽回します。今度こそ取られてしまうか!と思いきや粘りのターンオーバー。新生シーウェイブスが掲げるスローガン「STEEL WAVE」の「堅さ」が垣間見えるプレーになりました。
二度押し戻したものの、なおもボールを保持し攻撃を進める日野RDは、後半40分過ぎ、シーウェイブス陣22メートル付近からのフリーキックからパスを展開します。しかし、ここでディフェンスを立て直したシーウェイブスは、十分にディフェンスラインを一線で上げた中で、高居 海靖選手(FB)がパスの隙を逃さずインターセプト!
そのまま畠中選手、落選手がボールを確保し、ここで危うくターンオーバーされかけますが、冷静にキャプテン・村上選手がタッチに蹴り出し、ここで試合終了となりました。
危うい場面もあったものの、終わってみればスコアは40−19と差を付けて勝つことができたゲームでした。ただ、ゲーム中に命取りになりかねないふとした一瞬の“隙”が見えてしまう場面もいくつか見受けられたゲームになりました。昨年にも増して、いいクオリティの場面が増えているからこそ目立つ「粗」になっているのかもしれませんが、この「粗」が無くなることが、ゲーム中、ヘッドコーチに掛けられた「固い意志なら、自分がしんどいときにスイッチを切る(=気持ちを切る)のはやめよう、勝ち切るためにはそこで一皮剥けないと次のレベルにはいけない、チームとして新しいレベルに行くためにみんなで頑張ろう」という言葉への答えになるのではないかと思います。
そしてまた先週に引き続き、今週もブレイクダウンの部分では日野RDにたびたびターンオーバーされる場面があり、よりブレイクダウンの「質」へのこだわりが必要になると再認識したところもありました。
次週はホストエリアでのプレシーズンラストゲーム、盛岡での伝統の「IBC杯ラグビー招待試合」となります。ここで、いいイメージを県民の皆様に持ってもらった上で、残りのプレシーズンのチーム力向上に繋げていけるような試合をお見せできるよう、短い時間ですが、1週間準備していきたいと思います。
一層の応援をよろしくお願い致します。
アフターゲームインタビュー
須田 康夫ヘッドコーチ
❶本日の試合の総評をお願いします。
まず、この釜石鵜住居復興スタジアムで勝利できたこと、素直に嬉しいと思いますし、沢山のファンの方々にご来場頂き、選手たちも非常にモチベーション高くプレーできたのかなと感じています。前節は大量失点で負けてしまったので、しっかりディフェンスにフォーカスして挑んで、ゲームプラン通り実行できたことは非常に良かったと思います。
後半は中弛みしたところも有りましたが、全体的には最後までしっかり自分たちのラグビーを遂行できたことは良かったと感じています。
❷釜石鵜住居復興スタジアムでの試合は、昨シーズンの3/17のGR東葛戦以来となり、半年以上本当に久しぶりのゲームとなりましたが、今日の環境や盛り上がりなど、どう感じましたか?
昨シーズンの最後の試合は、寒い時期の観戦だったと思うので、ファンのみなさんも辛い観戦だったんじゃないかと思いますが、今日は暖かい秋晴れの中で、勝つ姿を見せることができたので、楽しんで頂けたんじゃないかと感じています。
❸次週も続けて、IBC杯ラグビー招待試合として、ヤクルトレビンズ戸田を迎えますが、ファンの皆さんに一言メッセージをお願いします。
10月3連戦最後の試合となりますので、やってきたことをしっかり出せる、形にしたいゲームにしたいと思います。相手がどこであれ、自分たちにしっかりとフォーカスして、80分間やりたいラグビーが遂行できるような内容にしたいと思います。ぜひ、来週もスタジアムに足をお運び頂き、チームを応援して頂ければと思います。
【日野RD戦 アフターゲームインタビュー1️⃣】#須田康夫 ヘッドコーチhttps://t.co/qVGb395Z6R#STEELWAVE#日本製鉄釜石シーウェイブス#釜石 #岩手 #東北魂#ラグビー #リーグワン pic.twitter.com/9qSC7Ttvo7
— 日本製鉄釜石シーウェイブス (@KamaishiSW) October 15, 2024
ゲームキャプテン サム・ヘンウッド選手
❶本日の試合の総評をお願いします。
いいゲームでした。先週より良かったのはもちろんですが、おそらく私がこのクラブに入団してから、最もいいゲームだったように感じています。
❷釜石鵜住居復興スタジアムでの試合は、昨シーズンの3/17のGR東葛戦以来となり、半年以上本当に久しぶりのゲームとなりましたが、今日の環境や盛り上がりなど、どう感じましたか?
会場のファンの皆さんの盛り上がりがとても素晴らしかったです。
皆さんの声援が本当に力になったと感じましたし、ぜひ、この盛り上がりが毎試合続いてくれると心強いです。
❸次週も続けて、IBC杯ラグビー招待試合として、ヤクルトレビンズ戸田を迎えますが、ファンの皆さんに一言メッセージをお願いします。
今回来てくださったファンはもちろん、盛岡にはこれまでラグビーを見たことのない方にもたくさん足を運んでいただきたいと思いますので、声援を頂ければ頂けるほど、いいパフォーマンスを出せると思っていますので、多くの方にぜひこの機会に、シーウェイブスの試合を見に来て頂けると嬉しいです。よろしくお願い致します!
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— 日本製鉄釜石シーウェイブス (@KamaishiSW) October 15, 2024
稲田 壮一郎 選手
❶本日の試合の感想をお願いします。
今日はゲームの入りからいい感じで入れて、お客さんもたくさん入っていただいていたので、いいウェーブに乗れて、選手も最後まで勝ちきれたのかなと感じています。
❷この試合に向けて個人的にどんなところを意識して準備してきたか教えてください。
個人的にはディフェンス面では、スピードを意識して、体が小さいので特にスピードを意識しましたし、スクラムでは姿勢が作れれば負けないですが、組む前のところで足がついていかないところが課題と思っていた中で、思い切って足を運ぶことを意識して取り組んでいました。
❸次週も続けて、IBC杯ラグビー招待試合として、ヤクルトレビンズ戸田を迎えますが、ファンの皆さんに一言メッセージをお願いします。
プレシーズン前半戦ラストの試合で、相手はD3のチームではありますが、慢心せず、最初からD2のチームとしての意地を見せられるように頑張りたいと思いますし、盛岡での開催ということで、ぜひ多くの方のご来場、ご声援をお待ちしております。よろしくお願い致します。
【日野RD戦 アフターゲームインタビュー3️⃣】#稲田壮一郎 選手https://t.co/7HcnFEg2V7#STEELWAVE#日本製鉄釜石シーウェイブス#釜石 #岩手 #東北魂#ラグビー #リーグワン pic.twitter.com/xrnLgq0Wae
— 日本製鉄釜石シーウェイブス (@KamaishiSW) October 15, 2024