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NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25 D2 第9節/花園近鉄ライナーズ戦

試合情報投稿日:2025.3.17

試合 NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25 ディビジョン2 第9節 <VISITOR>
対戦相手 花園近鉄ライナーズ
対戦日時 2025年3月22日(土) 12:00キックオフ(10:40開場)
競技場 東大阪市花園ラグビー場(大阪府東大阪市)
イベント情報 花園Lの イベントページ をご覧ください
ジャージ 白(2nd)
チケット TicketRUGBY / チケットぴあ
放送 J SPORTSオンデマンド
J SPORTS 1 11:50〜14:30
チームテント メンバー表の配布
レプリカジャージ、チームタオル、キーホルダーなどのオフィシャルグッズの販売
ファンクラブ会員証への来場スタンプの押印〜特典のお渡し
ファンクラブのご案内
大船渡市山林火災支援の募金箱設置
アプリ観戦 SpoLive(テキスト速報)
ギフティング機能の「スーパー応援」をご利用いただいた方全員に、当日出場選手のSpoLiveコレクションカードをプレゼント!
パブリックビューイング ビジターゲーム パブリックビューイングについて(シープラザ釜石)
50-8LOSE
前半 後半 前半 後半
2 6 T 1 0
1 4 G 0 0
0 0 PT 0 0
0 0 PG 1 0
0 0 DG 0 0
12 38 小計 8 0
リーグワン公式試合記録

メンバー

Starting
山田 裕介
伊藤 大輝
上田 聖
畠澤 諭
ハミッシュ・ダルゼル
ベンジャミン・ニーニー
河野 良太
サム・ヘンウッド
村上 陽平[キャプテン]
ミッチェル・ハント
小野 航大
ヘルダス・ファンデルヴォルト
村田 オスカロイド
阿部 竜二
高居 海靖
Reserves
16西林 勇登
17青柳 魁
18松山 青
19山田 龍之介
20石垣 航平
21南 篤志
22ダリエス・トマス
23キャメロン・ベイリー

マッチレポート

2025年3月22日(土)。まだまだ春の足音もこれからという岩手での連戦から僅か1週間、第9節は、東大阪市・花園ラグビー場での花園近鉄ライナーズ(以下「花園L」)との一戦です。

シーウェイブスとしては、2ヶ月前のいわき・ハワイアンズスタジアムいわきでのホストゲームで、あと一歩のところで逆転を許してしまった相手だけに、前節惜しくも勝利を逃した悔しさを払拭する快勝を期待したい一戦となりました。
この日の気温は前節の7度から一転、21度まで気温が上がり、風速5メートルの強い風は、ピッチ上空には吹くものの、ピッチレベルでは風もほとんど無く蒸し暑さを感じるコンディションの中でのゲームとなりました。

12時00分、花園Lのキックでゲームがスタート。
キックオフ早々、オフサイドのペナルティを取られてしまったシーウェイブスは、花園Lに自陣ゴール前でのラインアウトを与えてしまい、このラインアウトからのモールを押し込まれ、前半僅か1分30秒で先制のトライを決められてしまいます。トライ後のコンバージョンキックは外れ5−0。僅かなミスからの失点、というシーウェイブスとしては望ましくない試合の立ち上がりとなってしまいました。

その後、シーウェイブスがアタックする場面がしばらく続きますが、ハーフウェイライン付近で攻め手を探す場面が続き、両者ともキックを蹴り合って中盤エリアでの攻防が続きます。
場面が動いたのは前半12分、花園Lのハイタックルのペナルティを獲得したシーウェイブスは、ショット(ペナルティゴール)を選択。目下リーグ2位の得点を誇る名手・ミッチェル・ハント選手(SO)がここでゴールをしっかり射抜き5−3とします。

続けて得点したいところですが、ここから暫く花園Lの攻撃の時間帯が続き、強力なランナーが次第にシーウェイブスのゴール前に迫る展開になります。そして前半25分、シーウェイブス陣22メートル内でのスクラムでシーウェイブスはアーリーエンゲージを取られてしまい、このペナルティから花園Lはタップキックから速攻を仕掛け、追加のトライを取られてしまいます。キックも決まって12-3とされます。

取り返したいシーウェイブスは、続くキックオフから、徐々に花園L陣内でビルドアップし、前半29分、花園L陣22メートルライン付近でのラインアウトからの展開でゴール前に迫ると、畠澤 諭選手(LO)、ハント選手が更に前進、最後にパスを受けた上田 聖選手(PR)がトライラインに飛び込みトライ!キックは決まらず、12−8と4点差に迫ります。

前半残り10分となり、双方、主導権を取りたいところですが決め手を見出だせない展開が続きます。シーウェイブスとしては、キックも有効に使いながらゴール前に迫るものの、トライラインドロップアウトが続き、なかなかチャンスの機会までは得られず、ハーフタイムを迎えます。

前半のスタッツとしては、ペナルティは花園Lの5に対して、シーウェイブスは僅かに2と、ここまでのシーズンの前半としては最も規律を守っている試合になっています。ターンオーバーもシーウェイブスが僅かに1つ優勢と、得点はリードを許しているものの、必ずしも花園L有利な展開でもない、極めて締まったゲーム展開で、後半に突入することになりました。

シーウェイブス・ハント選手のキックオフで再開した後半。
最初にチャンスを得たのは花園Lでした。後半2分、シーウェイブスゴール前でのラインアウトから、モールを押し込みトライ。キックは外れ、17−8と差を広げられます。

続くキックオフからは、シーウェイブスもたびたび花園L陣に攻め込む場面が増え、後半8分には、河野良太選手(FL)がディフェンスを突破し、フォローした高居海靖選手(FB)が阿部 竜二選手(WTB)にパス、さらに再び、外にフォローした高居選手がボールを受け、トライラインまで残り5メートルまで迫りますが、花園L セミシ・マシレワ選手(WTB)の猛タックルで阻まれてしまいます。

あと一歩が遠い後半10分、花園L陣22メートルライン付近でのシーウェイブスのラックから、花園Lがターンオーバー。さらにライン展開し、花園Lの司令塔 クウェイド・クーパー選手(SO)から、この試合で戦列に復帰してきたウィル・ゲニア選手(SH)にキックで繋がれてしまい、オーストラリア代表でも鉄板のコンビネーションだった”ワラビーズコンビ“に追加のトライを決められてしまいます。マシレワ選手のキックも決まって得点は24−8まで開き、花園Lはシーウェイブスを突き放しにかかります。
勢いに乗る花園Lは後半15分、ハーフウェイライン付近での花園Lボールのスクラムを押し切ってシーウェイブスのディフェンスを後退させると、そのままゲニア選手がキックでディフェンスの裏に蹴り込み、自らボールを獲得して走りきってトライ。キックも決まり、31−8とされてしまいます。

この試合、決してディフェンスが崩壊して一方的に点数が加算されている展開ではなく、シーウェイブスはアタックを組み立てようと中盤からキックも使って花園L陣に入り込む機会を探しますが、花園Lのディフェンスにしっかりと身体を当てられるとアタックのリズムを止められてターンオーバーを許してしまうなど、ちょっとした個々のプレーの差が展開全体の流れを変え、シーウェイブスが苦しむ展開が続いてしまいました。
タックルでボールやランナーの勢いを止めることができないシーウェイブスに対して、花園Lはしっかりと止めてくる、そういう場面がこの辺りから目立ち始めます。

後半22分、シーウェイブス陣10メートルライン付近での花園Lボールでのラインアウトから花園Lが大きく展開、ディフェンスを崩し、追加のトライと思われましたが、TMO(テレビジョン・マッチオフィシャル)の結果、ボールをコントロールできてないグラウンディングとの判定によりノートライとなり、辛くも追加の得点を免れます。
しかし後半26分、右に左に大きく振ってくる花園Lがシーウェイブスのディフェンスを振り切って追加のトライを挙げ、キックも決まり38−8となります。
さらに後半30分にも、ハーフウェイライン付近での花園Lの攻撃から、シーウェイブスのディフェンスが戻りきっていない中、大外のランナーまでボールを繋がれ、走りきられての追加のトライ。ゴールは外れて43−8となります。

何とか一矢報いたいシーウェイブスは、残り時間も10分を切った後半34分、花園L陣22メートルライン付近で、花園Lのノットロールアウェイのペナルティのアドバンテージを貰い、ラックサイドを突きながら前進、ハント選手のショートパスに反応したキャメロン・ベイリー選手(FB)がディフェンスを突破しトライを挙げますが、その前のプレーの中で、シーウェイブスにクロックロール(ラック内でのボール争奪の中で、相手プレイヤーを地面に転がす行為)のペナルティがありノートライとなってしまいました。
シーウェイブスは、その前のアドバンテージからゴール前でのラインアウトを得ますが、モールからのサイド攻撃の中で花園Lにターンオーバーを許すと、大きく蹴り込まれてしまい、一転してシーウェイブス陣のゴール前に迫られてしまいます。
さらに、シーウェイブス陣22メートルライン付近から大きくボールを展開され、大外のプレイヤーにボールが渡るとそのままトライ。キックも決まって、50−8とされ、このあとのキックオフからの再獲得もできず、そのままフルタイムとなってしまいました。

シーウェイブスとしては、ペナルティはわずか3つという規律を守りながらプレーできたゲームでは有りましたが、スクラムで花園Lにボールを渡してしまう場面が目立ってしまったことや、全体的にディフェンスで相手の勢いを抑えられず、前進を許し続けてスコアされてしまった展開が目立った印象で、その勢いに乗って攻め込み続けた花園Lが結果的に優位にゲームを進めた、というゲームだったと思います。

身体の大きい選手をいかに勢いに乗せないしつこいディフェンスで抑え込めるか、というところは、今シーズンのシーウェイブスが良いゲームをしているときに見せる姿でもあります。できないことではない、だからこそ、常に再現できる一定のパフォーマンスを維持するクオリティが求められる、そういうことを感じるゲームになりました。

残りはあと5戦となりますが、ここからの5戦、これまでシーズン中に見せてきた競る試合のクオリティを皆様にお見せできれば、必ずや多くの勝利につなげられると思います。3月の4連戦はいよいよあと1試合、次節は昨年12月以来となる、グリーンロケッツ東葛(以下「GR東葛」)とのビジターでの試合となります。

環境差の出やすい季節の変わり目の中ですが、この環境差をものともせず、次節こそ、3試合ぶりの勝利を皆様にお目にかけられるよう、この1週間も準備してまいりたいと思います。引き続きの応援、何卒よろしくお願い致します。

マッチレビュー

須田 康夫ヘッドコーチ

本日の試合の総評をお願いします。
本日は素晴らしいスタジアムでゲームできたことを、シーウェイブスとして嬉しく思っております。また、運営に携わられたライナーズの皆様に感謝申し上げます。
シーウェイブスとしては、序盤、なかなか自分たちのエラーも有り流れに乗りきれない場面も有りましたが、後半のところで、花園Lさんに良いモメンタムを作られてしまい、また自分たちのエラーも発生してしまって、ゲームを自分たちの流れにできないまま敗れてしまった印象でした。

その中でも、ミドルエリアでのゲームの組み立てが劣勢だったかなと感じますので、そういう部分を次戦に向けて修正したいと思いますし、ボールを持って良いアタックができればトライは取れる、ということは証明できたので、そこはポジティブに捉えて、次に活かして準備してまいりたいと思います。

後半に失点を多く喫したシーンが有りましたが、ディフェンスのシステムを変えたりなど何かそういうことはあったんでしょうか。
特になかったですが、シーウェイブス側のディフェンダーの枚数が1枚足りない等、そういうところで、後半しっかりボール動かされて裏を取られてしまって、というところがあったと思います。流れを引き戻すためには、本来もう1人ディフェンスに戻って立つ必要があったんですが、そこが失点に繋がった理由だと思います。システム云々ではないです。

キャプテン 村上 陽平 選手

本日の試合の総評をお願いします。
まず前半の最初、後半の最初に(花園Lに)スコアされてしまっているというのが、シーウェイブスにとっては、立ち上がりから自分たちのペースでラグビーできないので、展開が劣勢にならざるを得ない状況になってしまったと思います。

立ち上がりを意識するところはチーム内でも声掛けをしていましたが、それでも、相手のペースを作らせてしまったのは、このような前半・後半共に先取点を取らせてしまったことが大きいと思います。

その後の前半は、比較的敵陣で戦えて粘れていたと思いますが、後半、ああいう展開になると花園Lさんは強い、ということはチームとしても理解していましたが、ディフェンスで良いプレッシャーをかけて、ブレイクダウンでも良いターンオーバーが生まれそうなところでボールを蹴ってしまって相手のアタックからスタートして、という中で、アンストラクチャーからのアタックは花園Lさんは上手いのでそこでモメンタムを作られてしまい、そういうディテールを詰めきれなかったところでの差が、こういう点差の開く試合展開になってしまったと思います。そこは、切り替えるしか無いので、前を向いて次の週からもいい準備してやっていきたいと思います。

後半の闘い方はかねがね課題だったと思いますが、今日は暑さもあって後半より厳しくなったのではないかと思いましたが、どう受け止めていますか。
暑さを言い訳にするほど暑すぎるということもなかったので、単純にああいう展開にしないように、というところが一番大事だったと思います。天候云々ではなく、自分たちがやるべきところにフォーカスしきれなかった、詰めきれなかったところでこの点差になってしまったと思っています。

前回対戦したホストゲーム当時の花園Lと比べて、今日はどういうところ差が開いてしまったと思いますか
花園Lさんが「作りに来ている」ラック等、そこまで前進しようとしていないアタックでも前進を許してしまったり、後手を踏んでしまったような印象が今回は有りました。

前後半通じて、花園Lのアタックの印象はどういうところを感じましたか。
少しでもゲインされると、どんどんワイドに振られて、パスも長く早いので、それでディフェンスラインを切られて、枚数が少なくなるというところがほとんどだったので、そこを上手いことやられてしまったと感じます。

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