NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25 D2 第11節/豊田自動織機シャトルズ愛知戦
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試合 | NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25 ディビジョン2 第11節<HOST> |
試合名 | SMC Presents サプライヤーパーク・プレオープンマッチ |
対戦相手 | 豊田自動織機シャトルズ愛知 |
対戦日時 | 2025年4月12日(土) 12:00キックオフ/10:00開場(ファンクラブ会員9:45開場) |
競技場 | 釜石鵜住居復興スタジアム(岩手県釜石市) |
ジャージ | 赤(1st) |
チケット |
・オンラインでの前売券(試合前日まで) |
放送 | J SPORTSオンデマンド J SPORTS 1 17:00〜19:30 |
チームテント |
・メンバー表の配布 ・オフィシャルグッズ販売 ・ファンクラブ会員証への来場スタンプの押印〜特典のお渡し ・ファンクラブのご案内 ・大船渡市山林火災支援の募金箱設置 |
アプリ観戦 | SpoLive(テキスト速報) *ギフティング機能の「スーパー応援」をご利用いただいた方全員に、当日出場選手のSpoLiveコレクションカードをプレゼント! |
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23-40LOSE | ![]() |
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前半 | 後半 | 前半 | 後半 | |
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0 | 3 | T | 4 | 2 |
0 | 1 | G | 3 | 2 |
0 | 0 | PT | 0 | 0 |
2 | 0 | PG | 0 | 0 |
0 | 0 | DG | 0 | 0 |
6 | 17 | 小計 | 26 | 14 |
メンバー
- Starting
- 山田 裕介
- 伊藤 大輝
- 上田 聖
- 畠澤 諭
- ハミッシュ・ダルゼル
- ベンジャミン・ニーニー
- 河野 良太
- 石垣 航平
- 村上 陽平[キャプテン]
- ミッチェル・ハント
- 阿部 竜二
- ヘルダス・ファンデルヴォルト
- 村田 オスカロイド
- 川上 剛右
- 落 和史
- Reserves
- 16王野 尚希
- 17松山 青
- 18髙橋 璃玖
- 19タタナ ダラス
- 20ミューラー・ウェイス
- 21南 篤志
- 22トンガ モセセ
- 23片岡 将
マッチレポート
2025年4月12日(土)、前節の敗戦から2週間。
桜前線も上がってきて、釜石も桜が満開になりつつある中で開催された第11節は、豊田自動織機シャトルズ愛知(以下、「S愛知」)を迎え、「SMC Presents サプライヤーパーク・プレオープンマッチ」としての開催となりました。目下ディビジョン2 で首位、ここまで僅か1敗と強さを維持しているS愛知。対する我々シーウェイブスは、ここまで2勝8敗の8位。ここからの巻き返しに向けて、この釜石では今シーズンラストとなるホストゲームに期するものがあります。試合当日の天候は曇り。気温は15度、風は風速3メートルと、鵜住居のコンディションとしては比較的穏やかなコンディションでの試合となりました。
12時01分、S愛知のキックオフでゲームがスタート。
前半、風上に立ったシーウェイブスですが、自陣から簡単にキックで陣を取る攻め方ではなく、自陣からボールを回して積極的に身体を当てていくスタイルで序盤攻撃を仕掛けていきます。序盤は攻守が入れ替わる場面が続きますが、前半5分、シーウェイブス陣22メートルライン付近でシーウェイブスがターンオーバーすると河野良太選手(FL)がキック、S愛知がカウンターアタックを仕掛けてきたところで石垣 航平選手(No8)がスティールを決め、S愛知のノットリリースザボールのペナルティを獲得します。
ここでシーウェイブスはショット(ペナルティゴール)を選択。ミッチェル・ハント選手(SO)が確実にキックを決め、シーウェイブスが3点を先制します。
先取点からスタートしたシーウェイブス、続けて得点を取って波に乗っていきたいところですが、前半9分、S愛知のカウンターアタックでディフェンスラインが乱れた一瞬を突かれ、S愛知に逆転のトライを許してしまいます。キックも決められ3−7とされます。
なかなか望んだ攻撃の形を作れないシーウェイブスですが、前半17分、自陣中盤エリアでのマイボールスクラムからの展開で、村田 オスカロイド選手(CTB)がランでディフェンスを突破し、落 和史選手(FB)に繋ぎ前進。さらに内側に走り込んだヘルダス・ファンデルヴォルト選手(CTB)に繋いで一気にS愛知陣22メートルラインに入りますが、続くラックからのパスが繋がりません。
しかし、ここでS愛知はボールをタッチに蹴り出し、再度シーウェイブスは敵陣での攻撃の機会を得ます。ラインアウトからS愛知陣10メートル付近で攻撃を仕掛けるシーウェイブスは、S愛知のオフサイドのペナルティを得ます。シーウェイブスはここでもショットを選択。今シーズンからのショットクロックのカウントが0に近づく中、名手・ハント選手はこのキックも冷静に決めきり、3点を追加。6−7と1点差に迫ります。
今度こそ続けて得点していきたいシーウェイブスですが、やはり首位独走のS愛知、簡単にゲームの流れを譲ってはくれません。
前半22分、ハーフウェイライン付近でのシーウェイブスボールのスクラムでS愛知からアーリーエンゲージのペナルティを得ると、キャプテン・村上 陽平選手(SH)はクイックスタートで大きくS愛知陣にキックを蹴り込みます。S愛知はここからキックでのカウンターを選ばず、自陣からパスを回してシーウェイブスのディフェンスを撹乱。ラックから短いパントキックでシーウェイブスの前に出るディフェンスの背後を得ると、そのまま大外、ディフェンスのマークが付いていない選手にパスを繋いでそのままトライ。キックは外れますが、6−12とS愛知は6点差にリードを広げます。
相手の思惑通りの展開で得点を加算された様相の後。
続けてS愛知は短いパスでフィジカルの強い選手を当て、シーウェイブスのディフェンスを崩し、その崩れた瞬間に一気に突破を狙うような戦い方で着実にシーウェイブス陣に入り込んできます。トライラインに迫るS愛知は、前半26分、ラックサイドを後ろから走り込んだ選手がディフェンスラインを突破し、トライラインに飛び込みます。しかし、ここで村上選手が値千金のトライセービング!ボールにしっかり腕を掛け、ボールを地面にグラウンディングさせません。
九死に一生を得たシーウェイブスはここから立て直したいところですが、続くトライラインからのドロップキックの後、S愛知にシーウェイブス陣10メートルライン付近でディフェンスラインを破られると、S愛知・14番のチャンス・ペニ選手(WTB)に3人が振り切られてトライ。キックも決められて、6−19とさらに差が広がります。
前半残り10分、何とかスコアを返して終えたいところですが、前半31分、シーウェイブス陣22メートルライン付近でのS愛知のラインアウトから、スコアリングゾーン(22メートルライン付近〜トライラインまでの間のエリア)に持ち込まれると、ラックサイド、一瞬ディフェンスが空いた隙を逃さず、またしてもS愛知・ペニ選手がトライ。前半だけでハットトリックを献上してしまい、キックも決められ、6−26と20点差まで引き離されてしまいます。
さらに続くキックオフからもシーウェイブスは、S愛知の変幻自在のアタックで容易にスコアリングエリアまで攻め込まれますが、S愛知のミスからボールを奪うと、村田選手が大きく前進して一気にS愛知22メートルライン付近までエリアを戻し、ここでS愛知のノットロールアウェイのペナルティを獲得します。
ゴール前ラインアウト、これを成功させて得点を積みたいところですが、このラインアウトをS愛知に確保されてしまい、チャンスを得点に繋げられません。
その後もシーウェイブスがボールを保持しアタックを続けますが、S愛知陣22メートルライン付近まで攻め込むものの、あと一歩のところでのミスでボールを失う、という展開に終止してしまい、この20点差のまま前半を終了しました。
前半終えてのペナルティはシーウェイブスが3、S愛知が5。シーウェイブスは規律を守れてプレーしていますが、いまひとつディフェンスに迫力がありません。ディフェンスがボールキャリアとの間合いを詰める分生じやすいディフェンダー間のギャップをS愛知のアタックに狙われ、対応が後手に回ってしまったような前半でした。
今シーズンの強みとしてきたディフェンスシステムの弱点を突いてくるS愛知のアタックにどう対応するか。後半はその立て直しに期待したいところです。
シーウェイブスのハント選手のキックでリスタートした後半。後半早々、S愛知陣10メートルライン付近からのS愛知のキックがフィフティ・トゥウェンティトゥー(50:22)となり、S愛知のシーウェイブス陣22メートルライン付近でのラインアウトとなり、シーウェイブスはいきなり序盤からピンチを迎えてしまいます。
ラインアウトからのアタックを冷静に凌いだシーウェイブスは、徐々にディフェンスでも前進し、中盤付近までS愛知のアタックを戻しますが、後半6分、シーウェイブス陣22メートルライン付近でのS愛知ボールのラインアウトからの展開で、ディフェンスラインの裏に短いキックを蹴り込まれ、これを繋がれて追加のトライを挙げられてしまいます。キックも決められ6−33にスコアが開いてしまいます。
ここからゲームは暫くハーフウェイライン付近で膠着。両者ともに攻め手を見出だせず、シーウェイブスもアタックする場面が増えますが、効果的なアタックがなかなか生まれない状況が続いていきます。転機となったのは後半21分過ぎ、S愛知陣中盤エリアでのシーウェイブスボールのスクラムでのフリーキックから、村上選手がタップキックでクイックスタートして展開、ハント選手のオフロードパスに反応したミューラー・ウェイス選手(No8)が前進、さらにハント選手がゴール前に迫り、最後は河野選手がしっかり取りきってようやくこの試合シーウェイブスの初トライ!キックは決まらずスコアは11−33となります。
さらにシーウェイブスは続けて後半25分、ハーフウェイライン付近でボールを得た阿部選手がS愛知のディフェンスの裏にキックを上げて、自らキャッチ!サイドに走り込んだ落選手に繋ぐとそのまま落選手が走りきってトライ!連続得点でスコアを重ねます。キックは惜しくもポストに跳ね返され、スコアは16−33と17点差まで迫っていきます。
もう一押し行きたいところですが、後半28分、シーウェイブスはS愛知にラインアウトモールを押し込まれ、このモールの狭いサイドからパスを繋がれてそのままトライ。キックも決められ、16-40と再び24点差に差を広げられてしまいます。
ゲームも残り10分少々となった後半31分。シーウェイブス陣22メートルライン付近でボールを受けた落選手が相手ディフェンスの裏にキックを転がすと、そこに阿部選手が走り込んでこれをチャッチ!阿部選手がさらにキックを蹴ると、ハント選手がボールを確保し一気にS愛知陣のスコアリングエリアに入ります。ベンジャミン・ニーニー選手(FL)がラックからボールを持ち出し、右サイドに走り込んだハミッシュ・ダルゼル選手(LO)に繋ぐと、ダルゼル選手がそのまま飛び込んで3つ目のトライ!ハント選手のキックも決まって23−40、再び17点差まで詰め寄ります。
さらに残り時間も攻め続けるシーウェイブスは、たびたびS愛知陣深くに攻め込む場面も続きましたが攻めきれず、ここで試合終了となってしまいました。
超えられなかった「17点差」は、前半S愛知にゲームを支配されてしまった展開の差でした。後半は不利な風下の環境でも互角の勝負に持ち込めたように、自分たちのリズムを作ることができれば、強いチームを相手にしても局面ごとに「勝てる場面」を作ることができるチームになっています。
残り3戦、そしてそのうちホストゲームは2試合と、まだまだ、「地の利」を得て戦える機会もあります。この試合も規律は守れて、ペナルティは相手の10に対して「5」と、いい意味で、ディシプリンを意識したゲームもできてきています。
1週後の次節は、リーグワン参戦後の初開催となる、ウエスタンデジタルスタジアム北上(北上総合運動公園陸上競技場)での第12節・清水建設江東ブルーシャークス(以下「江東BS」)戦となります。規律を守り、自分たちをノせていけるゲームづくりを期待して、次節をお楽しみにして頂ければ嬉しいです。
5試合ぶりの勝利を願い、ぜひ、次節もファン・サポーターの皆様におかれましては、熱い応援、熱い「釜石コール」でスタジアムを盛り上げて頂ければと思います。
よろしくお願い致します。
マッチレビュー
須田 康夫ヘッドコーチ
本日の試合の総評をお願いします。
釜石鵜住居復興スタジアムでのレギュラーシーズンラストのゲームということで、勝利を目指した非常にいいゲームをしたかったのですが、S愛知さんの「穴を見逃さない」というところ、しっかりディフェンスの穴を突いてくるというところで、自分たちの小さなほころびを得点に繋げられてしまった前半だったと思っています。
選手たちもハーフタイムでしっかり修正して後半挑みましたが、少しスコアが開きすぎてしまっていたかなと感じたゲームでした。しかしながら、修正できた部分については、チームとしても今後に向けていい部分だと思いますし、しっかりとやりきらなければならないことを学んだゲームだったと思います。
しっかり次に活かして、次こそ勝利を目指して戦ってまいりたいと思います。
本日はありがとうございました。
前半「ほころびを突かれた」ということでしたが、このほころびとは具体的にどんなところがほころびだったと感じましたか?
S愛知の目が鋭いなという印象ですが、シーウェイブスがタックルした次のフェーズでできた穴のところで、しっかりラインブレイクを取られて、モメンタムを取られてしまったという流れがありましたが、大体はタックルを受けたその場面だったと思います。
前半、外にボールを回されて、人数が足りなくなる場面が顕著だったと思いますが、後半そういうところをどう修正していったんでしょうか。
アタックとディフェンスの関係的にいうと、必ずアタックが余ることになるので、しっかりラインスピードを上げていかないと行けないと思うんですが、ラインスピードを上げられないようにしてしまっていたので、そこを修正しました。
後半は勝っていましたが、どういうところが評価できるところでしょうか。
自陣深くから、キックだけでなく、ランも見せつつキックオプションも持ちながら攻撃が継続できたので、S愛知さんも深く守るチームだった中で、有効だったんじゃないかと思いました。あとは、ポイントゾーンに入ってからのセットピース(ラインアウト、スクラム)については引き続き課題だと思っています。
これまで数試合は、残り20分辺りでの試合展開に課題が有ったと思いますが、今日は逆にモメンタムを奪い返してスコアに繋げられたシーンが多かったと思います。そこへの評価とインパクトプレイヤーへの評価を教えてください。
我々は、“終盤20分が弱い”とは思っていません。相手とのやり合いで取り切れない部分はありますが、元々弱いとは思っていません。インパクトプレイヤーもしっかりハードワークしてくれていますし、今日は出た選手、特に若いフロントローの選手は質の高いプレーをしてくれたので、23人で戦えていると思いましたし、ゲームに与えるインパクトもワークレートの部分で発揮してくれていたと思います。
ここ数試合は失点数が多くなってしまっていると思いますが、ここに対しての課題感はどう感じてますでしょうか。
失点数が多く見えると思いますが、得点を取りきる場面でしっかりと取り切れていないことが課題だと思っています。ボールを奪われているところなので、そこで奪われずに取り切れれば、スコアが逆転するゲームも幾つかあると思いますので、ディフェンスよりも攻撃面、特にセットピースも含めてそういうところだと思います。
キャプテン 村上 陽平 選手
本日の試合の総評をお願いします。
前節のGR東葛戦で、しっかりフィジカルバトルできていたところをこの試合でも引き続き継続して続けられるべきだったところでしたが、立ち上がりは悪くなかったものの、前半の中盤や後半のところで、須田HCが仰った通り「ほころび」ができてしまったり、そこをS愛知さんに突かれてしまったり、というところに自分たちが順応できず簡単にスコアされてしまいました。また、ディフェンスの最初の3フェーズをしっかり守り切る、コンプリートしようというところは果たせていなかったと思います。
しかし、後半のところで、しっかり修正できて、相手がフェーズを重ねている毎に苦しくなっているというのが、ディフェンスをしている中で我々も感じていたのは収穫でした。釜石としてはそれを最初から遂行することができなければ勝てないと思うので、次からの3試合、落とせないゲームの中で、そこは全員がスタートの時点から意識し、相手が嫌がるディフェンスをしなければならないと思います。
アタックのところは、後半風下でしたが、ランオプション、キックオプション共に使い分けて、攻めることができたところはよかったと思います。選択肢がある中で、チーム全体が“同じ画”を見て判断し、実行することができたのかなと思います。
試合全体を通じての収穫はどういうところにあると思いますか。
相手にプレッシャーをしっかり掛けられれば、自分たちの時間をたくさん作ることができて、後半のような展開を生むことができると思うので、そういう展開や時間を作っていけるように、前半のところでプレッシャーを掛けたり、立ち上がりのところからしっかりファイトしていくところ、チームとしてフォーカスしている部分を遂行することができればと思います。
残り3試合に向けての意気込みを教えてください。
ずっと厳しい状況であること、残り3戦絶対落とせないということはチーム全体が理解していると思うので、1試合1試合高いワークレートで一人ひとりが働き続けなければならないというところを自覚して、いかに結果に拘れるかということかと思います。そこは、しっかりリーダーとして、チームを引っ張っていきたいと思います。
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