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NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 D2 第6節/浦安D-Rocks戦

試合情報投稿日:2024.1.29

NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24
試合 NTTジャパンラグビー リーグワン2023-24 ディビジョン2 第6節
対戦相手 浦安D-Rocks
対戦日時 2024年2月17日(土) 14:30 キックオフ
競技場 大和なでしこスタジアム(神奈川県)
チケット TicketRUGBY / チケットぴあ
放送 J SPORTS 3 14:20〜17:00
J SPORTSオンデマンド 14:20〜17:30
アプリ観戦 SpoLive(テキスト速報)
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5-85LOSE
前半 後半 前半 後半
0 1 T 6 6
0 0 G 3 6
0 0 PT 1 0
0 0 PG 0 0
0 0 DG 0 0
0 5 小計 43 42
リーグワン公式試合記録

メンバー

Starting
山田 裕介
伊藤 大輝
野口 大貴
タタナ ダラス
ハミッシュ・ダルゼル
ベンジャミン・ニーニー
サム・ヘンウッド [ゲームキャプテン]
セタ・コロイタマナ
東海林 拓実
落 和史
阿部 竜二
トンガ モセセ
村田 オスカロイド
片岡 将
吉川 遼
Reserves
16郷 雄貴
17稲田 壮一郎
18及川 智孔
19山田 龍之介
20武者 大輔
21南 篤志
22石垣 航平
23ダリエス・トマス

マッチレポート

いよいよ、NTTジャパンラグビーリーグワン2023-24シーズン ディビジョン2もここから折り返しとなる後半戦の初戦。前節から2週間を空けての開催となった第6節は、神奈川県大和市・大和なでしこスタジアムにて、浦安D-Rocks(以下、浦安DR)との一戦です。当日の天候は曇り。風は2m/hと穏やかな気候でしたが、気温は12度と、前日までの暖かさから若干気温が下がった中での試合となりました。

相手の浦安DRはディビジョン2 2位、相変わらずの強大な戦力でこの試合に臨んできました。シーウェイブスとしては、前回の対戦で一時、あわや逆転を見越せた相手、ということもありこの試合でのジャイアント・キリング(番狂わせ)に賭けて臨む。そんな心持ちでこの試合を迎えていました。今回は、3試合の出場停止処分を終えて復帰したサム・ヘンウッド選手(FL)がゲームキャプテンとしてチームを引っ張り、試合前のロッカーでは、「後半戦初戦、前半からしっかり上げていこう。前回よりもいいパフォーマンスをすることにしっかり集中していこう」というマインドセットを共有し、チームはこの試合に臨みました。

14時30分、浦安DRのキックオフでスタートした試合、いきなり開始直後に、伊藤大輝選手(HO)が大きくゲイン。前に出れば、チャンスがあるかもしれない!というプレーを見せます。しかし、その後の浦安DRボールのスクラムからこの試合は一気に浦安DR側に流れが傾いていきました。
前回の対戦時よりも遥かにスピードを上げた浦安DRのバックスラインに、シーウェイブスのディフェンスは後退しながら辛くも対応していく、そんな場面が続きます。そして、ディフェンスラインのギャップを突いたランを見せられ、前半2分、早々に1トライを献上してしまいます。

続けて、前半6分。変わらぬ猛攻で、タックルが高くなっているシーウェイブスのディフェンス陣をことごとく押しのける浦安DR。シーウェイブスはたまらずペナルティを続けて犯してしまう悪循環に陥ります。ボールキャリーする浦安DRの選手に対して、タックラーであるシーウェイブスの選手が倒されるというような状況が続き、外側のディフェンスが薄くなったところで、大外で2つ目のトライを奪われてしまいます。

2つのトライ先行を許すシーウェイブスですが、前半9分、徐々にチームとしての戦術を試みる場面が増えていきます。

中盤でのビルドアップ、フォワードを当て、大外のスピードのある選手に展開する、そういうシチュエーションが見られるようになり、片岡将選手(WTB)が大きく前進するなども見られました。が、これまでのゲームでも散見された、強いプレッシャー下でのパスミス等でこの好循環を維持できません。逆に、ミスからのトランジション(攻守の転換)に即座に対応され、浦安DRが一気にシーウェイブス陣深くに攻め込んでくる、この試合ではそういう場面も多々見受けられました。
前半11分、一連のこの流れから、インゴールに蹴り込まれたボールをヘンウッド選手が押さえに戻りますが、コントロールできず、浦安DR側の選手が押さえ、追加のトライを献上してしまいます。

さらに前半14分。中盤でキックを有効に使い大きくゲインした浦安DRは、速攻で大きく外に展開すると、ディフェンスラインの乱れを見逃さず、追加トライ。わずか14分で4トライと大きく浦安DRに溝を空けられてしまいます。

前半17分、ヘンウッド選手と、ベンジャミン・ニーニー選手(FL)の両フランカーのタックルと、後に続く野口大貴選手(PR)のフォローで、この日のディフェンスでは最も理想的なターンオーバーを見せる瞬間もありました。続けて、浦安DR選手に危険なプレーがあったということで、ここでシンビンにより浦安DRが1人少ない状態になります。
絶好の得点機に恵まれたシーウェイブスでしたが、ゴール前でのノックオンとなり、得点に繋げることができません。

前半22分、シーウェイブスのペナルティからゴール前での浦安DRボールのラインアウトとなり、そのままモールを押し込まれ、さらにモール内で故意にモールを崩しに行っているということでシンビンを取られ、ペナルティトライとして7点を追加、スコアは、31−0となります。

さらに前半29分にも、同じくシーウェイブスのペナルティからゴール前での浦安DRボールのラインアウトとなり、さらにディフェンスラインのギャップを突いての追加トライを許し、36−0とされます。

シーウェイブスは、中盤でボールを保持する機会はありますが、相手陣に攻め込むところまでいけず、浦安DRの素早いフォローで攻撃の選択肢を狭められているうちにブレイクダウンでボールをターンオーバーされたりペナルティを取られてしまう、という場面が続いてしまいます。

そんな一方的な展開が続く中、続けて前半36分にも、シーウェイブスのペナルティからの浦安DRボールのラインアウトから前半最後のトライを追加されてしまいます。ゴールも決まって43−0、前半は浦安DRの一方的な攻撃が続く、苦しい展開となりました。

ハーフタイム、須田ヘッドコーチはロッカーで、ディフェンスの我慢や2人目の寄り、オフサイドにならないディフェンスの意識付け、そして攻撃ではスペースを狙うための意識付けを呼びかけ、自分たちのコリジョンへのこだわり、自分たちのラグビーを見失わないことを呼びかけ、チームを鼓舞しました。

シーウェイブスのキックオフとなった後半。早々に、中盤でボールを得た浦安DRは、シーウェイブスのタックルを2つ外してそのまま外に展開すると悠々とトライを追加します。コリジョンへのこだわりがもう少し欲しい、そんなゲームの入りとなりました。

さらに後半6分、立て続けのペナルティで後退したシーウェイブスは、ゴール前に持ち込まれて追加トライを許してしまい、スコアが、57−0とさらに開いてしまいます。

シーウェイブスは、後半9分、いいテンポでボールを繋ぎ、浦安DRからペナルティを獲得。さらにペナルティを重ねチャンスを得ますが、ラインアウトからのモールでボールを出すことができず、浦安DRにボールを獲得されてしまいます。

しかし、後半は悪い場面ばかりではありません。
後半13分には、相手のミスのルーズボールに反応したヘンウッド選手から、ボールを大きく展開し、前半途中から交代出場したダリエス・トマス選手(WTB)が相手ディフェンスを弾き前進する場面が見られるなど、少しずつ、今シーズンのシーウェイブスの良い攻撃のテンポも見られる場面が出てくるようになりました。

後半18分。浦安DRにゴール前に迫られたシーウェイブスは、たまらずオフサイドのペナルティを献上してしまい、ゴール前スクラムから展開されそのまま追加トライを献上してしまい、スコアは、64-0になります。

さらに後半23分、シーウェイブス側の攻撃を見切られ、展開したボールをインターセプトされてのトライを追加されてしまいます。浦安DRは、外からディフェンスを上げることで、外側で有利に展開したいシーウェイブスのバックス陣を封じる、そんな意図が読み取れるディフェンスの動きで、徹底的にシーウェイブス側にプレッシャーを掛けてきていました。続けて、後半28分、またもゴール前のラインアウトからそのまま押し込まれてのトライを追加、スコアは78−0に開きます。

見せ場が作れないシーウェイブスですが、後半34分にようやく見せ場が来ます。
自陣中盤でのペナルティから、南篤志選手(SH)が仕掛けて大きく前進、さらに、石垣航平選手(CTB)の前進とヘンウッド選手の前進でゴール前にあっという間に迫り、多く外に展開すると、さらに内側に戻し、再度、石垣選手がゴール正面で前進、そこから、左でパスを受けた落和史選手(SO)が12フェーズを重ねたチーム一丸でのトライを奪い、ようやく得点を上げ、78−5とします。
しかし、輝いた瞬間はこの1トライのみとなりました。

後半38分、ディフェンスの隙間を突いて、浦安DRに追加のトライ奪われてしまいそのまま試合終了のホーンとなってしまいました。最終スコアは、85−5。ペナルティトライも入れて通算13トライを取られてしまうゲームとなりました。

試合は、今シーズンの課題が沢山吹き出したような、そんなゲームになってしまったと思います。ペナルティは「10」となり、前節より幾分減りましたが、特にオフサイドが目立ち、ディフェンスのラインコントロールに難があった印象です。

このマッチレポートで何度も言及してきた「アタック・ディフェンスでの“我慢”」ここがどうしても課題になるかと思います。また、このゲームに限らず、チームの課題となっている「トランジションへの対応」についても、この試合では、大きな課題として突きつけられたのではないかと思います。

また、試合のスタッツの多くの点で、浦安DRに上回られてしまいましたが、特にミスタックル(13個)、ハンドリングエラー(10個)は、相手の強いコンタクトとプレッシャーに負けてしまった、というこの試合を象徴する数字ではないかと思います。

後半戦初戦、非常に苦い試合では有りましたが、むしろチームとしては、このようなチャレンジングな相手に対して、このタイミングでこの課題を出し切る機会になった、ということはここからの公式戦、そしてポストシーズンを見据えるにあたっては良かったのかもしれません。ここで得た経験を、シーズンの終盤に向けて活かしていく、それができれば、チームの姿もきっと大きく変わってくるだろうと思います。

さて、次節からはいよいよ釜石、そして今回はリーグワン公式戦初開催となる盛岡でのホストゲームも含んだ3連戦となっていきます。

勝ち星がない状態でここまできたシーウェイブスですが、チームの目指している個々のコリジョンの強さを高め底上げされたチームとなっていくためには、このチームが8月のチームスタートの際に共有した、一人ひとりの「自己研磨/自己研鑽」と、チーム全体で同じ絵を見て邁進できる「意識の共有」が不可欠になります。

次節からのホストゲーム3連戦では、今シーズンの課題としてずっと上がっている「我慢」「トランジション・リアクション」そして、「Win the Collision/コリジョンでの勝利」を体現した試合をすることで、ファンの皆様、スタジアムにお越し頂ける皆さんに、シーウェイブスというチームが勇気や希望、喜びを与えられる、そういう瞬間を実現したいと願っています。今シーズンはこれまで歯がゆい試合が続いていますが、皆さんとかけがえのない瞬間を共有できるように、チーム一同頑張ってまいります。
一層の熱い応援を、ぜひ、スタジアムで!よろしくお願いいたします。

マッチレビュー

須田 康夫ヘッドコーチ

この度は素晴らしい環境の中、またこのような素晴らしいゲームができて光栄だったと思います。ゲームは終始、浦安DRのブレイクダウンのプレッシャーというところで、我々が上手くゲームを進められなかった、ということに尽きると思います。
そういう中で選手たちは最後まで、ファイティングポーズを取って戦い続けてくれたと思いますし、素晴らしい教訓になったと思います。
この教訓を次に活かして、我々も前に進んでいきたいと思った、そんなゲームでした。

前回の対戦と比べて、今回の差に繋がったのは、ブレイクダウンの精度の差だと思います。

浦安DRもそこに賭けてきている中で、チャレンジャーである我々が受けてしまった、そんな中で、浦安DRの芯の通ったプレーがこの結果につながっていたと思います。前回は、そのプレッシャーに対して、シーウェイブスが少しやれた、というだけで、これが現状の実力の差だと思います。

サム・ヘンウッドゲームキャプテン

まず、D-Rocksさんの素晴らしい試合だったなということに尽きる、倒すには大変なゲームだった、ということを感じました。

だからといって、我々は言い訳できません。
我々のプレーにも良いところがなく、いいプレーができなかった、ということを感じています。

どのチームでも浮き沈みがあると思います。どうもうまくいかない、そういう日があると思いますが、今日はチームにとってそういう日だった、とにかくやられ続けた、という印象でした。

スポットライト

武者大輔選手

本日の試合を終えて、まずご自身の感想は?
反則、ミスで自分たちを苦しめてしまい、アタックする時間が極端に少なくなってしまったので、相手にアタックさせる時間が多くなると、良いペネトレーターもいるので厳しくなるのは分かっていたんですが、そこができなかったこと、反則やノックオンなど、自分たちのイージーエラーがこの結果に至った原因と思います。

前節GR東葛さんとの試合から2週間、間が空きました。チームとして、どんなところを課題として、今節の試合に向けて意識してきたことはどのようなポイントでしたか?そして、その成果あるいは課題について結果をどう感じられていますか?
前節は、イエローカードも出て、人数がいなくなる状況もあって自分たちで自分たちの首を絞めて、やりたいラグビーができてなかったというのがあったので、反則を減らそうということと、自分たちゲームに出る選手一人ひとりの役割、アタックもディフェンスでも役割があるので、それをしっかりやろうということ、そして、相手にいいラグビーさせないようにラインスピード上げてやろう、と心がけていました。
しかし、今日はやりたいことがやれなかった、やりたいことをやらせてしまった、という自分たちの弱さであると感じます。よくなってきている、と言っても勝たなければ話にならないので、そこは改めてフォーカスしたいと思っています。

前回の対戦と比べて、今回の差になっている中で、どこに大きい差があったと感じますか?
ボールの蹴り合いのエリア取りのところと、その後のトランジションへの対応のところかなと思いますが、完全に一人ひとりの接点の強さもあると思うので、しっかり一人目が低くタックルに入り、二人目がしっかりボールに絡んでいく、ということが大事と思います。
やりたいことが一つもできていないので、そこができるようにやり直したいです。次のGR東葛戦は、ホストでのゲームになりますが、前節、今節の反省を活かして、同じミスを繰り返すんじゃなく、しっかり改善していきたいと思います。

次からいよいよホストゲームになります。そんな中で、対戦から日が浅いGR東葛との試合ですが、どこを意識して準備したいと思いますか?
まずは反則を減らすということですね。それから、しっかり身体を張り続けること。ディフェンス、アタック共に痛いことから逃げない、ラグビー選手としてやらなきゃいけないことを一人ひとりがやり切るしか無いと思ってます。
また、ホストゲームが続くので、3月のゲームでは勝つことはもちろん第一ですが、震災(のあった釜石という地)も含めてこのチームがそこにある意味を噛み締めて、見る人に勇気だったり、いろいろなものを感じて頂けるゲームにできるようにも頑張りたいと思います。

次節からのホストゲームに向けて、ぜひファンの皆さんにひと言、メッセージもお願いします。
連敗が続いて、苦しいゲームが続いてますが、選手・スタッフ一丸で、一つ一つ課題を潰しながら前に進んでいるつもりでもありますし、頑張って勝利しようと思っていますので、一つでも順位が上がるようにがんばります。
皆さんの応援が本当に力になりますし、会場に来て声をかけて頂けると嬉しいので、ぜひ、今後ともよろしくお願いいたします。

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