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NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25 D2 第6節/豊田自動織機シャトルズ愛知戦

試合情報投稿日:2025.1.27

試合 NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25 ディビジョン2 第6節 <VISITOR>
対戦相手 豊田自動織機シャトルズ愛知
対戦日時 2025年2月15日(土) 12:00キックオフ(10:30開場)
競技場 ウェーブスタジアム刈谷(愛知県刈谷市)
ジャージ 赤(ファーストジャージ)
チケット TicketRUGBY / チケットぴあ
放送 J SPORTSオンデマンド
J SPORTS 4 11:50〜14:20
チームテント メンバー表の配布
レプリカジャージ、チームタオル、キーホルダーの販売
ファンクラブ会員証への来場スタンプの押印〜特典のお渡し
ファンクラブのご案内
アプリ観戦 SpoLive(テキスト速報)
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パブリックビューイング ビジターゲーム パブリックビューイングについて(シープラザ釜石)
29-14LOSE
前半 後半 前半 後半
3 2 T 2 0
2 0 G 2 0
0 0 PT 0 0
0 0 PG 0 0
0 0 DG 0 0
19 10 小計 14 0
リーグワン公式試合記録

メンバー

Starting
山田 裕介
伊藤 大輝
野口 大貴
畠澤 諭
ハミッシュ・ダルゼル
ベンジャミン・ニーニー
河野 良太
サム・ヘンウッド
村上 陽平[キャプテン]
ミッチェル・ハント
ヘンリー ジェイミー
ヘルダス・ファンデルヴォルト
畠中 豪士
川上 剛右
落 和史
Reserves
16西林 勇登
17青柳 魁
18上田 聖
19石垣 航平
20アンガス・フレッチャー
21南 篤志
22片岡 将
23トンガ モセセ

マッチレポート

2025年2月15日(土)、前節の敗戦から2週間。愛知県・刈谷市 ウェーブスタジアム刈谷に乗り込んでの第6節は、目下ディビジョン2 で2位と好調を維持している豊田自動織機シャトルズ愛知(以下、「S愛知」)との一戦です。シーウェイブスとしては、シーズンの折り返しも迫る中、この一戦に賭ける勝利への思いは一入です。そして、想いを同じくするファン・サポーターの方も会場には多く駆けつけ、1,354名の両チームのファン、サポーターが詰めかけていただきました。試合当日の天候は、今回も快晴に恵まれ、気温は12度、風は風速1メートルと前節に続けて穏やかなコンディション、絶好のラグビー日和の中での試合となりました。

12時、シーウェイブス、ミッチェル・ハント選手(SO)のキックでゲームがスタート。
開始早々、S愛知の蹴り返しのキック処理で、シーウェイブスはS愛知の猛チャージを受けて慌ててタッチに蹴り出し、自陣ゴール前でのS愛知ボールのラインアウトを迎える展開からスタートします。
そして前半3分、細かいステップワークで、シーウェイブスのディフェンスを上手くずらしたS愛知は、そのままゴールに迫り、ディフェンスの揃わないラックサイドに飛び込んで早々に先制のトライを奪います。キックは外れますが、シーウェイブスは5-0と先制を許してしまい、今節も「追う」展開でのゲームとなりました。

続けてのキックオフからシーウェイブスは、中盤でアタックの態勢を手堅く作りつつ前進。
そして、前半6分、ハーフウェイライン付近でキャプテン・村上 陽平選手(SH)がラックからボックスキックをすると、一旦S愛知にボールを奪われたものの、バイスキャプテン サム・ヘンウッド選手(No8)を中心としたディフェンスの圧力でターンオーバーを決めます。ヘンリー ジェイミー選手(WTB)がこぼれたボールを獲得すると、サイドでフォローするヘルダス・ファンデルヴォルト選手(CTB)にパスをつなげてそこから独走。ファンデルヴォルト選手が、トップスピードで相手ディフェンスを弾き飛ばしてそのままトライ!
シーウェイブスの最初の得点は、理想的な形での得点となりました。ハント選手のキックも決まって5-7。僅かながらリードを奪取して、ゲームを進めていきます。

ここからゲームの流れを得たいシーウェイブス。
続けてのキックオフからも、S愛知がペナルティを犯したことでS愛知陣22メートルに入ることができますが、その後のシーウェイブスボールでのラインアウトでS愛知にボールを奪われ、チャンスを広げることができません。続けて蹴り返された後のシーウェイブスボールのラインアウトも同様にボールを奪われ、S愛知に簡単にシーウェイブス陣ゴール前に迫られてしまいます。続くゴール前でのラックでシーウェイブスはノットロールアウェイのペナルティを犯すと、S愛知はラインアウトを選択。S愛知のラインアウトからのモールは、シーウェイブスがしっかりとディフェンスして前進させませんでしたが、モールが動かないと見るやS愛知は外に展開。すると、大きく外のスペースに立ったS愛知 チャンス・ペニ選手(WTB)にパスが渡ってそのままトライ。キックも決まって再びS愛知が逆転、12−7とされます。

続くキックオフからも、S愛知がボールを保持するシーンが続き、前半15分、シーウェイブス陣10メートル付近でのS愛知ボールのラインアウトからの展開で、シーウェイブスディフェンスがずれてしまった一瞬の隙を突かれ、一気にシーウェイブス陣22メートルのスコアリングエリアに入り込まれます。ここを辛くも止めた次の場面、S愛知が浅いオフェンスラインでパスを繋ごうとしたところを川上 剛右選手(WTB)がパスをインターセプトし、一気に加速!そのまま90メートルを走りきり、独走トライ!ここでもハント選手がキックを決めて12−14と再び逆転に成功します。

取って取られて、という“打ち合い”の様相となり、シーウェイブスとしては、どこかで連続トライを取って試合の主導権を握りたい状況になります。しかし、ここからシーウェイブスはなかなか相手陣でプレーができない時間が続きます。
しかし、S愛知にたびたびゴール前に迫られる中でもシーウェイブスは粘り強くディフェンスし、S愛知のアタックを止め続ける我慢を続けます。ゴール前に迫られてのラインアウトモールは押されない、タックルも一人ひとりがしっかりと相手を止めるなど、S愛知に自由にアタックをさせない状況は、どこかでシーウェイブスがアタックに転じてトライをとれるのではないか、そう期待を抱かせるものでした。

そんな中で、前半26分、シーウェイブス陣10メートル付近でのS愛知ボールでのスクラムからの展開で、シーウェイブスはS愛知に不意に1対1の場面を作られてしまいます。そして、その1対1のディフェンスを個人技で交わされ、トライを奪われてしまいます。キックも決まり、再々度、S愛知が逆転、19-14となります。

得点機を見出したいシーウェイブスですが、その後も自陣からハーフウェイライン付近でS愛知のアタックを受け続ける場面が続き、なかなか自分たちの思い通りのアタックに持ち込めません。特に、マイボールラインアウトでS愛知に読み切られてボールを奪われる場面が続き、さらに安定していたスクラムでもペナルティを取られる場面が出てくるなど、セットプレーの安定が崩れていきます。

そんな中で、前半33分、S愛知のショートパントキックをハント選手が確保し、外に立つ村上選手にパスすると、村上選手が冷静にガラ空きのS愛知陣深めにボールを蹴り込み、S愛知を背走させることに成功、久しぶりにS愛知陣ゴール前に迫ります。このチャンスでシーウェイブスはボールを獲得することに成功し、S愛知陣22メートル付近から得点の機会をうかがいますが、ブレイクダウンでS愛知にスティールを許し、得点まで繋げることができません。

するとS愛知にシーウェイブス陣のゴール前まで攻め込まれますが、ジェイミー選手の好守備でトライを阻み、何とか無得点で危機を脱します。しかし、前半終了が近づく時間帯からシーウェイブスは、ブレイクダウン周辺でペナルティを犯して後退させられる場面が目立つようになります。さらに、前半の残り時間が僅かとなった前半39分、ヘッドコンタクトのペナルティでシンビンを取られてしまい、シーウェイブスは後半のスタートを14人での戦いを強いられる状況で、前半を折り返すこととなります。

前半、自陣にほぼ釘付け状態だったシーウェイブス。
スタッツでも、ペナルティは、S愛知の2に対してシーウェイブスは6。自分たちのペナルティでエリアを後退させていました。
また、ほとんどを見透かされた、と感じるほどだったラインアウトでボールを奪われた回数は、S愛知の1に対してシーウェイブスは4。如何にここを徹底的にマークされていたかが浮き彫りになりました。
規律とセットプレーの改善が急務の中、後半どう迎えるか?シーウェイブスの残り40分の覚悟が試されました。

S愛知のキックでリスタートした後半は、開始早々、スコアが動きます。
シーウェイブスのジェイミー選手がS愛知のキックを自陣22メートル内にてフェアキャッチ。タッチを狙って蹴り返したボールが浅くタッチを割ると、S愛知は自陣10メートル付近でクイックスローインからリスタートします。すると、ボールを持ったS愛知 ケレビ ジョシュア選手(FB)が自分で持って走り、ディフェンスラインが揃っていないシーウェイブスディフェンスのギャップを見逃さずに加速して前進。サポートしたS愛知 フレディ・バーンズ選手(SO)がパスを受けてそのままトライライン右隅にトライ。キックは外れますが、24-14と、10点差に点差が広がってしまいます。

後半の出足を挫かれたシーウェイブス、何とか立て直したいところでしたが、リスタートのキックオフがタッチに流れてしまい、S愛知ボールとなったセンタースクラムでもコラプシングのペナルティを犯してしまい、またも自陣でのプレーを余儀なくされます。

その展開から生じた自陣22メートル付近でのスクラムでもシーウェイブスはコラプシングのペナルティを犯してしまい、さらにゴール前に迫られます。そして、後半9分、S愛知にトライを奪われかけますが、テレビジョン・マッチ・オフィシャル(TMO)においてノックフォワードでノートライの判定が下され、シーウェイブスは最後まで諦めないディフェンスで追加得点を許しません。アタックが思うような形で進められていない中、ギリギリの集中力でディフェンスを維持しているシーウェイブス、ディフェンスで粘っている間に攻勢に転じたいところです。

後半20分、シーウェイブス陣ゴール前でS愛知のパスが乱れ、こぼれたボールを再び川上選手が獲得すると、そのままスルスルと抜け出し、キックでS愛知陣ゴール前まで一気に陣を回復する素晴らしいプレーもありますが、その流れから獲得したS愛知陣22メートルライン上でのシーウェイブスボールのスクラムでコラプシングの反則を犯してしまい、得点を取り切ることができません。

長い時間攻めているのに得点を取り切れないS愛知と、防戦一方ながらディフェンスでしっかりと集中できているシーウェイブスという様相で試合が展開している中、後半29分、シーウェイブス陣トライラインまで残り5メートルの付近でシーウェイブスは痛恨のオフサイドの反則を犯してしまいます。S愛知がラインアウトを選択すると、シーウェイブスはこの日初めてこのラインアウトからのモールを押し込まれ、S愛知に追加点を与えてしまいます。キックは外れますが、29-14と残り10分で15点差に差が開いてしまいます。

続くキックオフからS愛知は、オフロードパスを続けて大外までボールを繋ぎ、そのまま決定的なトライを奪ったかに思われましたが、大外へのオフロードパスについてTMOでスローフォワードと判定され、トライが取り消されます。また、後半35分にも、シーウェイブス陣22メートル付近でのS愛知のラインアウトから、S愛知が大外にキックパスで繋いでトライを奪ったかに思われましたが、TMOでキックパスの前にラック付近でS愛知の危険なプレーが確認され、S愛知にシンビンが出されてトライが再び取り消されます。
残り時間5分を切る中、何とか点差を縮めたいシーウェイブスは、ハーフウェイラインから、近場で繋ぎながらのビルドアップを試みます。そして、この一連のアタックにおいてS愛知にもう1人のシンビンが出され、S愛知は13人でプレーすることになります。数的優位となるこのチャンスを何とか得点に繋げたいシーウェイブスは、S愛知陣22メートル付近でシーウェイブスボールのラインアウトを得ますが、ここでもS愛知にボールを奪われ、フルタイムとなってしまいました。

この試合を通してセットプレーを起点にアタックを組み立てられる場面がほぼなく、S愛知に徹底的に分析されて終始攻め手を封じられた苦しい80分になってしまいました。S愛知側のトライキャンセルがなければシーウェイブスは2倍近い失点をしていた可能性もあり、実際の点差以上の「差」を感じるゲームとなってしまいました。特に、前節15だったペナルティは、この試合、更に増え「18」と、チーム内で共有している「規律」の意識を、試合では発揮できませんでした。
勝って帰りたかった第6節ですが、今シーズンのチームの課題が前節同様に浮き彫りになりました。

次節は、3/8(土)13;00キックオフにて、釜石鵜住居復興スタジアムに戻って開催するホストゲームです。「東日本大震災復興祈念試合」として、目下暫定2位・レッドハリケーンズ大阪(以下「RH大阪」)を迎えての重要な一戦となります。

このクラブは何のために釜石でラグビーをするのか。
選手ひとりひとりは何のために釜石でラグビーをしているのか。

この問いのベクトルを自分自身に向けて、準備を進めていきます。

「東日本大震災復興祈念試合」からは、4週連続でタイトな試合が続きます。
ここまでの試合ではパフォーマンスが安定せず、ご期待に応えることができていませんが、ここからの改めての巻き返しにぜひ、期待して、今後を見ていただきたいと思います。

引き続き一層の応援の程、そして釜石の地で、選手たちを後押しする「釜石コール」をぜひ、よろしくお願い致します。

マッチレビュー

須田 康夫ヘッドコーチ

本日の試合の総評をお願いします。
本日は素晴らしい天気の中、沢山の方にお越しいただき、非常に楽しんで頂けたゲームになったのではないかと思います。

シーウェイブスとしては、ディフェンスで非常によく粘ってくれて、ゲームが拮抗したものになったと思っておりますが、セットプレーのところで、ボールをしっかり確保できず、攻撃する機会がかなり減ってしまっていたので、そういったところで勝利を逃がしてしまった印象が非常に強いです。そういったところをしっかり修正して、次回の試合に臨みたいと思います。

前節に引き続き、ラインアウトで苦しんだ印象ですが、改めてどう感じていますか?
修正案は出していたんですが、それを実行できなかったところがありますので、今後話し合って、改めてどんな状況だったのか落ち着いて確認して、今後の対応を考えていきたいと思います。

後半風上に立って、優位に持っていきたいところは有ったと思いますが、実際にはなかなかボールを持つ機会さえも少なかった中で、後半どんな闘い方を意識されましたか?
風上を活かしてエリアは取れていたと思いますが、スクラム、ラインアウト、セットプレーでボールを確保できず、そういった要因でそもそもボールを確保できず、風上さえも活かすことができなかったので、全てそこに尽きると思います。

そういった中でも、粘り強く闘ってS愛知にスコアを許さなかったところは評価できると思いますがいかがでしょうか?
ディフェンスは、非常によく粘ってくれて、コリジョンのところでもよくやれていたと思いますし、前節より非常にレベルアップした部分だったと思います。

セットプレーの部分では、どのように修正したいか、いま率直に感じていることはどのようなところですか。
ラインアウトは明確なので、しっかりオプションをつかうこと、そして、規律を守ることに尽きると思います。そういった意識を植え付けていかなければならないと思います。

キャプテン 村上 陽平 選手

本日の試合の総評をお願いします。
前回の日野RD戦に比べて、ディフェンスのところ、特に、タックルやブレイクダウンのコンテストが、修正できていたところはとてもポジティブな内容だった、次回にも繋げられる内容だったと思っております。しかし、アタックのところで、セットプレーも含めいい循環を作れなかった、アタックする状況を作れなかったところは、ディフェンスでいくらプレッシャーを掛けても、アタックしないことには、絶対的なプレッシャーは掛けられないので、例えば、アタックするために、ラインアウトをどう対応していくのか、等前回の試合からの引き続きの課題なのかなと思いますし、練習でよくフィードバックし、話して、次の練習からしっかり取り組んでいきたいと思います。

このあと次節は3/8になりますが、そこに向けてどんなところを修正していきたいか、どんな意識で日々のトレーニングに向かうかというところを教えてください。
セットプレーはもう明確で、絶対改善していかなければならないところだと思いますが、細かいエラーの部分、ディフェンスではブレイクダウンでコンテストする意識が出てきたので、尚更、タックラーのロールアウェイの質等、細かいところを突き詰めて練習から取り組んでいきたいと思っております。

アタックの部分で、前半の部分をどう評価はどう感じていますか。
そもそもアタックを継続できてなかったので、なかなか評価しづらいところではありますが、チームがやろうとしていたことは、S愛知さんの前に出てくるディフェンスに対して、シーウェイブスも引かずに前で当たって、コリジョンで前に出て、ボールを繋げて、継続して得点機会を伺う、というところをフォーカスしていたのですが、そもそもボールを継続できなかったので、評価しづらいと言うか、次戦に向けてどうしていくか、改めて釜石戻ってからフィードバックして、もう一度よく考えたいと思います。

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