NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25 D2 第13節/レッドハリケーンズ大阪戦

試合 | NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25 ディビジョン2 第13節 <VISITOR> |
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対戦相手 | レッドハリケーンズ大阪 |
対戦日時 | 2025年5月2日(金) 19:00キックオフ(17:30開場) |
競技場 | ヨドコウ桜スタジアム(大阪府大阪市) |
イベント情報 | RH大阪のニュースページをご覧ください |
チケット | TicketRUGBY / チケットぴあ |
放送 | J SPORTSオンデマンド J SPORTS 2 18:50〜21:30 |
チームテント |
・メンバー表の配布 ・レプリカジャージ、チームタオル、キーホルダーなどのオフィシャルグッズの販売 ・ファンクラブ会員証への来場スタンプの押印〜特典のお渡し ・ファンクラブのご案内 |
アプリ観戦 | SpoLive(テキスト速報) *ギフティング機能の「スーパー応援」をご利用いただいた方全員に、当日出場選手のSpoLiveコレクションカードをプレゼント! |
パブリックビューイング | 5月2日(金) 19:00〜(開場 18:30) 会場:釜石PIT(釜石市大町1-1-10) パブリックビューイング開催のお知らせ |
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35-21LOSE | ![]() |
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前半 | 後半 | 前半 | 後半 | |
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2 | 2 | T | 1 | 2 |
2 | 1 | G | 1 | 2 |
0 | 0 | PT | 0 | 0 |
1 | 2 | PG | 0 | 0 |
0 | 0 | DG | 0 | 0 |
17 | 18 | 小計 | 7 | 14 |
メンバー
- Starting
- 山田 裕介
- 王野 尚希
- 野口 大貴
- タタナ ダラス
- ハミッシュ・ダルゼル
- ベンジャミン・ニーニー
- 河野 良太
- 石垣 航平
- 村上 陽平 [キャプテン]
- ミッチェル・ハント
- 阿部 竜二
- ヘルダス・ファンデルヴォルト
- 村田 オスカロイド
- 川上 剛右
- キャメロン・ベイリー
- Reserves
- 16西林 勇登
- 17松山 青
- 18髙橋 璃玖
- 19山田 龍之介
- 20ミューラー・ウェイス
- 21南 篤志
- 22トンガ モセセ
- 23ダリエス・トマス
マッチレポート
2025年5月2日(金)、リーグワンの2024-25シーズンも残すところあと2試合となった今節は、ヨドコウ桜スタジアムでのレッドハリケーンズ大阪(以下、「RH大阪」)との一戦です。
ナイトゲームでの大阪の試合は昨シーズンに続けて通算3度目。対戦相手のRH大阪は今シーズン釜石のホストゲームで完勝した相手です。ここでしっかり勝ちきり、進出が確定しているD2/D3の入替戦に向けて良い流れで向かいたい。そんな心持ちの一戦です。
大型連休を前にした大阪。ナイトゲームの気候は日中から気温も下がって17度。風速3メートルの風もピッチレベルではあまり感じないほど、爽やかなコンディションの中での試合となりました。
19時00分、カクテルライトの灯る中、ホスト・RH大阪のキックオフでゲームがスタート。
キックオフ早々、シーウェイブスはRH大阪陣ゴール前に迫ります。前半2分、RH大阪陣5メートルライン付近でのシーウェイブスボールのラインアウトからゴールに迫るシーウェイブスですが、攻め手を見出だせずフェーズを重ねるうちにRH大阪にターンオーバーされ、陣地を戻されてしまいます。続く展開でもRH大阪陣のトライラインに迫りますが、ブレイクダウンで再び奪い返され、スコアを取り切れずに戻されてしまいます。
すると前半7分頃からRH大阪側が攻勢に転じ、徐々にシーウェイブス陣に攻め込む場面が増えていきます。そして前半11分、自陣中盤でのシーウェイブスボールのスクラムで、シーウェイブスがスクラムを壊すコラプシングの反則を犯してしまいます。このペナルティからRH大阪はショット(ペナルティゴール)を選択。シーウェイブスはこのペナルティゴールを決められ3-0と先制を許してしまいます。
挽回したいシーウェイブスですが、その後もラック周辺でのRH大阪の強いプレッシャーにたびたびボールを失う場面が目立ち、アタックのきっかけを見出だせません。ボールを回しながらも強いプレッシャーに後退させられ、自陣22メートルラインの内側でのプレーを余儀なくされます。そして前半19分、自陣5メートルライン付近でのシーウェイブスボールのスクラムで再びコラプシングの反則を犯してしまい、シーウェイブス陣トライライン前でのRH大阪のラインアウトから展開され、前半20分、ゴール正面にトライを決められ、ゴールも決められて10-0にスコアが広がります。
続くキックオフからシーウェイブスはRH大阪陣に攻め込みますが、22メートルラインを超えることができず、ここでもペナルティやミスでチャンスを手放してしまいます。
こうした流れから前半25分、シーウェイブスは敵陣10メートル付近でのRH大阪ボールのスクラムを押し込まれると、RH大阪にキックパスをディフェンスラインの裏に決められ、そのままボールキャリアーが加速。サイドに走り込んだプレイヤーにパスを繋がれ鮮やかな追加トライを許します。ゴールも決められ、17-0に差を広げられてしまいます。
続くキックオフからもシーウェイブスは中盤エリアでアタックを試みますが、ミスが続きなかなかスコアリングエリア(RH大阪陣22メートルライン内)に入ることができません。
なかなかアタックがうまく噛み合わない中、このまま終わるかに思われた前半39分、シーウェイブス陣10メートル付近でのRH大阪のキックを王野 尚希選手(HO)がチャージし、こぼれたボールを野口 大貴選手(PR)が確保。このターンオーバーをきっかけにハーフウェイライン付近からアタックに転じたシーウェイブスは、ラックからのボールを石垣 航平選手(No8)がオフロードパスでキャメロン・ベイリー選手(FB)にパス。
このパスに足で合わせたベイリー選手は、冷静にボールを確保すると、フォローした村田オスカロイド選手(CTB)がRH大阪陣22メートルライン内にボールを持ち込み、さらにラックからパスを右に大きく展開すると、ハミッシュ・ダルゼル選手(LO)がそのままディフェンスを突破。右にフォローしたベンジャミン・ニーニー選手(FL)にパスし、ニーニー選手がそのままトライを挙げ、待望のこの日最初の得点シーンとなりました。ミッチェル・ハント選手(SO)が右隅からの難しい角度からのキックを見事に決めて、17−7とし、前半をここで終えます。
前半を通して、自陣での致命的なペナルティやハンドリングエラーなどで相手にチャンスを与えてしまったシーウェイブスは、スタッツでもペナルティ数4、ハンドリングエラー数5と先行してしまいます。同時に、ターンオーバーもRH大阪の4に対してシーウェイブスは0と、RH大阪が優勢であったことが一目で分かるような内容でした。図らずも前半の試合展開は、今シーズンのシーウェイブスが味わってきた苦しみを象徴するようなものだったのかもしれません。
とはいえまだ10点差。後半の展開次第で取り返せる。そういう状況の中、残り40分の立て直しに期待が高まります。
シーウェイブス・ハント選手のキックでリスタートした後半。
後半最初に得点を動かしたのはシーウェイブスでした。後半1分、RH大阪陣10メートル付近でのシーウェイブスボールのラインアウトから、RH大阪のノックフォワードでルーズボールとなったボールを拾った西林 勇登選手(HO)がスルスルと抜けてそのままトライ!
ハント選手のキックも決まって、17−14、その差は3点に迫ります。
何とかこの流れで試合のイニシアティブを取りたいシーウェイブスですが、続くキックオフから、タッチを狙ったキックが、22メートルラインの外からのパスからのキックのため「ダイレクトタッチ」となり、22メートルライン付近でのRH大阪ボールのラインアウトを許してしまいます。
このラインアウトからRH大阪はラックサイドを連続で突いてゴール前に前進すると、シーウェイブスはRH大阪の勢いに押されて後退。さらにゴール前のディフェンスでラインオフサイドのペナルティを犯してしまい、RH大阪にアドバンテージを与えてしまいます。そして、後半4分、左大外に立つプレイヤーへのロングパスが通り、RH大阪にトライを許してしまいます。キックは決まらなかったものの、22−14と8点差にスコアが開いてしまいます。
続くキックオフから敵陣ゴール前に迫るシーウェイブスですが、RH大阪のディフェンスの前にノットリリースザボールの反則を取られてしまい、追加の得点に繋げることができません。チャンスの場面から一転、後半10分、RH大阪にシーウェイブス陣に攻め込まれ、さらに、シーウェイブス陣22メートルライン付近で、ノットロールアウェイのペナルティを取られてしまいます。ここでRH大阪は再びショットを選択し、これを決め25−14とその差をさらに11点差に広げられてしまいます。
なかなか反撃の兆しを見出だせない展開ですが、続くキックオフから一気にRH大阪陣22メートルに攻め込んだシーウェイブスは、右から左に大きく展開。後半12分、交替して入ったばかりのミューラー・ウェイス選手(No8)からのパスを受けたクラブキャプテン・河野 良太選手(FL)が、さらに左大外に走り込んだダリエス・トマス選手(FB)へパスを繋げ、ダリエス選手がそのままトライラインに飛び込みトライ!またも難しい角度の左隅からのキックをハント選手が決めて25−21と4点差に迫ります。
いい流れを継続したいシーウェイブスですが、そこからシーウェイブスは自陣のゴール前に迫られるピンチの場面が続きます。一度、ボールのグラウンディングを阻止し、トライラインドロップアウトからのリスタートに持ち込みますが、後半20分、再びゴール前に迫られると、ディフェンスラインのギャップを突いて、追加のトライを許してしまいます。キックも決められ、32−21と再び11点差に差を広げられてしまいます。
追いすがるもののあと少しのところで突き放される展開が続く中で、シーウェイブスは粘りのディフェンスでRH大阪に簡単に追加点を許しません。しかし、後半28分、ゴール正面・シーウェイブス陣22メートルライン付近で、シーウェイブスはスクラムで痛恨のコラプシング。ここで、RH大阪は三たびショットを選択。このキックが決まり、35−21とついに14点差。
残り10分、2トライ2ゴール挙げなければ追いつけない状況に持ち込まれてしまいます。
シーウェイブスは、ここから再びRH大阪陣に攻め込む展開が続きますが、ペナルティや小さなミスからRH大阪にターンオーバーされる場面が目立ち、決定的なチャンスを生むに至らず、残念ながらこのまま試合終了となってしまいました。
終わってみるとスタッツとしては、セットプレーから相手にボールを渡す場面が目立ち、ラインアウトでRH大阪にボールを渡した場面は5つ、スクラムでも4つと、攻撃の起点となるセットプレーでRH大阪にチャンスを渡してしまったことが敗因の一つでした。また、ペナルティもRH大阪の4に対して、シーウェイブスは10と倍以上の差がついたことでRH大阪を勢いづかせてしまいました。
前回白星を挙げた第7節から実に1ヶ月半。
6連敗という苦しいトンネルの中をもがくシーウェイブスですが、今シーズン、スタート時に掲げた「WAVE RUGBY」の原点に立ち返り、波のように押し寄せるハイプレッシャーラグビーをいま一度思い出し、常に圧力を掛け続ける運動量と、圧力を掛け続ける意識を体現することが一層求められる局面となっています。
残り入替戦を含めた3戦を全て勝って終えるために、改めてここからの一日一日を無駄にせず、チーム一丸で臨みたいと思います。次節・レギュラーシーズン最終節は、再び北上・ウエスタンデジタルスタジアムきたかみでのホストゲームとなります。
相手は、第1節・開幕戦以来の対戦となる九州電力キューデンヴォルテクス(以下、「九州KV」)です。最終戦のホストゲームを勝ち、D2/D3入替戦に向けてもいい兆しとなる試合を演じられるように、頑張りたいと思いますので、引き続き熱い応援をよろしくお願い致します。
マッチレビュー
須田 康夫ヘッドコーチ
本日の試合の総評をお願いします。
本日は素晴らしいスタジアム、素晴らしいサポーターの皆様の前でラグビーをできたことを誇りに思いますし、我々としても、素晴らしい体験をさせて頂けたと思っております。
ゲームといたしましては、何としてもD2/D3入替戦に向けて勢いをつけて勝ちたいゲームではありました。ゲームの入りは決して悪い入りではなかったと思いますが、取り切るところでしっかり自分たちとして流れを持ってくるというところで、少しRH大阪さんの粘りのほうが強かったかなと感じます。そこからなかなか立て直せなかったところが大きかったのかなと感じています。
とはいえ、レギュラーシーズン残り1試合、最後の試合に向けてもう一度切り替えて、しっかりと勝って、D2/D3入替戦に臨めるように準備していきたいと思います。
本日は本当にありがとうございました。
流れを持ってこれなかったと仰っていましたが、流れに乗れなかった要因、改善したいポイントはどういうところでしょうか?。
今日のテーマとして掲げていた「STAY ON(=立ち続ける、やり続ける)」をやりきれていないところは、はっきり言って気持ちの弱さだと思います。
全員、誰か一人二人が、チーム全員が意識を持って切らさないということをしなければ、入替戦でも起きうると思いますし、今のうちにそこはしっかり潰しておきたい課題だと感じます。
もちろん、RH大阪さんの粘り強いディフェンスに対して、シーウェイブスがもう少し勢いをつけるためのアタックを改善していくことも大事で、それは、やはり早く起き上がって次の準備をする、というところだけだと思うので、シンプルなそういう部分をやり切ることがキーになると思います。
入替戦に向けての意気込みを改めて聞かせてください。
入替戦に勢いを保ったまま突入したいと思うので、ここまでが結果として付いてきていないところはありますが、来週のゲームだけでなく、我々は、常に勝利を目指して闘っていく姿勢のチームと思っておりますので、何としても勝って、入替戦に臨みたいと改めて強く思っております。
キャプテン 村上 陽平 選手
本日の試合の総評をお願いします。
立ち上がり、敵陣に入ったところでのチャンスでスコアできなかったところが、かなり痛かったかなというのが率直な印象です。
RH大阪さんの規律をしっかり守ったディフェンスに対して、こちらがモメンタムを生むことができなかったというところで課題は明確なので、そこを次、いかにアプローチ変えていくかが重要だと思います。チャンスで必ず取り切るために、3点でもしっかりスコアを取って来るということの重要性を改めて思い知らされた試合でした。それから、前半、ディフェンスでルーズボールが多かったんですが、集中が切れたり、連携(コネクト)が途絶えたりする場面があり、チームとしては、今日のテーマを「STAY ON(=立ち続ける、やり続ける)」としていましたが、遂行しきれなかったシーンがあったと感じました。声の通りづらい環境だったということもありますが、そういうときにこそ、自分たちが自発的にどう動いていくか、ということが重要ではないかと思いますので、そこは練習から取り組まなければ改善し得ないポイントだと思うので、リーダーとしてしっかり自分自身としても引っ張っていかなければならないと思っております。
いいアタックのシーンでスコアを取り切るところに繋げるために、どういうところを改善することが望ましいと感じますか?
RH大阪さんから見て、おそらく今日の釜石のアタックは守りやすかったと思います。
ボールキャリアーが必ず持ってくることと、その他のサポートプレイヤーが(攻撃の)オプションになりきっていないというところで守りやすかったところと、なおかつブレイクダウンでもすぐ捨てられて捌けきれなかったので、しっかりと相手を倒しきれていないことでディフェンスを減らせないというところだったと思うので、サポートがオプションになることと、ディフェンダーをしっかりスマッシュしきる(=倒し切る)ところを徹底しないと得点が見えてこないと思います。
そこは練習でしか改善できないと思うので、しっかりと取り組んでいきたいと思います。
HCからマインドについての言及が有りましたが、そこはどうチームに働きかけたいですか?
試合中は声をかけ続けるしか無いと思うので、リーダーとしても率先して声をかけ続けるしか無いのですが、それも普段の練習での姿勢が出てくるものだと思うので、普段の練習から、一人ひとり認識を持って取り組んでいかなければならないと思いますし、そこを引っ張っていく必要があると思っております。