2024プレシーズンマッチ 第5戦/清水建設江東ブルーシャークス戦
試合 | 2024プレシーズンマッチ 第5戦 |
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対戦相手 | 清水建設江東ブルーシャークス |
対戦日時 | 2024年11月30日(土) 13:00 キックオフ |
競技場 | 清水建設荏田グラウンド(神奈川県横浜市) |
観戦方法 | *定員に達したため受付を終了しました 釜石SWファン向けの観戦申込について 受付開始 11:00 / 入場 11:30 |
ライブ配信 | YouTube ラグビーのまち釜石チャンネル |
チームテント |
・ファンクラブのご案内 ・メンバー表の配布 ・オフィシャルグッズ「チームタオル」の販売 |
28-49WIN | ||||
前半 | 後半 | 前半 | 後半 | |
---|---|---|---|---|
2 | 2 | T | 3 | 4 |
2 | 2 | G | 3 | 4 |
0 | 0 | PT | 0 | 0 |
0 | 0 | DG | 0 | 0 |
0 | 0 | PG | 0 | 0 |
14 | 14 | 小計 | 21 | 28 |
メンバー
- Starting
- 山田 裕介
- 伊藤 大輝
- 松山 青
- 畠澤 諭
- ベンジャミン・ニーニー
- アンガス・フレッチャー
- 河野 良太
- サム・ヘンウッド
- 村上 陽平[ゲームキャプテン]
- ミッチェル・ハント
- ヘンリー ジェイミー
- ヘルダス・ファンデルヴォルト
- 畠中 豪士
- 阿部 竜二
- 高居 海靖
- Reserves
- 16王野 尚希
- 17青柳 魁
- 18野口 大貴
- 19山田 龍之介
- 20髙橋 泰地
- 21石垣 航平
- 22南 篤志
- 23落 和史
- 24中村 良真
- 25片岡 将
- 26川上 剛右
マッチレポート
NTTジャパンラグビーリーグワン2024-25シーズン開幕まであと「21」日と迫った、
2024年11月30日(土)。
日本製鉄釜石シーウェイブスは、プレシーズン5試合目として、同カテゴリー・ディビジョン2でシーズンで対戦する、清水建設江東ブルーシャークス(以下「江東BS」)との一戦に臨みました。
江東BSとは、2シーズン前の2022-23シーズンにもディビジョン2で共にしのぎを削り、シーズン3度の対戦で2勝1敗で勝ち越したものの、いずれの試合も熾烈な争いとなったことも記憶に新しいかと思います。また、この前の対戦相手だったS愛知同様、今シーズン公式戦でも対戦する相手だけに、これもまた強化の状況が試される一戦です。
江東BSの拠点である、横浜市都筑区・清水建設荏田グラウンドで行われた練習試合は、気温18度と、冬とは思えぬような、風のない、強い日差しが暑さを感じさせるコンディションの中での試合となりました。試合前、グラウンドに到着した選手が口々に「暑いなぁ」と言っていた言葉が、気温が圧倒的に寒い釜石での練習を重ねている、練習環境の違いを感じさせる象徴的な雰囲気です。この気温がどうゲームに作用してくるか。
シーウェイブスのゲーム前の円陣では、キャプテン・村上 陽平選手(SH)が、しっかり敵陣で戦えるように、身体を当てるところの意識づけと、ゲームのエリアコントロールについて声掛けし、メンバーはゲームに向いました。
13時、シーウェイブス ミッチェル・ハント選手(SO)のキックでゲームがスタート。
キックオフ早々、江東BS陣ゴール前でのディフェンスシーン。江東BSが、陣地を回復するべくタッチキックを狙うもののここで、キャプテン・村上選手が猛チャージを仕掛け、キックを阻むことに成功!いきなり江東BS陣ゴール前でのマイボールスクラムのチャンスを獲得します。
前半2分、このスクラムから出たボールを、ヘルダス・ファンデルヴォルト選手(CTB)がオフロードパスで走り込んだ畠中 豪士選手(CTB)に繋ぎ、畠中選手がそのままゴール下に飛び込み先制のトライ!そして、ハント選手のキックも決まって、0−7と、鮮やかにシーウェイブスが先制点を獲得し先行します。
続くキックオフからは、江東BSが暫くボールを保持。
シーウェイブスは立て続けにペナルティを犯してしまう等、江東BSを自陣に入れてしまう展開となります。先制したものの、なかなかボールを保持して攻撃をビルドアップできないシーウェイブスですが、この試合では、ディフェンスも良く、ゴール前に迫られても、しっかりとタックルで止め、江東BS側の攻撃時間が長くある中でも、容易にゴール前を割られないシーンが目立ちました。
前半18分、江東BSが50:22(フィフティー・トゥウェンティートゥー)を成功させ、シーウェイブ陣22メートル内に入ってくるものの、続くラインアウトからのディフェンスでは、江東BS側のミスを誘い、相手に簡単にスコアにたどり着かせない、シーウェイブスの我慢強さ、粘り強さがなおも目立つ展開が続きます。
そんな中、前半23分。
ディフェンスから押し返し、江東BS陣10メートル付近で、シーウェイブスがペナルティを獲得。ここからハント選手がしっかりと正確なタッチキックで、江東BS陣22メートル内でのラインアウトへ。このラインアウトモールから展開し、再びファンデルヴォルト選手がしっかり縦突破、追加のトライを挙げます。ハント選手のキックも成功し、0-14となります。
このまま突き放したいシーウェイブスですが、一方の江東BSも続くキックオフから、攻撃を立て直し、前半28分、シーウェイブス陣中盤でのマイボールスクラムから右に展開し、ディフェンスのギャップを突いて猛進。1トライ1ゴールを返し、7-14とします。
さらに続けて前半31分。シーウェイブス陣22メートル付近からペナルティが続くシーウェイブス。ゴール前での江東BSのラインアウトモールから、そのままゴールに飛び込まれ、あっという間に14-14の同点に追いつかれてしまいます。
このあたりは、ディフェンスで浮足立つシーンが目立つ展開で、続くキックオフからも江東BSがボールを持つ時間が長く、シーウェイブスは我慢を強いられる展開が続きます。
その我慢の甲斐もあって、前半終了間際となった前半43分。シーウェイブス陣10メートル付近まで攻め込んだ江東BSは、マイボールスクラムから展開するものの、ここで痛恨のパスミス。こぼれたボールにいち早く反応したハント選手がボールを獲得しそのまま前進、さらに外でフォローした高居 海靖選手(FB)が冷静に内側に走り込んだヘンリージェイミー選手(WTB)に繋ぐと、そのままゴール下にトライ!ハント選手のキックも決まって、14−21で前半を折り返します。
前半終了後、チームでのミーティングでは、須田康夫ヘッドコーチから、ディフェンスのディテールと、後半、風上に立つであろうシーウェイブス側の、追い風での攻撃の決め事を確認して、後半に臨みました。
江東BSのキックで再開した後半。
序盤は、前半に引き続いて江東BSがボールを確保し攻撃するシーンが続きます。
そして、後半5分、シーウェイブス陣22メートル付近のラックから右に大きく展開、さらに内側に戻し、シーウェイブス側ディフェンスのギャップを突きトライ。
後半は、江東BSに先制を許し、キックも決められ、再び、21-21の同点に追いつかれてしまいます。
しかし、今シーズンのシーウェイブスはここからが違います。
後半8分、江東BS陣22メートル付近でのマイボールラインアウトからモールで前進するシーウェイブス。崩れてのラックから、立て続けにサイドを突いて徐々に前進すると、ゴール前で走り込んだ畠澤 諭選手(LO)がそのままトライ。ハント選手のキックも決まり、21-28と再び突き放しに掛かります。
更に続けて後半14分、シーウェイブス陣22メートル付近での江東BSボールのスクラムから、シーウェイブスがターンオーバー。
すかさず阿部 竜二選手(WTB)が得意のランで大きく前進、さらにファンデルヴォルト選手、サム・ヘンウッド選手(No8)、野口 大貴選手(PR)が繋いで前進させ、一気に江東BS陣22メートル付近でペナルティを獲得します。ここで、ゴール前へのタッチキックから、フォワードがラインアウトモールを押し込み、モールから飛び出した河野 良太選手(FL)が飛び込んで追加のトライ。ハント選手、ここもキックを決め21−35と差を広げます。
このあたり、シーウェイブスがゲームをコントロールして、一気に流れを持っていけるかに見えましたが、後半23分、シーウェイブス陣10メートル付近でのシーウェイブスのペナルティから、江東BSがタッチキックでゴール前に一気に前進。そのままラインアウトモールを押し切ってトライ。キックも決めて、28−35と追いすがります。
これまでのシーウェイブスは、こういうタイミングでの追加得点から、相手に流れを持っていかれるケースも有りましたが、リスタート後のシーウェイブスは冷静にゲームを立て直します。後半28分、江東BS陣10メートル付近で前進を図るシーウェイブス、右サイド大外に立った川上 剛右選手(WTB)にパスが渡ると、ディフェンダーを弾き飛ばし、そのまま独走し、しっかりとトライを取りきります。
更にここまでこの試合キック成功率100%のハント選手、このキックも決めきり、スコアは28−42とシーウェイブスは更に差を広げます。
後半残り10分。
続けてのキックオフから暫く江東BS側の攻撃が続きますが、シーウェイブスは、前回のS愛知戦同様、この試合も終始ディフェンスが良く、相手を止めながら徐々に前進する展開を見せます。そして、ゲームタイムも残りもわずかとなる後半39分。
江東BS陣22メートル付近でのペナルティから、シーウェイブスは再びタッチキックを選択。
このラインアウトモールをフォワードが一体となってしっかり押し込むみ、王野 尚希選手(HO)がそのままモールトライ。キッカーは代わって落 和史選手(CTB)が務めましたが、ここもしっかり決め、28−49とし、ここで試合終了となりました。
全体を通して、ゲームを圧倒的に支配するところまでボールを保持していたわけではありませんでしたが、しかしながら、ボールを得た攻撃機会では、しっかり自分たちのやりたいことがある程度できた、意図のあるプレーを続けられたゲームだったと思います。
むしろ、ディフェンス機会が目立つゲームで、且つ、個々のディフェンスでの細かいミスもあったにも関わらず、組織的にしっかりとディフェンスのフォローアップができる、二人目、三人目がしっかりと戻りディフェンスの隙が改善されているというシーウェイブスが今シーズン目指しているゲームのカタチが見えてくるような、そういうゲーム運びのできた1戦だったのではないかと思います。
今シーズン目指しているチームの姿、須田ヘッドコーチがチームに求めている「Wave rugby」というコンセプトが体現されていくようなゲーム運びだったと感じますが、一方で圧倒的なゲーム支配ができているわけではないところ、ディフェンシブな展開からの攻撃機会を伺うような展開は、まだまだこのチームの奥行きがある、というところも垣間見えます。
プレシーズンマッチは、泣いても笑っても残り1試合。
そして、3週後にはいよいよシーズンの開幕も見えてくるタイミングになります。
今週末に迎える最後のプレシーズンマッチは、入替戦での戦いも記憶に新しいクリタウォーターガッシュ昭島との試合となります。このチームの奥行きがまたひとつ、垣間見えてくるような、そんな一戦をぜひ、皆さんにも期待して頂ければと思います。
引き続きまして、シーウェイブスへの応援をよろしくお願い致します。
アフターゲームインタビュー
須田 康夫ヘッドコーチ
●本日の試合の総評をお願いします。
最初、風下の自陣でゲームすることが多かったですが、よく我慢して先にスコアできたことはいいことだと思いました。前半の終盤に追いつかれたところは有りましたが、我慢した中での得点だったので、しっかり我慢できるところが見せられたことと、ソフトな(=簡単に取られた)トライではなかったので、非常にいい内容だったと思います。
後半も、メンバー変わっても、チームのやるべきことをしっかり徹底して、新しい課題も見えた非常にいいゲームだったと思います。
何より勝って、プレシーズンマッチ4連勝というところが、チームとしても、いい評価ができるゲームだったと思います。
●プレシーズンマッチが残り1試合でそこから公式戦になりますが、ここからどんな準備をしていきたいですか?
今日は、特に緊張感のあるゲームができたと思います。自分たちでバタついたところもありますが、シーズンになれば自分たちをコントロールするところも必要になってきますので、そういうところフォーカスして、また、ケーススタディの部分も含めて、シーズンを迎えられればと思います。
●ファンの皆さんに改めて一言メッセージをお願いします。
今日は会場に入れる人数、観戦して頂けるキャパシティが制限されていた試合では有りましたが、素晴らしい応援の中で、非常に選手たちにとってもモチベーションになったと思いますし、シーズンに入っても、シーウェイブスのいいゲームをたくさんお見せしたいと思いますので、ぜひ、引き続き、応援よろしくお願いいたします。
【清水建設江東ブルーシャークス戦 アフターゲームインタビュー1️⃣】#須田康夫 ヘッドコーチhttps://t.co/qVGb395Z6R#STEELWAVE#日本製鉄釜石シーウェイブス#釜石 #岩手 #東北魂#ラグビー #リーグワン pic.twitter.com/Ape2YuEb6M
— 日本製鉄釜石シーウェイブス (@KamaishiSW) December 4, 2024
キャプテン 村上 陽平 選手
●本日の試合の総評をお願いします。
まず、勝てたことは一番大きい収穫だと思いました。
前半の最初の方は、自陣で戦う時間が多く、ディフェンスの時間が多くなってしまいましたが、これまでより我慢できる力がついてきたと思いました。そこで我慢できたことで、最終的にシーウェイブスがスコアして終われるという展開になったことは良かったと感じています。
●この試合に向けて、個人的にどんなところを意識して準備してきましたか?
個人的には、アタック・ディフェンス共に、フォワードのコントロールをしっかりして、コミュニケーションを取りながらエリアごとでどうするか、というところを明確にすることをフォーカスしてやりました。
●狙い通りにできましたか?
若干コントロールしきれていないところもあり、ドタバタしてしまったところはありましたが、そこは次回に向けての課題だと思います。
●プレシーズンマッチが残り1試合でそこから公式戦になりますが、ここからどんな準備をしていきたいですか?
勝っていい反省はできていますが、チームとしてももっとレベルアップできるところがあると思いますので、修正すべき課題が多々あると思いますので、来週も(WG昭島に)しっかり勝って、シーズンを迎えられればと思います。
●ファンの皆さんに改めて一言メッセージをお願いします。
ここまで例年のプレシーズンよりも、良い結果を出せていると思いますので、
シーズンもよりひとつでも多く勝てるように頑張ってまいります。
引き続き応援よろしくお願いいたします。
【清水建設江東ブルーシャークス戦 アフターゲームインタビュー2️⃣】
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— 日本製鉄釜石シーウェイブス (@KamaishiSW) December 4, 2024
松山 青 選手
●本日の試合の感想をお願いします。
まずは、しっかり勝ち切ることができて良かったと思います。
●この試合に向けて、個人的にどんなところを意識して準備してきましたか?
もともとPRでは1番(左PR)でしたが、3番(右PR)にポジションをコンバートしてからの初めての先発ゲームで、最初は緊張していましたが、やるからには絶対に負けたくない、チームとしても負けられないと思ったので、スクラムでは先輩たちにも色々聞きに行って、どこが悪いか、改善点も見つけて修正して今日を迎えていたんですが、何本か良いと思えるスクラムも組めたと思うので、それは継続していきたいと思います。
●プレシーズンマッチが残り1試合でそこから公式戦になりますが、ここからどんな準備をしていきたいですか?
公式戦に向けて、プレシーズンの課題を修正して、全試合勝ち切るつもりいきます。
●ファンの皆さんに改めて一言メッセージをお願いします。
応援ありがとうございます。
まもなくシーズンが始まると思いますが、シーウェイブスとしても全勝して上位の入替戦に進めるように頑張っていきたいと思います。応援よろしくお願いいたします。
【清水建設江東ブルーシャークス戦 アフターゲームインタビュー3️⃣】
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片岡 将 選手
●本日の試合の感想をお願いします。
ゲームの中でタイトな場面がたくさんあったと思いますが、まずは勝ち切ることができて良かったと思っています。
●この試合に向けて、個人的にどんなところを意識して準備してきましたか?
まずはチームがやろうとしている「タイガー」というディフェンスのプレッシャーをしっかり掛けるところと、キックを多く使うので、キックチェイスで、しっかりボールをもっていないところでも走り続けるところを意識して取り組んできました。
●プレシーズンマッチが残り1試合でそこから公式戦になりますが、ここからどんな準備をしていきたいですか?
まずマインドセットが大事だと思っているので、「勝つこと」が大事だと思っています。勝てばファンの皆さんにも喜んで頂けますし、もっと応援、サポートを頂けると思うので、勝つことへのマインドセットを大切にしたいと思っています。
●ファンの皆さんに改めて一言メッセージをお願いします。
プレシーズン、勝っていることが多くて、勝つゲームを見せることができれば、ファンが盛り上がることを選手としても感じています。シーズンでも必ず勝ちますので、一緒に勝つ喜びをみなさんと共有できればと思います。
【清水建設江東ブルーシャークス戦 アフターゲームインタビュー4️⃣】
CTB 片岡将 選手https://t.co/8vZhgKeXm1#STEELWAVE#日本製鉄釜石シーウェイブス#釜石 #岩手 #東北魂#ラグビー #リーグワン pic.twitter.com/C773umvur8
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フォトギャラリー
この試合では、2020〜24シーズンまで選手(PR)としてクラブに所属し、現在はカメラマンとして活動されている束田涼太さんが撮影に参加しました。
束田さんのInstagram