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NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25 D2 第3節/清水建設江東ブルーシャークス戦

試合情報投稿日:2025.1.6

試合 NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25 ディビジョン2 第3節 <VISITOR>
対戦相手 清水建設江東ブルーシャークス
対戦日時 2025年1月11日(土) 14:30キックオフ
競技場 江東区夢の島競技場(東京都江東区)
ジャージ 白(2nd)
チケット TicketRUGBY / チケットぴあ
放送 J SPORTSオンデマンド
J SPORTS 2 19:30〜22:00
イベント情報 清水建設江東ブルーシャークスの特設サイト をご覧ください
チームテント メンバー表の配布
レプリカジャージ、チームタオルの販売
ファンクラブ会員証への来場スタンプの押印〜特典のお渡し
ファンクラブのご案内
アプリ観戦 SpoLive(テキスト速報)
ギフティング機能の「スーパー応援」をご利用いただいた方全員に、当日出場選手のSpoLiveコレクションカードをプレゼント!
パブリックビューイング ビジターゲーム パブリックビューイングについて(シープラザ釜石)
24-35WIN
前半 後半 前半 後半
3 0 T 2 3
3 0 G 2 3
0 0 PT 0 0
0 1 PG 0 0
0 0 DG 0 0
21 3 小計 14 21
リーグワン公式試合記録

メンバー

Starting
山田 裕介
伊藤 大輝
上田 聖
畠澤 諭
ハミッシュ・ダルゼル
ベンジャミン・ニーニー
河野 良太
サム・ヘンウッド
村上 陽平[キャプテン]
ミッチェル・ハント
ヘンリー ジェイミー
ヘルダス・ファンデルヴォルト
畠中 豪士
阿部 竜二
高居 海靖
Reserves
16王野 尚希
17稲田 壮一郎
18野口 大貴
19タタナ ダラス
20石垣 航平
21南 篤志
22落 和史
23トンガ モセセ

マッチレポート

2025年1月11日(土)、新年最初のゲームとなった第3節は、目下ディビジョン2 で全勝、ここまで2位と好調な開幕ダッシュを果たした清水建設江東ブルーシャークス(以下「江東BS」)との一戦でした。

会場は、2シーズン前(2022-23シーズン)、同じく江東BSと対戦し、2戦2勝とシーウェイブスにとって縁起の良い、東京・夢の島競技場です。
試合当日の天候は雲一つ無い晴天、気温は10度と、日差しの暑さと眩しさが気になる気候となりました。風は時折風速3メートルの風が寒さを感じさせるものの、概ね穏やかなコンディションでの試合となりました。

前節での大敗から2週間。
シーウェイブスは年末年始も返上で、この日に向けて準備をしてまいりました。
3連敗は避けたい、ことにプレシーズンマッチでも戦い勝ってきた相手だけに、期するものがあるシーウェイブス。それを知ってか知らずか、期待の高まるファンはシーウェイブスサイドも多数来場。夢の島競技場には、1,590名の両チームファンの熱気が渦巻く、そんな試合前の様相となりました。

14時半、シーウェイブス ミッチェル・ハント選手(SO)のキックでゲームがスタート。
試合開始直後、シーウェイブスは、ディフェンスで良いプレッシャーを掛け、江東BS陣での攻防が続きます。良いディフェンスでスタートできたシーウェイブスですが、攻撃に転じるとミスやペナルティなどでなかなか得点機を作り出すことができず、前半10分まで、両チーム双方の陣を行ったり来たりする展開となりました。

試合が動いたのは、前半13分。
シーウェイブス陣に攻め込む江東BSは、ラックから即座にパスを出して展開するテンポの良い攻撃で、受け身に回ったシーウェイブスのディフェンスを後退させます。そしてディフェンスのギャップを見て大外に展開し、そのまま左隅に先制のトライ。キックも決めて7-0と試合を動かします。

続くキックオフからもなかなか自分たちの得意なラグビーの形を実現できないシーウェイブスを横目に江東BSが主導権を握る時間が続きます。
そして、前半20分には、シーウェイブス陣22メートル付近のスクラムから江東BSが展開し、またも左隅のトライライン付近にあわやトライか!というプレーもありましたが、TMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)の判定によりドロップアウトとなり、シーウェイブスは、辛くも追加点を与えずに済む場面もありました。

試合序盤のシーウェイブスは、ここまでの公式戦2戦でも顕著な課題となっていた「規律」を改善しきれておらず、この試合でもペナルティにより後退する場面が続きました。前半26分時点で、江東BSのペナルティが0に対して、シーウェイブスのペナルティが5と、一方的にシーウェイブスがペナルティで後退している、という状況でした。
特に、シーウェイブスはディフェンスで強い圧力を掛けられず、江東BSに自由に攻撃を展開させてしまっていたように見受けられました。

そして、前半27分。江東BSは、シーウェイブスゴール前でのラインアウトからモールをコントロールし、そのまま突進した江東BS トロケ マイケル選手(No8)が追加点となるトライ。キックも決まって14-0とさらに差を広げられてしまいます。

ここまで見せ場なく相手に点数を加算させてしまうシーウェイブスでしたが、ようやく反撃の狼煙をあげます。

前半30分。続くキックオフから、河野 良太選手(FL)とヘンリー ジェイミー選手(WTB)が持ち前の機動力を活かして大きく前進。キャプテン 村上 陽平選手(SH)が素早いパス捌きで攻撃を展開すると、スピーディーな攻撃で右に左に大きく展開、あっという間に江東BS陣ゴール前に迫ります。そして、ベンジャミン・ニーニー選手(FL)が巧みに相手を振り切り、ゴール真下にトライ!ハント選手のキックも決まり、スコアを14-7とします。

続くキックオフからもシーウェイブスが中盤でビルドアップし、しっかりエリアを取りながら前進する展開を見せ、シーウェイブが試合の主導権を握り始めたかに思われました。しかし、前半35分、シーウェイブスは短い距離のパスを江東BSにインターセプトされ独走を許します。そのまま三たび左隅にトライを追加され、キックも決められて21-7と再び14点差にスコアを離されてしまいます。

このまま折り返すかと思われた展開でしたが、ハーフタイムまで残り2分となった前半38分。
中盤エリアでボールを受けた阿部 竜二選手(WTB)が巧みなステップワークで江東BSディフェンスをかわし前進すると、内側からサポートしたサム・ヘンウッド選手(No8)にパスが渡ってそのままゴール下にトライ。ハント選手のキックも決まって21−14とし、ここで前半終了。7点差でゲームを折り返します。

江東BSキックオフでリスタートした後半。
開始早々の後半2分、ゴール前に迫られるシーウェイブスが、たまらずオフサイドのペナルティを犯すと江東BSはショットを選択。この試合ここまでゴールキックを外していない、江東BS リマ・ソポアンガ選手(SO)がここでもペナルティゴールを決め、24−14とします。

続くキックオフからも両チーム攻防が目まぐるしく変わります。そして、後半4分、江東BSがラックからボールを持ち出しそのままトライを奪ったかと思われましたが、TMOのチェックによりボールを持ち出したプレイヤーがオフサイドの判定となり、シーウェイブスは辛くも土俵際で踏みとどまります。
さらに後半10分、シーウェイブスは自陣22メートル付近からの江東BSのキックパスで左サイドのトライラインに迫られますが、ここは阿部選手の好ディフェンスで得点させず、諦めないディフェンスで土俵際のチームを救います。

そして、このゲーム最大の転機になった後半14分。
ハーフウェイライン付近で江東BSのペナルティを得たシーウェイブスは、ハント選手が冷静にゴール前タッチに蹴り出し、ラインアウトから展開。阿部選手がゴール前まで前進すると、ここからラックサイドを突き、江東BSのオフサイドのペナルティを再度得ます。このペナルティからタップキックでリスタートし、江東BSのディフェンスの出足が一瞬ズレたところを見逃さずハント選手がトライ!キックも決めて24−21と3点差に迫ります。

攻撃のテンポも上がってきたシーウェイブス。
堅いディフェンスでしっかりプレッシャーを掛け、江東BSを自陣に攻め込ませなくなり、徐々に相手ゴール前に迫るシーンが増えていきます。そして、後半23分、江東BS陣10メートル付近からヘンウッド選手、さらに阿部選手が大きく相手トライラインに向けて前進、そこから速攻で大外に展開し、左大外でボールを受けたジェイミー選手がトライライン左隅に飛び込む逆転のトライ!難しい角度のキックをハント選手が決め、24−28と、この試合初めて、4点差のリードを得ます。

リードしたからこそトライ後の展開が気になる、続けてのキックオフ。
攻勢を強める江東BSがシーウェイブス陣22メートル付近に迫ってきますが、ここで江東BSがノックオン改め「ノックフォワード」から、続くスクラムでもアーリーエンゲージのペナルティを犯し、シーウェイブスは陣地を回復します。
そして、残り10分を切った後半32分、再三自陣ゴール前に迫られるシーウェイブスですが、江東BSの猛攻を何度もトライライン目前で防ぎ、あと一歩で得点を与えない粘り強さでしっかり耐え切ります。
残り時間5分、シーウェイブスは、河野選手の激しいタックルを起点に、怒涛の波のように何人もの選手がボールを保持しようとする江東BSに襲い掛かり、江東BSからボールをターンオーバー。そこから攻め手を探しつつ、シーウェイブスは右に左にボールを展開しながら徐々にゴール前に前進します。

そして、後半残り3分となった37分。
トライライン5メートル手前で江東BSに一旦ボールをターンオーバーされたものの、敵陣22メートル付近で再びシーウェイブスが江東BSからボールをターンオーバー。すると、ディフェンスが完全に空いた僅かな左サイドを、”名手”ジェイミー選手が見逃さず、ラックからボールを持ち出し独走。ゴール真下に走り込んで決勝のトライを決めます。
そして、ハント選手がこの試合キック成功率100%となるキックを決め、24−35と、11点差に差を広げます。

試合時間残り1分。シーウェイブスは、この1分を冷静に凌ぎ切り、フルタイムを告げるホーンとともにハント選手がバックスタンドにキックを蹴り出し、ここで試合終了。

ついに、ついに!今シーズン初勝利を飾ることができました。

試合中も時折ピッチにこだました“釜石コール”。
たくさんのシーウェイブスファンの皆様からのご声援が、たびたびピンチを迎えたチームを押し留め、チャンスでは前進する背中を押してくださり、両チーム死力を尽くした激闘を勝ち抜くことができました。

そして試合終了後、スタンドからの万雷の釜石コールに迎えられ、チームの誰もが、この釜石コールに胸を打たれ、改めて掴んだ1勝の重み噛み締めました。1勝の喜びを一層高めてくださったのは、ファンの皆さんからの温かい声援だったと思います。

次節は、昨シーズンに続けて、2度目の福島県いわき市・ハワイアンズスタジアムいわきで花園近鉄ライナーズ(以下「花園L」)を迎えてのホストゲームとなります。花園Lは手強いチームではありますが、この試合の後半最終盤に見せた怒涛のターンオーバーのような圧力の強いディフェンスを、序盤から一貫して続けて勝利を目指したいと思いますので、ぜひ、多くの皆様に、次節もいわきで、大合唱の「釜石コール」をお願いしたいと思います。

引き続き応援よろしくお願い致します。

マッチレビュー

須田 康夫ヘッドコーチ

本日の試合の総評をお願いします。
まずは、素晴らしい環境の中ゲームさせて頂き、江東BS様には感謝しております。
また、たくさんの釜石のファンがスタジアムに駆けつけてくださり、私達の力になりましたし、そのおかげで後半立て直すことができ、勝利できたのかなと思っております。

ゲームの内容といたしましては、前半ははっきり言って、内容含めて最低の出来だったと思います。ただ、メンバーを入れ替えたところからの対応力や、後半の選手の修正力はよくできていたと思いますので、そこが勝利につながったのかなと思っております。

後半、どんな指示をしてどういう変化があったと思いますか。
前半やるべきことをやってなかったというだけなので、大した指示ではなく、単純に後半やるべきことをやりましょう、ということだけ伝えました。しっかりやってくれたので、良かったと思います。本当にただそれだけです。
ディフェンスのシーンで、しっかりファイトすること、下にタックルに入ること、というところを決めていたのですが、やっていなかった。それができるだけで楽になったので、やるべきことをやればいい、という、ただ、それだけのことだったと思います。

昨シーズンから続いていた負けがこれで途絶えましたが、ここからきっかけに変わっていけそうかという手応えは感じられましたか?
こうしたらこうなる、ということが露骨に出たゲームだと思うので、これをきっかけにやればできることを自信に変えてほしいです。我々が第1節で敗れた九州KVさんに勝った江東BSさんに勝てた、ということも非常に大きい自信になったんじゃないかと思います。

キャプテン 村上 陽平 選手

本日の試合の総評をお願いします。
須田HCからも有りましたとおり、前半はずっと受け身に回ってしまい、江東BSさんのペースにさせてしまったというのは、次回に向けての修正点・課題点かなと思います。後半は一人ひとりハードワークして、修正すべき課題は明確だったので、そこにしっかりフォーカスして、アプローチできたことが勝利につながったと思っております。

後半、ヘッドコーチからの指示を受けて、どう変化できたと思いますか。
ディフェンスのプレッシャーの点で、最初のタックラーはしっかり入れていても、2人目、3人目からのプレッシャーというところが前半は全然足りてなかったので、後手後手に回りながら、要らないペナルティを重ねてしまっていました。
後半、そういうところがしっかりファイトできて、そこからディフェンスラインも揃った状態でプレッシャーを掛け続けることができたと思います。この点を修正できたからこそ勝利につながったと思います。

昨シーズンから続いていた負けがこれで途絶えましたが、ここからきっかけに変わっていけそうかという手応えは感じられましたか?
後半のクオリティを試合開始からやること、特にシーウェイブスは常にチャレンジャーである、というスタンスで戦うべきチームですので、そのクオリティを全試合で出し続けることが、シーズン戦っていく上で大切だと思っています。この勝利で波に乗って、しっかりスタンダードを落とさずやっていきたいと思います。

試合後の釜石ファンからの釜石コールを聞いて、どう感じられましたか?
自分たちのホストゲームなんじゃないか、と思うくらいの大声援が聞こえてきました。後半それで勢いに乗れた部分も少なからずあるんじゃないかと思いました。

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