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2025プレシーズンマッチ 第4戦/クリタウォーターガッシュ昭島戦

試合情報投稿日:2025.11.4

試合 2025プレシーズンマッチ 第4戦
対戦相手 クリタウォーターガッシュ昭島
対戦日時 2025年11月29日(土) 13:00 キックオフ
競技場 栗田工業昭島グラウンド(東京都昭島市)
ジャージ ライトグレー(トレーニング用)
入場料 無料
イベント情報 WG昭島の お知らせ をご覧ください
チームテント メンバー表、ミニブック、チラシの配布
応援ハリセンの配布
オフィシャルグッズの販売
ファンクラブのご案内
ライブ配信 YouTube クリタウォーターガッシュ昭島チャンネル
バブリックビューイング プレシーズンマッチPV開催のお知らせ(シープラザ釜石)
29-33WIN
前半 後半 前半 後半
3 1 T 3 2
2 1 G 2 2
0 0 PT 0 0
0 0 PG 0 0
0 1 DG 0 0
19 10 小計 19 14

メンバー

Starting
松山 青 [24]
伊藤 大輝 [17]
野口 大貴 [0]
ベンジャミン・ニーニー
畠澤 諭 [38]
高橋 泰地 [19]
河野 良太【ゲームキャプテン】
サム・ヘンウッド [21]
村上 陽平 [18]
ミッチェル・ハント [23]
小野 航大 [11]
ヘルダス・ファンデルヴォルト [53]
畠中 豪士 [13]
阿部 竜二
落 和史 [23]
Reserves
16西林 勇登 [26]
17青柳 魁 [17]
18髙橋 璃玖 [32]
19山田 龍之介 [36]
22石垣 航平 [42]
23岡 新之助タフォキタウ [10]
24トンガ モセセ [33]
25高居 海靖 [12]

マッチレポート

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26シーズンの開幕を2週間後に控えた11月29日(土)、日本製鉄釜石シーウェイブス(以下、釜石SW)はクリタウォーターガッシュ昭島(以下、WG昭島)とのプレシーズンマッチ最終戦を栗田工業昭島グラウンドで行いました。

秋晴れのもとで行われたこの試合は、プレシーズンで積み上げてきた取り組みを確認し、開幕へ向けて勢いをつけたい重要な一戦となります。前節の清水建設江東ブルーシャークス戦ではメンバー外だったSOミッチェル・ハント選手が復帰し、布陣としてはほぼ万全の状態で臨んだ一戦でもあります。

試合はWG昭島のキックオフで始まりました。序盤からWG昭島の前に出る素早いディフェンスの圧力を受け、釜石SWは自陣22m中央付近でペナルティを与えてしまいます。このラインアウトからWG昭島にフォワードを軸に攻め込まれ、開始2分という早い時間帯で右中間にトライを奪われてしまいます。釜石SWにとっては出鼻をくじかれる立ち上がりとなってしまいます。

しかし、釜石SWは落ち着いて自分たちの形をつくろうと試みます。最初のマイボールラインアウトこそ相手に競り負けてしまいますが、続くラインアウトを正確に合わせると、右へ大きく展開しWTB阿部竜二選手がスピードを活かした鋭いランで大きなゲインを見せます。そこからフェーズを重ね、No8サム・ヘンウッド選手、HO伊藤大輝選手とつなぎゴール前に迫ります。一度は伊藤選手が相手のキックにチャージし、そのままグラウンディングするかに見えましたが、これはノックフォワードの判定でノートライに。それでもアドバンテージが出ていたため相手陣内5m地点でスクラムを得ると、このスクラムで釜石SWは優位に立ち、相手のコラプシングを誘発。ヘンウッド選手が素早いクイックリスタートで相手を出し抜き、トライを奪って同点に追いつきました。SOミッチェル・ハント選手のキックも決まり、7-7と試合を振り出しに戻します。

得点を奪った後に良い流れを継続して試合の主導権を握りたい釜石SWでしたが、キックオフからのプレーで再びプレッシャーを受けると、相手にマイボールスクラムを与え、そのスクラムでコラプシングの反則を犯してしまいます。WG昭島のクイックスタートで一気に攻め込まれてしまい、なんとか食らいつきますが、裏へのキックパスで左サイドを破られしまい再度トライを許します。コンバージョンキックは外れたものの7-12と再び追いかける展開になります。

この試合序盤の釜石SWはラインアウトのノットストレートや、スクラムでのコラプシングなど、セットプレーでのミスが目立ちました。自分たちのミスから相手にボールキープされて攻め込まれる苦しい時間帯が続きましたが、前半18分に相手のパスミスを見逃さずターンオーバーを奪います。ここで得たペナルティからタッチキックで前進し、ラインアウトからモールを形成。FL河野良太選手が力強く押し込んでトライを決め、ハント選手のコンバージョンキックも成功して14-12と逆転に成功します。
とはいえ、このリードも長くは続きませんでした。前半30分、中盤で乱れたパスをWG昭島に拾われ、カウンターアタックの勢いを止めきれずトライを献上。14-19と三度ビハインドを背負う展開となります。

それでも釜石SWは、前半34分にFB落和史選手の突破から難しいパスをつなぐと大外で待つ阿部選手までパスを繋げます。あわやトライかと思わせる展開を見せますが、惜しくも足がタッチを出ておりノートライ。しかし勢いづく釜石SWは前半終了間際、相手陣内でのスクラムで得たペナルティからSH村上陽平選手がクイックリスタートを選択。巧みなパス回しで着実に前進すると最後はヘンウッド選手が押込みトライ!19-19の同点に持ち込みます。コンバージョンキックは外れたものの、釜石SWは嫌な流れを断ち切り、前半をタイスコアで折り返しました。

後半に入ると、点の取り合いとなった前半から一変し、互いに得点が動かない緊迫した展開になります。釜石SWはキックの蹴り合いで劣勢になって自陣深くでのディフェンスを強いられますが、伊藤選手が渾身のスティール!自陣5mに迫られた大ピンチをしのぎます。他方、後半9分には相手ボールラインアウトをスティールし、13フェーズを重ねて相手陣深くまで前進しますが、ここで痛恨のノックフォワード。絶好のチャンスを得点に結びつけることはできません。
その後もお互いにチャンスはあるものの、ディフェンスが崩れずスコアが動かない時間帯が20分以上続きました。ゲームは19-19のまま膠着し、後半はどちらが先に均衡を破るのかという展開になります。

そんな中、均衡を破ったのはWG昭島でした。後半31分、釜石SWはミドルゾーンでのラインアウトを相手に与えると、中央突破を止め切れずトライを献上。試合終盤に19-26とリードを許す苦しい状況に追い込まれます。しかし、この失点をきっかけに釜石SWは強力なレリジエンスを見せます。後半33分、自陣ラインアウトから中央に展開すると、ハント選手が蹴ったキックをヘンウッド選手が見事にキャッチ。そこから一気に攻撃を加速させ、最後は阿部選手がトライ!厳しい角度からのコンバージョンキックをハント選手が見事に決め、26-26と試合を振り出しに戻します。

ところが、追いついたのも束の間、WG昭島のSOピアーズ・フランシス選手にディフェンスの虚を突くドロップゴールを決められて26-29。試合最終盤に五度目のリードを許します。
それでも釜石SWは最後まで勝利を諦めませんでした。残り時間が1分を切る中、相手陣10m付近でペナルティを獲得すると、確実にタッチへ蹴りだします。ラインアウトからモールを形成。モールからの展開ではフォワード陣が真っ向からフィジカル勝負を仕掛けアドバンテージを得ると、そこから素早く展開し、大きく左へ振ったボールをWTB小野航大選手がしっかりとキャッチ。落ち着いてディフェンスを振り切ると左隅へ飛び込み、値千金の逆転トライを決めました。コンバージョンキックも成功し、釜石SWは33-29。まさに“ラストワンプレー”での劇的な逆転勝利となりました。

釜石SWはプレシーズンマッチ最終戦で勝利をつかみ、開幕に向けて弾みをつけることができました。ペナルティを多く犯してしまった点など改善すべき課題はまだあるものの、先行される時間の長かった試合の中で最後まで一貫した姿勢で勝利をつかみ取りにいった集中力と勝負強さは大きな収穫です。次戦はいよいよリーグ開幕戦となる12月13日、清水建設江東ブルーシャークスとのビジターゲームに臨みます。1週間前に敗れた相手とは言え、選手たちはその試合内容に大きな自信と手応えを得ています。今回の試合で得た勢いをどのように結果へつなげるか、チームの戦いに期待が高まります。

コメント

FL 河野良太キャプテン

WG昭島の激しいプレッシャーで自分たちのミスが多くなり、思うように進められないゲームでしたが、最後なんとか勝利することが出来て、開幕戦に向けて弾みをつけられたと思います。先週、江東BSと試合をして、その中で出た課題を1週間練習してきたので、それを80分間しっかり体現しようと思い、試合に臨みました。ミスやペナルティはしょうがない部分もあるので、次の仕事(ネクストジョブ)をしようとチームに声がけをしていました。

■ファンの皆さんへ
いよいよリーグワンが開幕します。開幕戦は非常に大事な試合になりますので、アウェイではありますが、皆さん会場へ足を運んでいただいて、選手へ熱いご声援を送ってください。今シーズンも応援よろしくお願いします!

WTB 小野航大選手

WG昭島のセットピースと、ブレイクダウンの激しさに苦しめられて自分たちの思うような形にならなかった部分もありますが、最後なんとか勝ち切れたところだけはシーズンに向けた収穫になりました。(後半41分のトライは)釜石SWにアドバンテージも出ていましたし、ボールをもらってトライを取りきるだけだったので、なんとか勝ち切れて良かったと思います。

■自身のコンディションは
ぼちぼち…悪くないです!

■チームの様子は
本当にいい形でチームビルディングもできていますし、シーズン開幕に向けた準備もできているので、ちょっとした掛け違いというか、細かいエラーを修正できればいいシーズンになるかなと思います。

■ファンの皆さんへ
いつも熱い応援ありがとうございます。12月13日、まずは開幕戦をしっかり勝ちたいと思いますので、ぜひ夢の島競技場に駆け付けていただいて、熱い声援をお願いします!

トウタイ・ケフ ヘッドコーチ

凄くいい場面もありましたが、大きい課題も見つかった試合でした。

■プレシーズンの戦いを終えて、公式戦のキープレイヤーは?
今日の試合でもそうでしたが、ミッチェル・ハント選手のゲームコントロールはかなり重要です。また、WG昭島戦に来られなかった選手の中にもキープレイヤーが何人かいて、中でもアンガス・フレッチャーは良い選手だと思っています。

■ファンの皆さんへ
ファンの皆さん、いつも応援ありがとうございます。選手たちはこれからも全力を尽くして100%出していきますので、これからも応援よろしくお願いします。皆さんに誇りに思ってもらえるパフォーマンスを見せていきます。

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